『あひるの空』全51巻振り返り27巻
こんばんわ!なおとです。
今回も「あひるの空」全巻振り返り!今回は27巻です。
交流戦対北住戦。衝撃のラスト!遂に決着です!一緒に振り返っていきましょう!
1巻からの振り返りもマガジンとしてまとめていますので下記リンクからどうぞ。
今回も下記フォーマットでやっていきます。
1.本巻の注目キャラクター
2.連動して読むならこの巻
3.深読みするためにもうひと押し
最終Q点差は7点まで迫った。空達クズ高が調子を上げいく。そして衝撃の結末が。そしてナベの足元から不吉な音がーーー。
1.本巻の注目キャラクター
27巻のピックアップはこの人しかいません。「鍋島 竜平」です。
クズ高初心者3人組の一人です。中学までは野球をしていたが、流れで始めたバスケに徐々にのめり込んでいきます。立ち位置的にはボケキャラのような感じでしたが、21巻では悩むシーンが見られます。ヤスとチャッキーの成長に焦り、下手故の自信を失くし、さらにプレーが悪循環を生むようになります。そんな時の奈緒の言葉が鍋を動かします。
「絶対上手くなりますよっ」
ナベはこの時に気づきます。自分は励まして欲しいだけなんだと。
自分の才能の無さに気づきたくなくて弱音を吐くんです。自分に予防戦を張っちゃうものです。すべての才能がかなえばプロ野球選手、NBA選手はごまんと出るでしょう。ナベが欲しいのは励ましや、同情じゃありません。
「欲しいのは”信頼”だ」
本当に欲しいのは信頼です。自分の力で掴み取った信頼。ナベにとっては3Pになります。シューターは信頼がないとパスが来ません。だからこそ難しいポジションんです。最後の1本を任せらる重要なポジション。「パス」とうい「信頼」をナベは受け取るために為に猛練習します。夏から毎日シューティングをし続け迎えた北住戦。最終Q残り1.88秒。TO(タイムアウト)明けクズ高ボール、2点ビハインド。勝つには3Pしかありません。クズ高も北住も会場全てが空が最後は打つと思っていました。私自身も最後は空が打つと思っていました。しかしただ一人。空だけは違いました。
太郎にシュートをブロックされると読んだ空はナベに最後のシュートを任せます。パスという「信頼」。ナベはその信頼に応えます。
まさかのブザービーター!!
初心者だったナベが遂に試合を決めるシュートを決める日が来るとは。何とも感慨深い。ナベが欲していた「信頼」が形となって表れた瞬間ですね。27巻以降もナベはシューターとしてポジションを確定させます。対戦相手が強くなるたび登場機会こそは少ないですが、少ないシュートチャンスでここぞの1本を決める流れを変える選手として活躍します。空のように1試合で何本も決めるのも勿論スゴイですが、ナベのようにチャンスが限られた中で決めてくるのは相当のメンタルと技術がなければなりません。決して運ではない、技術と信頼を手に入れたナベはどこか勇気をくれる選手です。世の中才能がる人ばかりではない中でナベのように初心者からバスケを始め、自分の居場所を見つけそこで信頼を勝ち取る姿に勇気が出てきますね。
2.連動して読むならこの巻
45巻を紹介します。27巻では北住に辛くも勝利しますが、この1戦が北住をさらなる強豪へと進化させます。
30巻では二ノ宮率いる菊川を圧倒し、関東大会県ベスト8まで駆け上がり地区予選免除。そしてIH県予選でも難なく勝ち上がり、迎えた3回戦対富岡商業戦。ロースコアな展開で得意の速攻を抑えられます。しかしそれもあくまで相手のスタイルに合わせたまさに横綱相撲。結局は10点差をつけ勝利を収めます。
北住は太郎という圧倒的なエースを抱えていますが、真の強さはムラのないチームとして安定感でしょう。27巻ではエースでありながらメンタル的にムラのある太郎によってクズ高に敗北こそしますが、その敗北が太郎を二回りも成長させます。ほかのメンツも香取を始めとした安定感のあるプレイヤーが揃い、さらには新1年に優秀なシューターを迎え、まさに盤石の一言。県代表筆頭候補として名乗りを上げます。
一方でクズ高は安定とは程遠い爆発力のチーム。県大会以降その色がより濃くなります。智久自身もメンバーも勝てるのは今年だけと薄々感じ始めています。空と千秋、そして百春、この3人の繋がりがクズ高の真の強さです。それが崩れれば一気にチーム力は下がります。だからこその爆発力。
48巻では対戦相手に、51巻では常磐にもその脆さを指摘されます。
そして51巻の常磐と千秋のシーン。
クズ高は奇跡のようにメンバーが集まったチームです。一方で北住はチームとして目の前だけではなく、未来のことも考えてチーム作りをしています。チームとしての根幹や伝統といったものがそれでしょう。そういった意味ではクズ高は空と千秋、百春の3人のような繋がりを来年以降も作り出さなければ爆発力に欠ける中途半端なチームになることが容易に想像できますね。
話を戻しますがチームとして監督、選手、そしてチームとしての根幹がしっかりしているチームは爆発力やダークホース的な力には負けないので、北住は大栄と並んで県代表まで駆け上がるかもしれませんね。何より太郎がどこまで化けたか見物です。
3.深読みするためにもうひと押し
27巻では大活躍のナベですが、北住戦後も調子を上げまくりのナベ。ですが、足元から不吉な物音が
パカパカ、パカパカ、、、
親のリストラもありバッシュに何かお金を避けないと気を遣うナベ。しかしバッシュが無いと練習乗り切れません。そんな時、
やっぱり友達はいいですね。困った時こそ助け合いです。最終的にはヤスの計らいで、ヤスの家の八百屋でバイトをしバッシュ代を手に入れます。あひるの空はの描写が細かいのでこういった話もより深みが増しますね。新バッシュを手に入れたナベはこんな感想を口にします。
「ピッタリフィットで良い感じ!すげーよく”止まる”」
その感想を聞いたトビがナベに声を掛けます。
「成長したのナベさん」
トビにこんなことを言われて嬉しくないわけがありません。
3Pシュートだけではなく、こんなところも成長していたなんて。シューターとして信頼を勝ち取るため走ってきたナベ。
ナベはもう立派な「バスケット選手」になったんだなぁ。
27巻はナベのブザービーターによる劇的な勝利、そしてナベの成長を感じさせる話もありまさにナベ尽くしの1冊だと思います。
しかしそんなナベの親友であるチャッキー。28巻を迎えたくありません。もう知っている方も心苦しいはずです。まだの方は是非読んでみてください。ある意味衝撃の28巻も一緒に振り返りもしょう。
それでは28巻でお会いしましょう!
下記購入リンクとなっています。