もっと諦めていこうぜ
「諦めたら試合終了だよ」
かの有名な安西先生が言っていたように、基本的に人生は諦めたら負けだと考えている。
特に僕がいま身を置いている個人ビジネスの世界なんて顕著で、言ってしまえば「諦めないだけで勝てる」。
やや極論チックかもしれないが、本当にそう思っている。
一方で、なんでも諦めないほうが良いか?と言うと、実はそうでもない。
僕自身、もう金輪際やらないと諦めたことだってある。
たとえば、新しい挑戦を一人で始めること。
十中八九、途中で心が折られるとわかりきったフィールドに一人で挑むことを僕はもう諦めた。
ビジネスもなにか新しいことを始めるときには仲間を見つけるし、たとえこれから何か趣味を見つけたとしても絶対に一人ではやらない。
コミュニティーに属すか、あるいは誰かを巻き込むか。(巻き込まれるのも嬉しい)
もちろん学ぶことが必要であればコンサルティングを申し込むし、逆に大半のことは正しく学んで続ければどうにかなると思う。
一人でやらない。
それは完全に「弱い人間の発想」に過ぎないが、それでいい。
強がって独りで壁にぶつかり、可能性の芽をまんまと潰すほうがよほど嫌だ。
で、何が言いたいか。
諦めないことは大事だけど、諦めないことが全てではない。ということだ。
起業家として活動していると仕事柄、いろんな職種の人と話をさせていただく機会があるが、「諦めない」が美化されすぎて苦しんでいる人がたくさんいる。
「出世を諦めたら負けな気がする」という会社員の方。
相当に素敵な心意気なのだけど、今の時代、出世だけが収入を増やす手段ではない。
もちろん会社で一旗上げることが目的ならそれは素晴らしいことだし、とことんやればいい。
ただ、出世を「諦めて」、個人の仕事にエネルギーを懸けた人が幸せを掴んでいるケースもたくさん見てきた。
この事実は頭の片隅に置いておくと、選択に新しい幅が生まれるかもしれない。
世の中、驚くほど「0か100か」の話が多い。
100%なんて存在しないのに、自分の「正しい」で殴り合っている人たちが散見される。
だから「諦める」ことにポジティブな印象はほぼ皆無だったりもするのだけど、思いのほか、諦めて気持ちが軽くなることも少なくない。
たまには諦めるときもあっていいよ。
いま頑張ってる人ほど、もっと諦めていこうぜ。