「あたしは柴犬のアキ」41
気が付いたらおじいちゃんに抱っこされていた。
「もう夕方だよ。お家の人が帰ってくるからお家に帰ろうね」
おじいちゃんはそう言うとあたしを庭に戻してくれた。
お兄ちゃんが帰ったきた。
「アキーーー尻尾が戻ってるよ。良かった~~」
あたしはあたしの尻尾を見た。クルンと元通りに巻いている。良かった~ もう戻らないかと思った。尻尾を見るとなんだか元気になってきた。お兄ちゃんとギザギザボール遊びをしているとお姉ちゃんが帰って来た。お姉ちゃんはママに電話をした。
「アキちゃんの尻尾が巻いてるよーーー」
お姉ちゃんは大喜び。
「アキちゃん散歩に行こうか?ロングにね」
お姉ちゃんはいつもより早い時間にあたしを散歩に連れて行った。
「アキちゃん。クロの所に行こうね」
やったークロには最近あっていない。嬉しい。クロの家までお姉ちゃんと走って行った。
あたしを見るなりクロは大喜びしてワンワン吠えた。そしてフェンスに掴まり肉球タッチの姿勢になった。あたしもフェンスに掴まり肉球タッチ。それを見ていたお姉ちゃんが
「なにそれ?あなた達付き合ってるの?」と言って笑っていた。
家に帰っても今日はいい気分。パパもママもあたしの尻尾が元通りになったって大騒ぎ。ママはいつもは週末しか飲まないビールを出してきてパパと乾杯。とっても幸せな一日だったわ。
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