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Latour-de-France の Chevalier参上
JLTがウチの畑に来た時も、もちろん緊張していた。
彼は、ネゴシアンではない※が、シリ君同様今年の熱波 canicule でいくらかの面積の葡萄を失ったらしい。
JL:「Macabeu を探してるんだ。」
私:「被害、かなりひどかったんですか?」
JL:「それは、あまり考えたくないな。」
そう言って顔をそらす彼の横顔を見て、あ、また地雷を踏んでしまった、と後悔する。
私:「ここは御覧の
"un sale type !"
「汚い手を使う un sale type 奴め!」
いつもは穏やかなディが声を荒げて行った時、事の重大さを知った。私は、あのネゴシアンに、騙されていたんだ。。。
でもまさか、そんなことをする人には見えなかった。品のあるドメーヌのウェブサイトにはテロワールを大切にする精神が謳われ、ワインの銘柄も詩的で (実際飲んだことはまだないのだけれど) 格調高さを感じた。協同組合が優勢なこの地域のワイン醸造
Happy Rainbow Day!
夏休みに入り、パリからの友人の往来が頻繁になった。
葡萄の木達は小ぶりながらも宝石のような実をつけ始め、これからは猪や野兎、鳥や虫たちから、色付きがが始まって甘みがさし始めた葡萄の実を守る時期に入る。
エネルギッシュでダイナミックなアシュがパリから応援に駆け付けてくれ、猪対策のための電気線を張る作業を手伝ってくれた。アーティスティックなリーノは、鳥対策のための「かかし épouvantail
ルーション名物、アプリコット
28 juillet 2019
ルーション地方は、アプリコットで有名だ。
7月になると、この地方のあちらこちらの沿道で、生産者直売スタンドが立ち始める。
5キロ5€で購入し、ネットで偶々見つけたレシピでコンフィチュールにしたら、大当り! 普段、コンフィチュールは買わずに、パンにはバターと蜂蜜派の自分でも、この時期だけは、蜂蜜に目をくれなくなるほど。。。
で、今回は2度目のバッチ。
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仏式官僚組織のハードル
1 août 2019
フランスでワイン造りをして見たくて、と夢を一言で語ると簡単に聞こえてしまうけれど、その為には、複数の官公庁や関係機関を走り回り、種々雑多な書類提出やら許可取付のハードルをクリアする必要がある。
この一年間、農地の購入、農業系の会社設立に始まり、銀行口座開設、農業者用社会保険への加入、農業専門の経理会社との契約、外国人農業者登録、農耕目的の土地利用許可取付、農業用薬品管
焼けただれた葡萄 brûlures solaires
21 juillet 2019
「見ろよ、どの列も…こんなに綺麗に耕されてやがる!」
シリ君が声を荒げて土を蹴っ飛ばした。彼が手を掛けた畑だ。その姿を見て、直ぐに後悔が込み上げた。。。本当は、この丘の上の葡萄畑は、 来る予定じゃなかった。
「実はあまり見たくないんだ…。」
と言って躊躇していたシリ君を、無頓着な好奇心から促してしまった自分を責める。遠目からも、葡萄の株の下部の葉とグリーン
Vin de nature ナチュラルワインの聖地
15 février 2019
今日は、プロジェクトのパートナーであるディが Parisから手伝いに来てくれたので、Tautavel(トタヴェル)という田舎町の、"El Silex" で昼食。
ルーション地方に葡萄畑を買ったあとに分かったことなのだけれど、ルーション地方のワインは、オーガニックのベクトルがながーく伸びて、 vin de nature ナチュラルワイン の領域に…。
"Win
"Le vent de la Pentecôte " ~ポントゥコットの風
22 juin 2019
"Le vent de la Pentecôte ? "
「ポントゥコットの風、ですか?」
「当然、君も知ってたよね、とでも言いたげなムッシュVの言葉を遮って、初耳感を強調する私。
「そうだよ。毎年この時期には凄い突風が吹くから、通常なら attachage はポントゥコット前に終わらせておくんだよ「
そのポントゥコット前の一週間は、所用でArgenton-sur
雷鳥とラベンダーと土起こし
4 mai 2019
「あっ、見て!直虎!今日はちゃんとカップル揃ってるよ!」
ミモザのきいろが眩しかった3月には毎日のように見かけた雷鳥カップル。いつの間にかその姿は見られなくなって「さては、子どもが産まれて、社交界からは一時休暇か?」と、余計な憶測を巡らせていたのだが。
実は先週、いつものように直虎のローギアを低音でうならせながら若いグルナッシュ=ノワールの辺りに入ってゆくと、いつ
Le vent se lève. 風 立ちぬ。
11 juin 2019
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Le vent se lève...
Le vent s'est levé...
風立ちぬ…。
この表現を、今日だけで何回聞いただろう。朝6時半の約束時に、ムッシュV. の 口から。共同組合の購買所で働くちゃきちゃき姉さんや、近所のカフェのマダムも口々に風を話題にする。
ここは、フランス南西の端。カタルーニャ語がここそこで耳に入ってくる片田舎だ。パリはサンジ
葡萄畑にかかる虹 L'arc-en-ciel
19 mars 2019
雨の中の作業。
今日はトラモンタンも最大風速70キロだ。
ふと目線を上げると、グルナッシュ= ノワールの辺りが虹に包まれている光景がいきなり目に飛び込んでくる。
絶句。
感動…。
アマンドとミモザと雷鳥と
25 février 2019
晴天が続いているルーション地方。満開のアマンドの花に続いて、ミモザの花も開いて来た。
今日も枝の切り落としを集めてひたすら燃やす作業。 落穂拾いではないが、例えるならば、前進しながら絶えずスクワットをするようなイメージ。
乾いた喉を潤そうと小屋に戻ると、葡萄畑の反対側で剪定作業をしているマダムV の、ミモザを入り口に飾るという憎い演出。