小松直之

小松直之

最近の記事

「時間と自己認識:線形から非線形への旅」

はじめに 私たちは普段、時間を一方向に進む線形的なものとして捉えがちです。しかし、時間の本質について深く考えると、これは単なる一面に過ぎないことがわかります。時間とは何か、そしてそれが私たちの自己認識にどのように影響を与えるのでしょうか?このコラムでは、時間の概念を再考し、自己認識のプロセスにおけるその役割を探求します。 時間の再考 伝統的に、科学は時間を線形的、一方向的なものとして扱ってきました。物理学では、因果関係や宇宙の法則を説明するために、この時間観が不可欠です

    • 犬を撫でる

      犬を撫でていたら 気持ちよさそうに目を閉じて、そのうち寝息をたてはじめました 可愛いなあ、と思いながら眺めていたら幸せな気持ちになりました ふと 人間のこともこんなふうに可愛いと思えたら 毎日もっと幸せになれそうだなあ、と思いました

      • 「やらないこと」の価値:AIと統合する未来での新たな価値観

        AIの発展は著しく、現実世界に働きかけるロボットとの統合が進む中で、アイディアを形にすることが非常に容易になりつつあります。思いついたことを即座に実行する、それが現代の技術進化の一端を担っています。しかし、ここには意外な危険が潜んでいます。 この新たな時代がすべてのアイディアを自動的に実行するようになれば、世界は混乱に陥ることもあり得るのです。全てのアイディアが形を成し、社会がそれを処理するスピードを超えてしまったとき、我々は一体何をすべきでしょうか?それは、選択をすること

        • 自己増殖テクノロジーの台頭とその危険性:AIがもたらす未来への警鐘

          人類は過去数千年にわたり、技術の進歩とともにその可能性とリスクを共有してきました。火を手に入れたとき、我々は暖を得たが、その火によって焼き尽くされる可能性もあった。同様に、自動車が生み出されたとき、我々は未曾有の移動の自由を手に入れましたが、その一方で交通事故という新たな危険も生まれました。今、我々は新たなフロンティア、人工知能(AI)の時代に立っています。そしてAIは、自己増殖するテクノロジー、特に人工ウィルスやナノロボットのような技術の可能性を広げています。だが、同時にそ

          人工知能と価値:資源分配の新たな可能性

          私たちの日常生活は、ある意味で「価値」に満ち溢れています。商品やサービスを買い求め、お金を得るために働き、お金を節約または投資する。これらの行動はすべて、何らかの「価値」に基づいています。だがその「価値」とは何なのか、そしてそれはどのように決定されるのか? お金とは、人間社会における様々な価値を抽象化し、人間が理解しやすいように整数の値として表現できるようにしたツールである。商品やサービス、時間、リスクなど、さまざまな要素が価格設定に影響を与えるが、結局のところ、すべては一

          人工知能と価値:資源分配の新たな可能性

          AIとの対話による行動変容: 効率的な健康維持戦略

          近年、健康維持とそのための行動変容の重要性がますます認識されています。その理由は明確で、健康維持は病気の予防に直結し、医療費の節約にもつながるからです。そのための最も効果的な手段として、我々はフィードバックを伴う対話を強く推奨します。 フィードバックを伴う対話は、行動変容を促進する強力な手段です。人間の脳はフィードバックを通じて学習し、行動を改善します。健康に良い行動をフィードバックで強化し、一方で健康を害する行動を改善する指導を行うことで、個々の人々は自身の健康を維持する

          AIとの対話による行動変容: 効率的な健康維持戦略

          「石器時代にAIを添えて: 環境負荷ゼロの狩猟採集民への進化」

          ああ、石器時代、なつかしい時代ですね。このコラムで、私たちはその時代に戻ろうとしています。でもちょっと待って。我々は、ただの狩猟採集民に戻ろうとしているのではなく、AIを駆使した超進化版、環境負荷ゼロの狩猟採集民を目指しているのです。いやいや、驚かないでください、これが現代の最先端トレンドなのですから。 ステップ1: AIの力で狩猟を革新しよう 石器時代の人々は、大自然の中で生き抜くために、獣を追い詰め、果実を摘むために、自分たちの知恵と体力を駆使しました。しかし、私たち

          「石器時代にAIを添えて: 環境負荷ゼロの狩猟採集民への進化」

          心と音:共鳴するアナロジー

          心と音って似ていると思ったことありませんか?私たちは音楽を通じて喜びを感じ、悲しみを共有し、記憶を呼び覚まし、新たな視点を得ます。音は私たちの感情を揺さぶり、心の状態を変える力があります。しかし、音の特性自体が心の状態を見事に表現するアナロジーになるとしたらどうでしょう? 周波数は音の高さを決定します。心の状態に関して言えば、これは感情の"強度"を示すかもしれません。強い感情は高い周波数のように鮮やかに鳴り響き、穏やかな感情は低い周波数のように静かに流れます。 振幅は音の

