映画を観る。部屋で。ひとりで。
映画館で映画を観るのは得意ではない。
好きとか嫌いではなく、単純に得意ではない。
音量とか、大画面が、とかではなく。
謎の感情爆発を、人前でしてしまうのがおそろしい。
その時のコンディションや、キャスティングへの思い入れがあるのかもしれない。映画の本筋から無駄に範囲を広げたところで感動して号泣したりする人間なのだ。
一番よくあるのは、主題歌が映画の世界観とカチッとハマった時だ。エンドロールを観ながら、そこに勝手に見えないエピローグを想像して勝手に感動して、メソメソ泣く。
後から思い起こせばいやいや泣くほどのものじゃないでしょ、となるのに。
不意打ちで感動のツボと涙腺をボコボコに殴ってくるんだよなあ。
そんなわけで、先日地上波で放送されていた『竜とそばかすの姫』を観て、結果的に自分でも引くくらい泣いてしまった。
まぁ、主人公のすずを演じた中村佳穂というアーティストが好きだっていうのもあったわけだけど(いわゆる贔屓目ってやつ)、あの演技のつたない感じと、それも相まって、後半の感情爆発で喰らっちゃって。オイオイ泣いた。おいおい。
「泣ける」と評判の映画は基本的に誘われてもお断りする派ですよ。笑
そういう映画は、ひとりで、部屋で観る。
よくわからないツボで、オイオイ泣きながら。
そして、落ち着いた頃に、何がツボだったんだろう…と考えたりして。