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【地方移住】ワイルドになるとはこういうことだ、がある

 昨日の午後、午前中に夫さんがさばいた鹿の肉を更に薄切りや角切りにして小分けにして冷凍庫に詰める作業をした。我が家の冷凍庫は現在「業者さんかな?」というくらい生肉が詰め込まれている。

 昨日のお昼ご飯は家族で鹿肉と野菜炒めが乗せてあるラーメンを食べ、夜は鹿のひれをトンカツならぬシカツ(鹿カツ?)に調理した。火の通りが心配なのでひとくちカツで揚げた。

 まぁ食べること食べること!…5歳の長女が。ラーメンの鹿肉も嚙み切るのをがんばりながら食べ、シカツは次の日のお父さんのお弁当分と次女が残した分をたいらげていた。

 夫さんが鹿をさばいて血まみれでいるのを怖がりもせず夫さんの周りをちょこまかしながら「これは骨?」「この部分は?」と質問攻めをしていた長女。対して2歳の次女は鹿と一定の距離を保ちながらウサギのぬいぐるみを抱きしめ直立でじっと見学。

 すでにクマ肉もイノシシ肉も食べている我が家はまさに山の恵みを頂いていると言える。鳥獣被害防止のためのハンターになった夫さんのもとにメンバーの方々から「いるかい」と肉のおすそ分けの回数が増えているからだ。

 昨日も「鹿、いるかい」と電話が来た夫さんのもとに運ばれてきたのは丸ごとの鹿だった。鹿をさばいたことがない夫さんにハンターのおじいさんが「ま、やってみ」の一言で去っていった。家の前に横たわる鹿とそれを見つめる家族全員。夫さんは狩猟の教科書を見ながら午前中の農作業を返上し解体を頑張っていた。

 「移住する」ことで畑を荒らす鳥獣を駆除し、そのお肉を頂く暮らしになることまではさすがに考えたことが無かった。なんなら夫さんがハンターになることさえ受け入れてはいるけれど予想の斜め上以上をいくことでもあった。

 長女も次女は少しだけど山のお肉を美味しく食べていることに「家族全員たくましくなったなぁ」としみじみ思ったりもする。私だって「ドーン!肉!」みたいな塊を小分けにしていく暮らしをすることなど考えたこともなかった。

 どうにも冷凍庫に入りきらない鹿肉は近所のおすそ分けにすることにして夫さんに渡しに行ってもらった。…と思ったらお返しにリンゴ3個を貰って帰ってきた。「わーいわーい!リンゴだー!むいてむいて!」と喜ぶ子どもたちを見るとやっぱりこのくらいの子どもはジビエよりリンゴだよね、とうなづいたりもする。

 さて、今日はどんな鹿肉料理を作ろうか。

最後まで読んで頂きありがとうございます。夫さんが思う存分農業が楽しめるように私も好きなことでサポートしていきたいと思っています。頂いたサポートは今後の活動に充てていきます!