見出し画像

民が穏やかに暮らす真心と思いやり/第19回ディスラプティブ・イノベーション研究会

今回の収録動画を通しても、「自分だったらどう感じるかな、考えるかな、どう行動するかな」とご視聴くださる皆さんからも私たちとその場にご一緒いただいているような感覚で、日常や未来を想う気づきや行動へのささやかなきっかけ、ワクワク感につながると嬉しいです。

【前半】
 ・新メンバーさん歓迎
 ・わたしの小さな感動シェア(DI研究会大人の修学旅行@北陸 振り返り)

【後半】
 ・オンライン読書会:現代語訳 論語と算盤 第七章・第八章読み深め

ディスラプティブ・イノベーション研究会とは

これまで2年間のブロックチェーン研究会(*)から一歩進め、2020年9月よりディスラプティブ・イノベーションと範囲を広げて探究を深めています。どんな未来を描き、今とこれからをどのように生きてみたいか、発想や行動していくきっかけとなる時間を共有しています。

(*)シェアしながら学び合うブロックチェーン研究会(2018年6月〜2020年8月まで毎月開催)では、ブロックチェーンを1つのディスラプティブ・イノベーション(Disruptive Innovation/分岐的イノベーション)として探究してきました。 私たちは、Disruptive innovationを破壊的イノベーションではなく、分岐的イノベーションという表現を使っています。

***

藤原直哉より

“ディスラプティブという言葉をよく「破壊」というふうに間違って訳されることが多いのですが、「分岐」と訳さなければいけないのですよ”

“今までの幹がこれ以上成長しないとか、成長できないとかなったときに、横から出てくる芽が新しいところに幹と葉っぱを広げていくことがあるんですよね”

“あるいは、真ん中が腐って倒れると蘖といいまして、その裏側にある小さな芽が急速に大きくなって、木を継いでいくということがよくあるわけです”

“ものすごく大きな変化の中にいますよね。もともと我々がディスラプティブについて一番初めに勉強したのがブロックチェーンだったですよね”

“先取りをして行動していかないと、負の部分にものすごく翻弄されるんでよね、ディスラプティブ・イノベーションの中では”

“今は、一旦仕切り直しの段階に入ったんですよね”

“テクノロジーの進展と人間の組織の変更は、当然時間差がありますから”

“Web3については、誰がどうやるか世界的に仕切り直しだというふうに思いますね”

“達観した目でみていかないといけませんよね”

“空が広かったことをよく憶えています。生活にゆとりがありますよね、空が高いとね”

“景観の中に追われる感じがないですよね”

“金沢は観光客を呼ぼうと気合がはいっちゃているからさ、激しいものを感じますよ。みんな来て金を落とせと顔に書いてあるような感じ”

“生活がそれなりに豊かにまわっていると、外から来る人に対してあまり関心がないんですよ”

“権利と自由は被っているところもありますよね。権利という言葉の裏側、対があって、権利と義務は対になっていますよね。自由はそこを超えた部分、権利と義務に縛られない、権利よりももっと幅広く人の活動をゆるす、世の中が動くことをゆるすことでしょうかね”

“思いやりと目溢し。例えば、田んぼは年貢を取るけれど、田んぼと田んぼの間のあぜ道に生えたものは年貢を取りませんとかね”

“殺伐とした雰囲気・本格的な資本主義・猛烈な競争・スクラップアンドビルドが当たり前の気風になってきた当時の日本では、渋沢さんの論語と算盤がいかに省みられなかったのかが、今いえるのではないでしょうか”

“切磋琢磨して、世の中が進化生成発展をより加速するための競争ですよね、渋沢さんが言っているのは。だから武士道がいるわけで、買った負けたの博打な世界ではないですよね”

“武士道も実践の中で活かさなければならないのですよ”

“神社に御祈願するとき、日本平和・世界平和・人類愛善がない理由・哲学をわかりますか”

“模倣について渋沢さんが心配していたのは、良いものだと思ってそのまま真似をしてやっても副作用も一緒に招いちゃうわけですよ。新しい貧富の格差とかね。あるいは、人々が投棄的になるとか、乱れるとかですね”

“頭を使って一番最初に無から有をつくることと、最後の金儲け、日本は下手なのですよ。頭と尻尾が日本は下手なのですよ。世界分業体制なのですよね”

“渋沢さんの時代には、日本語の曖昧の部分を漢文で補っていたわけですよね”

“マクドと言った瞬間に、独特なものになるんですよね。マグドという。それが、McDonald'sのあの会社の雰囲気とは全然違うのですよね。そうやって全部入れ替えていくんですよね”

“コンプラと言うと、天ぷらのような独特なもので。Complianceという言葉が醸し出す法律の縛りだとか、深いものがありますよね。とにかくややこしい世界ですから。あれが消えて、天ぷらみたいになりますよね、コンプラって言うと”

“渋沢さんの論語と算盤は、原理原則しか書いていないのです。だから、晩年になって渋沢さんは、原理原則の大切さを改めて強調されたことで、すごく内容は深いと思います”

“こうして(オンライン読書会)現代のような文脈で、我々が解釈していろいろと議論することは、もっと意味あることです”

***

【第19回 前半】 わたしの小さな感動シェア

気づきは誰でもできることだけど、言われて始めて気がつくこと。意外な盲点の発見から、いろいろな疑問を持ってみようと第9回から「わたしの小さな違和感シェア」を毎月共有してきました。

「どう思う?」の違和感から少し視点を変えて、昨秋からは感動をシェアしてみることにしました。(もしかすると、感動の前に、実は違和感から気づいたことが感動につながることもあるかもしれない!?)私たちが暮らしの中で感じるちょっとした感動を毎月共有してみることで、また新たな展開へつながるかなと思っています。