          心と音:共鳴するアナロジー

          絶対的存在と心の平和:日々の変化を乗り越える方法

          1. 導入: 人生は常に変わりゆくもので、その変化についていくことは時に困難です。しかし、もし私たちが絶対的な存在、つまり変わらない何かを意識することができたら、日常の中の変化に流されることなく、もっと穏やかに生活できるのではないでしょうか。 2. 絶対的な存在とは何か: 絶対的な存在とは、全ての物や事象が源泉とする、変わらない存在です。つまり、全ての存在の背後にある普遍的なものとも言えます。その存在を想像することで、私たちは物事の本質、その背後にある共通性を理解することが

          絶対的存在と心の平和:日々の変化を乗り越える方法

          プロンプト民主主義: AIと民主主義の融合による新たな政治システムへの挑戦

          1. イントロダクション 人工知能(AI)の技術が飛躍的に進化している現代、その活用は経済や科学、医療から政治にまで及んでいます。しかし、AIが政策決定に関与することは、その中立性と効率性から見れば有益ですが、一方で、国民の意志が正確に反映されるかどうかという問題も生じています。そこで登場するのが「プロンプト民主主義」です。この新たな形の民主主義では、国民がAIに指示を出す基本的なプロンプト(命令)を投票により決定し、その結果に基づいてAIが政策を決定・実行します。 2.

          プロンプト民主主義: AIと民主主義の融合による新たな政治システムへの挑戦

          貪らない心には前世がみえる?〜ヨーガスートラの教えについて考えました〜

          ヨーガスートラにおいて、貪らない心が確立されると、自分の前世や今生での過去、未来、そして自分の来世の事まで知ることができると言われています。貪らない心とは、何か余計なものを欲しがらない心であり、自分を飾ろうとしない心の表れだと考えられます。このような心持ちになることで、自分の過去や未来がわかりやすくなると言われているようです。 自分を飾らないことは、本人の今の現状を理解し、受け入れることです。自分の現状を受け入れることで、過去がどのように自分を作ってきたのかを理解し、それを

          貪らない心には前世がみえる?〜ヨーガスートラの教えについて考えました〜

          AIの知性、人間の知性〜知性は知性?〜

          AIを自分の知性を映す鏡だと認識することが大切だと思います。化け物や神ではなく、そこに映っているのは自分自身の知性だという意識が湧いた場合、2つのことが考えられます。 1つ目は、人工知能(AI)をコントロールできるようになるということです。AIを化け物や神と思ってしまうと、自分がコントロールできるものだとは感じられません。しかし、映っているものがどんなに高度に見えても、原理は同じであり、自分自身の知性と同じものだと感じられるなら、AIをコントロールする方法も見つけられるでし

          AIの知性、人間の知性〜知性は知性?〜

          まず初めに言葉ありき?〜AIによる仮想世界の生成と脳による現実世界の生成〜

          近年、LLM(Large Language Model)が仮想世界を生成していくという論文が発表され、この分野において大きな関心が寄せられています。この論文は、仮想世界が言語によって構成されているという事実を改めて思い出させるものであり、我々が知覚して生活している現実の世界についても、同様の原理が働いているのではないかという仮説を思い出させます。 我々が感じ、認識し、その中で生活を営んでいるこの世界は、実は脳が生成しているものだという説は、科学や哲学の中で長らく議論されてき

          まず初めに言葉ありき?〜AIによる仮想世界の生成と脳による現実世界の生成〜

          心の大きさについて話し合う二人

          A.心ってどのくらいの大きさなんでしょうか? B.あなたの知ってるいちばん大きいものってなんですか? A.宇宙ですかね? ほかのものは全部その中にありますから B.そうですね そしてそれはあなたの心が思い浮かべた宇宙ですよね? A.そうです B.だとするとあなたの心の大きさは、その宇宙よりは大きいことになりそうです A.そうですか? B.だってあなたの心は宇宙を浮かべていたわけですから、その宇宙より大きいはずです A.いや、でもそれは私が思い浮かべた宇宙じゃな

          心の大きさについて話し合う二人

          台所の灯り

          僕らはまっくらな宇宙に暮らしている たいていの場合そのことを忘れているけど 家族で夕飯を食べているときなんかにそのことを思い出すと あんまり明るくない台所の灯りも なんだかそれはうれしい気がしてくる

          台所の灯り

          どんなに深い悲しみも

          どんなに深い悲しみも それが心の中にあるものなら 心より深くなることはないはず 心の底より深くにいる僕に 悲しみがふれることはできない

          どんなに深い悲しみも