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【予防運動日記】ぶら下がり健康器が終焉した理由とは

昭和で流行っていた健康機器で復活して欲しいものは何か?
と尋ねられたら、間違いなくぶら下がり健康器と答えるでしょう。
老化は悉く姿勢の問題です。

肩こり腰痛から始まって、股関節痛、膝痛などありとあらゆる運動器疾患の背景にあるのは、重力に負けた潰れた姿勢です。

そういうのを予防するには身体を引き伸ばして重力にかつ体にすればいいのです。
ぶら下がり健康器は、最適な姿勢矯正機器です。

昭和のドリフ世代のものにとって、ぶら下がり健康器は、どの家庭にもあり、何度8時だよ全員集合をぶら下がって見てたことか、、、。
それがいつの間にか洗濯物を干すところやハンガー掛けになって、邪魔な産物と化して消えていったと記憶しています。

今思い返せば、ずっとぶら下がり健康器が庶民の家にあれば、運動器疾患の相当数は予防できたのでないかと思います。

今回は、なぜぶら下がり健康器はブームとなり、そして消えていったのかを考察してみたいと思います。

ぶら下がり健康器の始まり

まずは色々な記事をネットで検索してみました。

TVの通販でバカ売れしたものだったのですね。
さらに大金を手にした会社はその後倒産、、、。
バブルの時でしょうから、なんかその起伏はエグい感じがします。

基本的に、なぜ使わなくなったのかというと懸垂なりぶら下がりなりはきついということのようですね。
確かに体重50kgだとしたら、握力25kg片方に必要で、女性の握力の平均が25kgですからそもそもギリギリですね。
それで頻繁にぶら下がるとなると疲れるのもわかります。

ぶら下がりでの事故

ぶら下がり健康器の事故情報も検索してみましたが僅か4件で、機器が不安定とか溶接部が折れたとかで、ぶら下がりそのものでの問題ではないようです。

  • 不安定で転倒したので返品を求める

  • 溶接部が破損した

  • 取っ手が折れて腰を打撲した

  • グラグラして不安定なので返品を求める

人によっては、牽引によって一時的に人体が伸ばされて悪化することあると思いますが、まず大きな問題は起きないでしょう。

研究・調査

研究も調べてみました。

1979年の日本大育大学の学会で「ぶら下がり運動の健康効果について」という題で松田氏が調査している。
138名の調査で効果としては以下のものを挙げている。

  1. 肩こり

  2. 腰痛

  3. 首のこり

  4. 背筋

  5. 足の疲れ

効果は10日〜20日で感じ始めていた。
ぶら下がりの回数は1日に3〜5回、十分な効果を感じるのは概ね1ヶ月と結論づけている。

残念ながらこれ以外の論文は日本では見つからなかった。
おそらく研究となると牽引機器などの医療機器になるのではないでしょうか。

海外論文も検索してみましたが、hanging health equipment tractionなどでは出てきませんでした。
ぶら下がり健康器そのものの効果について調べるというのはあまりないようです。

僕個人としては、ヒトにとってぶら下がるというのは、進化の視点からもブラキエーション(腕渡り)と関連しており、意義があると感じています。
特に腹横筋に関しては胸郭の挙上と関連していると考えています。
今後研究をしてみようと思っています。

場所を取る割に、長い時間使えないということでハンガー掛けになってしまうぶら下がり健康器ですが、予防運動の視点ではもっと見直されていいのになと思います。
自宅に置く余裕がある方は検討してみてもいい健康機器だと思います。

因みに予防運動ジムUPRIGHTには、ぶら下がり健康器と足首で固定して完全に逆立ちができる機器が両方あり、重力を使った牽引を行っています。
もちろんスタッフも疲れたらそこでリフレッシュしてます。


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