今回は、4月末にDI研究会大人の修学旅行@北陸の振り返りをしながら、二日間の石川・福井旅を通してのそれぞれの小さな感動シェアを共有しました。

***

【第19回 後半】 オンライン読書会

気になる書籍を一人で読み深める学びと愉しさ(ときには、なかなか難しく)とともに、毎月1回みんなで共有し合うことで、学びと愉しさの裾野を広げてみることを継続中です。

奇数月の収録では「現代語訳 論語と算盤(ちくま新書20140110)」、偶数月は「2060 未来創造の白地図 ~人類史上最高にエキサイティングな冒険が始まる(技術評論社20200311)」を読み深めています。

お互い事前に読んで感じたことや印象に残ったこと、疑問に思ったこと、気になったことなど聴き語り合いながら、より身近なところから引き続きディスラプティブ・イノベーションについての探究を深め、実生活への発想と行動に活かす機会としています。

現代語訳 論語と算盤(ちくま新書20140110)の読み深め

【今回の特集】
第七章 算盤と権利
第八章 実業と士道

・近代と日本
・武士道、大和魂の深掘り
・日本古来の倫理観と道徳
・資本主義の中での商業道徳
・欧米の権利_国王と商人が戦って革命での権利と義務(人間同士の契約関係)
・天賦人権論
・封建制度が終わってからの商売
・武士のディスラプティブイノベーション
・人を守り生かすための武士道での商売
・道徳を身につけた上での商売_渋沢さんの哲学
・禁書の葉隠_The Way of the Warrior Series
・天に与えられた権利
・権利と自由の似ているところ違うところ
・権利と義務の概念はいつから日本へ
・江戸期の武士道と変遷
・武士道と騎士道_Bushido: The Soul of Japan
・武士道の美意識の部分
・菊と刀
・武士の心と見た目の世界
・美風
・子供の頃からの世界観と宇宙観_大宇宙と自分の関係性
・仏教_自然との一体感
・思いやりの道
・思いやりで解決していく社会
・資本家は労働者と向き合い_労働者は資本家と向き合い
・思いやりの原点_論語_忠恕の心
・吾が道は一以って之を貫く
・真心と思いやり_民が穏やかに暮らしている
・権力は賢く使う
・思いやりは具体的にどういうことか
・思いやりと察すること
・国家が成立する前から人々が暮らしている日本
・勝手は許さんと正反対の世界
・家内制手工業のような牧歌的な世界と明治以降の統制を利かした日本企業との対比
・明治政府のやり方に危うさを感じていた渋沢さん
・基本が忘れられていった時代
・経済の主体であった商業道徳は
・リーダーシップの衰退と歴史的現象
・山と谷
・損得でしか物事の良し悪しが理解できない人たち
・100年前から記されているにもかかわらず今なぜ
・大義名分論の継承の結果
・一向一揆と天賦人権論
・商売の道徳の要_信用
・いろいろな意味がある信用
・地域性の信用と意味合い
・江戸時代中期以降の経営における信用
・信用第一の意味
・忠義の忠と信用の基本_自分の心の真ん中
・宗教上の信用
・同調圧力と信用
・共感と同調の違い
・長続きすることと信用
・信用と信頼
・模倣の時代に別れを告げよう
・学び合うではなく学ぶことはない姿勢
・合う合わないを取捨選択しての再構成
・日本は模倣が大好き_能面や茶釜
・先人の良いものを自分もやって学ぶ
・模倣は修行のプロセス
・より良くしていくための工夫を続けていくもの
・世界を凌駕していた日本の3つの製造技術
・光ファイバー_リニアモーター装置_常温化学融合
・西洋文明のライフスタイルからの改良改善から抜けきれていない
・過去の歴史と今の良いものを結ぶ
・西洋文明の爛熟
・ひらめきと日本の淡白さと世界の迫力
・ゆっくりやると生まれてくるもの
・一つに絞れない国_日本
・模倣とキャッチアップ
・時流とゆっくりと
・言葉の意味と歴史的変遷の理解
・時代背景と受けとる意味の変化
・言葉の伝承
・表面上だけでの受け止め方の危険性
・国民国家の時代
・明治維新は革命ではない維新
・同胞なのか同胞じゃないのか_曖昧さ
・突き詰めた議論とは根本的に違う日本
・投資と投機
・investmentとspeculation
・本質ではない議論と言葉遊び
・文明化の独特さ
・英語や漢文_論理の言葉
・リストラとrestructuring
・言葉の魔術に踊ってる
・箕作家と翻訳
・議論を突き詰めると翻訳に行き着く
・証券とsecurity
・そもそも安全かどうか言葉に入っていない問題
・信託と基金_trustとfoundation
・文脈から類推して味合う

私たちのオンライン読書会(収録)にご興味・ご関心をお持ちくださる方とテキストを通しての対話の機会をつくり大切にしていきたいという想いから、オンライン読書会へのご感想・ご質問・メッセージフォーム(動画視聴者限定)を開設しました。

毎回でなくても、ご興味ある内容の回のみお寄せいただくなど、お好みに合わせてご一緒いただけたら嬉しいです。お寄せいただいたメッセージは、次回以降の収録時に参考・共有、ご紹介させていただく予定です。

***

動画販売

第19回ディスラプティブ・イノベーション研究会の動画とオンライン読書会へのご感想・ご質問・メッセージフォームは、下記よりご視聴・投稿いただけます。

【前半】
 わたしの小さな感動シェア(38:20)

【後半】
 オンライン読書会:現代語訳 論語と算盤
 第七章・第八章の読み深め(01:50:49)

***

ここから先は

1,490字

¥ 3,000

この記事が気に入ったらチップで応援してみませんか?