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まちづくりの心構え~流行りを無視して逆を狙う~(240805)

〇わが部のチームスローガン
「シン・価値創造~滲み出せ、はみ出せ、出しゃばれ~」
★「人の行動はすべて、目標によって確定される~人が生き、行為し、自分の立場を見だす方法は、必ず目標の設定と結びついている。一定の目標が念頭になければ、何も考えることも、着手することもできない。」(アルフレッド・アドラー「性格の心理学」)

☆8月の目標【第2四半期の中間月。人のつながりを大事にし、声をかけあい、厳しい言葉にも耳をかたむけよう。難しい課題があるからこそ、一人だけ、自分たちだけ、では解決できない。本気で取り組むからこそ、人の知恵と力を借りることも大切。併せて、休暇の予定もしっかり立て、メリハリをつけることで、集中力を高めよう。】


○福岡市に学ぶ「まちづくりの心構え」


「福岡市が地方最強の都市になった理由(木下斉著・PHP書房」という本を以前紹介しました。

・改めて、福岡市は我々九州人にはなじみ深く、全国的にもまたアジアにおいても発展著しい成長都市です。しかし、自然に発展してきたわけではなく、確固とした理由と理論があり、先人たち、特に民間事業者の人々の「覚悟」と、それを支えた「政治」「行政」があって、今の福岡があることが本著では事例を挙げて詳細に説明されています。

・そのエッセンスは、大都市だけでなく本市のような5万人未満の小都市においても十分に当てはまることで、ぜひ、読んでいていだきたいと思います。
・では、その中で触れられている「まちづくりの心構え」について、今回はその2回目としてお話します。



○流行りを無視して逆を狙う


・福岡市の事例から我々が2番目に学ぶべきは、都市の発展とは、その都市「独自の事業に取り組み、他にはない優位性を確立して成果を上げていくもの」であることです。

・何を他都市に比べて優位にしていくべきか。額に汗して考えぬき、他の地域が考えもつかなかったことを、リスクを負いながらも自らの判断と独自の資金(自腹)を使い、他に先んじていち早く取り組んだ成果であり、それを後年になって他地域から見て「成功事例」と呼ばれるものになるということです。つまりはそう易々と一朝一夕にはなるものではないということです。

・福岡市の場合は、早々に都市の「工業化」を捨て、本社機能やサービス産業を集積される「管理中枢都市」を目指したこと。福岡空港を移転せず中心部まで15分という世界屈指の便利な空港を維持したこと。民間主導で九州全域をカバーする交通網を整備し、さらに民間主導で天神ソラリアやキャナルシティ博多などの商業集積も開発してきたが、行政は裏方やそのサポートに回ったこと。極端に水不足のために都市開発を抑制し、いたずらに市街地を拡大しなかったこと、などです。これらは当時とすれば全て他都市の「逆」をいく発想でした。

・では、今、我々、そして我がまちのこの立ち位置から、「成功事例」へと脱皮するにはどうすればよいのか。著者は、独自の事業に取り組むとは、簡単に言えば、地方都市政策などの「流行り」からいち早く抜け出すことだといいます。そして、自分たちの頭で考えて「覚悟」を持ち、従来とは「逆」をいくような政策に取り組むこと、また、いち早くやりはじめることが重要であるといいます。

・つまり、他都市で成功事例と言われるようになってからその成果だけ真似しても遅いし、人がやり始めたからと言って後から始めたとしても「優位性」にはならないので、成果も上がらず無駄な努力で終わるということです。

○「できるか・できないか」ではなく「やるか・やらないか」


・百市百様の都市のかたちがある中で、この路線でいけば絶対に発展するという都合のよいものは存在しないのです。また、都市経営は50~100年という時間をかけて成果が現れる分野であり、都市の経営に適切な戦略と意思決定が必要になります。行政でいえばそれが「総合計画」や「総合戦略」となります。

・昨年、作業部会において、総合計画の素案づくりが進められたところです。職員一人ひとりがこの人吉で「他にはない何で勝負するか」。脳みそに汗して考え抜いた計画だと信じます。あとは実行するだけ。

「できるか・できないか」ではなく「やるか・やらないか」

ただそれだけです。


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