「心がどこにあるか教えて!」「いわない、ないしょ。だって…」@4歳児のことば
ある日の保育で、3歳の子達と遠足に出かけた。
その時に、ふと一人の男の子が
「僕には、こころといのちがついてる」
と言葉にしてくれた。
ひ「え、心はどこについてるの?」
この質問、僕はとても好きなのだ。
なぜなら、子どもたちが見て感じている世界が知れるからだ。
「心は、胸のあたりについてるよ」
とのことだった。
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次の日。
お昼頃、室内で折り紙を教えてもらっていた。
4歳児の女の子にだ。
というのも。
1歳の子が「(折り紙で)ハートつくって」といってきたが、僕はつくれないので「どうしよう」といっていたら、「私がつくろっか?」といって、作ってくれた。
それを見ていて、僕も覚えたくて。真似してやってみたら、全然できないのだ(笑)
「できるとこまで自分で考えてみて。それでもできなかったら教えるから」
「わかった!」
と言ってやってみるも、
何度も手が止まる。
「こうだっけ?あれー??」
「かして!」
と、何度もやってもらう。
やっとの想いで、ついにハートが完成した。
そうやって何個もハートをつくり、
ひとつ余ったとき。
ふと、昨日の話を思い出した。
ひ「そういえば、〇〇くんが「心は胸のあたりにあるって言ってたっけ。よーし、この辺に(テープで)つけよう!」
といって、つけてみた。
ついでに、興味があったので聞いてみることにした。折り紙を教えてくれた4歳児の女の子に、だ。
「あのさ、〇〇ちゃんは、心はどこにあると思う?」
「・・・」
わずかな間と、冷ややかな視線を感じる。
「いわない。ナイショ!」
と、きっぱり言われてしまった。
ひ「え??なんで??大人に言っても分からないから?」
「だって、大人はすぐに忘れるから…」
がーーーーん。さらに続く。
「大人は、名前とか教えても、すぐに忘れるでしょ?」
たしかに。
パントミラージュというアニメの話を女の子たちがしていたとき、何回聞いてもそのキャラの名前を覚えられず、もちろん今も忘れている。
「あ〜〜・・・
たしかに、折り紙もぜんぜん覚えれなかったもんね。だから教えてくれないの?」
「そうだよ!」
怒られてる?
呆れられてる?
そんな表情だった。
そのすぐ後のこと。
ハートを作って渡したはずの1歳児の子が、
「キーーーック!」
といって、何度も蹴ってきたり、追いかけてくる。
「ぷりきゅあーー、きーーっく!」
どうやらぷりきゅあのようだ。
なんで??どうして蹴ってくるのか??
ひ「え!?もしかして、
僕が何回言っても覚えられないワカランチンだから蹴ってくるの??」
と言うと、
スタスタと離れていった!!
えーーーー
そうなの?そうなのですか!?
ががーーーーん。
やはり子どもたちはよくみている。
教えてくれた子も言っていた。
「大人は、聞いてきても「そうなんだ〜」とか言って全然聞いてない」みたいな感じで。
はい、本当にそうであります。
もっと考えて、真剣に。
少なくとも子どもたちの世界では、ひとつひとつ丁寧に聞いているんだよね、そうだよね。
とってもショックだったが、
そもそもこれを言ってもらえて本当に良かったと思う。
明日から身が引き締まる想いだ。
大人が往々にして適当に聞いていることを、子どもたちは分かっているのだから(そして分かっていても教えてくれない)