【地方移住】次女(2歳なりたて)が家のことを好きだとわかった話
次女が生後7か月を半分過ぎるころ、我が家は東京から長野に移住した。長女(当時3歳半)は
「前の保育園に行きたい。」
「マンションの方がいい!。」
と環境の変化に戸惑い、前の保育園のお友達を思い出したりして不機嫌になることもあったけれど、赤ちゃんの次女は環境の変化に特に気にすることなく東京時代と変わらずよく食べよく寝ていた。
次女はそのまますくすく育ち、10月くらいから1歳なりによくお話しするようになった。歩くというか公園を走るし、となりのトトロが大ブームになり「とと、とと。」と山を指さし、電線を見れば「ばしゅ、ばしゅよ。」とネコバスがいるかのように教えてくれた。ニット帽を被る寒さになったので「寒いから帽子被って保育園行くよ~。」と声をかけると長女はニット帽を被って出てきたけれど、次女はネコバスの麦わら帽子を断固たる決意を持って被ってきた。
長女と次女の習慣の一つに「保育園帰りに公園寄り道」がある。16時半ごろ迎えに行って17時のチャイムが鳴るまで遊ぶ。都合が合えば他のお迎えのお友達とも遊ぶ第2のお遊びタイムだ。長女はもう好きな遊具や遊びで楽しむことが出来るけれど、1歳の次女がブランコに乗ってみたかったり、ちょっとした草むらを探検するには大人が必要だ。なので私が大抵付き合っている。
「もう帰るよ~。」と言っても長女はすんなり受け入れない。「まだ!」「あとちょっと!」の切り返しの嵐が始まる。
次女はと言うと、「帰るよ」コールのずいぶん前から私のズボンのすそを引っ張って車があるところに連れて行こうとすることが度々あった。
「帰りたいの?」と聞くと「うん。」と頷くので寒いのか、お腹が空いたのかな、くらいに思っていた。
家に帰ると次女のルーティンが始まる。アウターを脱いだらお姉ちゃんと手を洗って「かーしー、かーしー」と訴える。お菓子ボックスを「一つ選ぶんだよ。」と見せた後は「ぼろろ~ぼっろろ~。」とテレビを指さしてお気に入りの韓国アニメを見る。お菓子を食べ終わったら「あいっしゅ~あいしゅ~」といいながらお姉ちゃんと冷凍庫をごそごそしてアイスをゲットし、こたつにもぐる。こうして書いていても次女のことがうらやましいぐらい冬ライフを満喫しているように見える。
先日帰省し、私の実家に2泊した。長女は私の妹夫婦とSwitchに夢中で、次女はあくびをしていた。21時近かったので「もう寝る?」と聞くとスタスタ…と玄関に通じる階段のところまで行き
「…あえう(帰る)。」
と後ろ姿でつぶやいた。
突然の帰る発言に「へ?」とびっくりした私だったけど、夫さんは「次女ちゃんは家が好きだったのか~。」となんだか嬉しげ。
そうか、公園でめいっぱい遊んでも、おばあちゃんちで甘々にしてもらっても家の中が好きだったのか。
なんなら私も家の中が好きすぎて家の中の仕事に職種替えした。キャリアを一度捨てたような職種業種チェンジだったけれどそれでも家の中にいたいと思っているのだ。(仕事がある街の中心地まで車で30分以上かけて働きに出たくない、というのもある。)
「あえう(帰る)」発言で今までのいくつかの次女の行動は寒かったり、お腹が空いたから家に帰りたいのではなく「ただ帰りたい」「家の中にいたい」と言う気持ちも大きかったのかなと思うとなんだか嬉しい。地方移住までして子育てしようとしていることが報われた気持ちになるからなのか、私たちの行動が肯定された気分になるからなのかはわからないけれど、ただ嬉しい。