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【診療日記】整形疾患のイノベーションを起こす

腸内細菌や腸内フローラが分かってきてからだいぶ西洋医学も変わってきているように感じる。
アレルギーもそうだが、外のものだけ問題ということだけではなく、患者自身の性質にも原因があるということだ。

卵アレルギーの方にとって卵は禁物だが、そのアレルギーを持っていない方にとっては卵は美味しいバランスの取れた食べ物だ。
ウィルスだって、病原体として恐れられることは当然だが、患者の免疫の状態にも発症するかどうかは影響を受ける。
同じウィルスでも免疫が強ければ発症しない。
免疫が落ちていれば発症する。
ヘルペスで有名な日和見感染というのがそれだ。

内科では常識となりつつある、この環境と人体との相互作用としての病気の概念は、整形外科疾患では常識になっていない。
いまだに、メカニカルストレス一択である。
患者側の状態、体質について調べるということがない。

予防運動で評価しているのは、骨格特性だ。
これは、骨格の個性を見ている。
内股の骨格、脊柱の特徴、脚の長さの差、骨盤の形状、頭蓋の形状、肋骨の形状、そして靭帯の緩さなどだ。
これらは、人体の特徴であり、ここに環境要因が加わることで障害が発生すると考える。

例えば、股関節の外旋運動に前捻角の強さが加わることで、半月板損傷が起こる。
前捻角が強くなければ別に股関節の外旋運動そのものは問題にならない。
アレルギーと一緒である。

スポーツ界も医療業界も、前捻角に重きを置いていないので、平然と股関節外旋運動を奨励している。
これは、卵は体にいいからどんどん食べましょうと言ってるのと等しい。
アレルギーの方には注意を要するのにである。
前捻角の強い方の存在が、残念ながら知れ渡っていない。
常識になっていない。

我々予防運動の専門家は、アレルギーが常識になっているように、骨格特性を世の中の常識にしないといけない。

予防運動は整形外科業界のイノベーションを起こそうとしているのだ!

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Naoto
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