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アマモ養殖イベント デンソー労働組合
アサリがとれなくなっている
浜名湖特産のアサリの不漁が深刻化しています。2021年の漁獲量は100トンで、前年を85・9%下回り、3年連続で過去最低を更新しています。1989(平成元)年以降で最も多かった2009年の6007トンに比べると、60分の1の水準にまで激減しました。アサリの深刻な不漁を受け、浜名湖の風物詩だった潮干狩りは存亡の機に立たされているそうです。
アサリ不漁の原因は?
浜名湖では近年、水温や塩分濃度の上昇、生態系を支える海草の激減などさまざまな環境変化が発生しています。不漁の原因は特定されていませんが、アサリの餌となる植物プランクトンの減少も一因とみられています。浜名湖の漁師さんにヒアリングすると、あさりの住処でありながら、餌の植物プランクトンが集まる、「アマモ」という海草がなくなっているそうです。そこで、近年では、NPO法人浜名湖フォーラムがアマモの苗植え付けに取り組んでいます。
アマモがなくなっている原因も1つとは言い切れないようですが、
海水温の上昇
海水温の上昇に伴う塩分濃度の上昇
がアマモの発芽や成長を阻害する要因と言われています。地球温暖化の影響はここにも出ていることがわかりますね。
https://www.jstage.jst.go.jp/article/aquaculturesci1953/54/3/54_3_347/_pdf
アマモが枯れてしまった場合、当然ながら種もできなくなってしまいます。そうなると、そのまま放置していてはアマモが生えてくるはずがありません。人が手を加えてアマモを再生しない限り、湖底には砂が拡がるだけ、、、となってしまいます。
アマモを再生しよう
では、どうすればアマモを再生することができるでしょうか?私たちは、静岡大農学部の笹浪知宏教授や地元漁師の徳増隆二さんから話を聞き、アマモを人工的に再生する方法を教えてもらいました。今回教えてもらった方法は2つあります。
紙粘土にアマモの種を埋め、船の上から投げ入れる。(紙粘土は溶けて自然に還り、種が発芽して湖底に根を貼れば成功。)
アマモの苗を麻ひもで割り箸にくくりつけ、苗を竹竿で湖底に差し込む。
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ただ、どちらも手作業で行うため、時間がかかります。漁師さんたちは、ただでさえアサリ不漁の影響から、副業(と言えば聞こえはいいですが)のアルバイトに時間をかける必要があるため、アマモのために時間を使うのは現実的には厳しいのです。そこで今回、デンソー労働組合の「カワレル」という企画の中で、デンソー労働組合の組合員にボランティア参加を呼びかけ、約80名のボランティアスタッフで種と苗を植えることに挑戦しました。
この活動は2022年から始めたもので、今回が2回目です。去年種をまいたあたりを漁師さんが確認したところ、数は多くないですが所々にアマモが生えていました。これらのアマモが成長して種ができれば、その周りはアマモで湖底が見えなくなると思います。小さい活動ですが、年々少しずつでもアマモが増えれば、アサリが数千トンレベルでとれる日がくることを期待したいですね。
デンソー労働組合の「カワレル」という活動では、組合員の方々に身近な社会課題をお伝えし、自分事として考える機会を提供し、個人でできるアクションを後押ししています。少しでも共感してもらえたら嬉しいです。
ということで、今日も笑顔で頑張りましょう!
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