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誰も教えてくれない、、、〜側弯症の現状〜
最近のパーソナルレッスンはほとんどが側弯症の方々です。
子どもから大人まで年齢層は幅広く。僕のレッスンは平日なので大人が比較的多いですね。
口々に言われるのが、今まで誰も教えてくれなかった、、、と。
変形について、骨盤について、運動の影響について、生活で気をつけること、荷物の持ち方、骨格の特性について、、、。
有名な病院に行かれても、検査はするけど説明は角度だけ。結局手術しかないからと何も生活指導も運動指導もしてくれない、、、。
側弯症に関しては、エビデンスが整形外科医の都合に解釈されて、当事者としては悪い方に常識が広まっている例ですね。
エビデンスが思考停止に使われてしまっている、、、。
【体は遺伝だけで決まっているわけではない】
側弯症も遺伝の関与はありますが、遺伝だけではない多因子遺伝疾患と言われています。遺伝素因を持っている一卵性双生児でも、一方は発症し、もう一方は発症しないケースもあるのです。両方とも発症するのは73%といわれています。
では他に何の因子が関与しているのか?そこはまだ「これだ」と言えるものは出ていませんが、メラトニンや平衡感覚などの関与が疑われるという研究結果は出ています。
細かくはこちらの手帳に記載しています。
![側弯トレーニングブック](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/35814414/picture_pc_495b217d57968e5c77be63efd225da15.jpg?width=1200)
運動の影響も、クラシックバレエやバドミントンなどいくつかのスポーツで報告されています。
こういうのは論文を探せば出てきますが、ざっくりといってアプローチ法としては手術にかなうものがないので、外科医としては他は何やっても意味ないと言いたいのでしょう。
医師によっては、側弯の角度が改善すると不機嫌になる人もいるそうです。ご家族としては不思議ですよね。良くなってるのに不機嫌になって、悪化すると喜んで手術の話をするって、、、。これは医療不審になりますよ。
本当に誰のことを考えているのか、、、。
体は、遺伝だけではありません。環境要因もとても大きな要因です。環境はスポーツであり、生活習慣です。
【研究の欠点】
今自分も研究計画を立てているので良くわかりますが、研究結果をベースにして考えるにはとても注意が必要です。
研究の計画そのものの質によって、バイアスによって、結果が変わるからです。
調査方法も相当の注意を払わないとバイアスが入り込みます。
RCTやバイアスの調整などでかなり質の高い研究がないと、研究ともみなされないことも多々あります。
そして、何よりも問題なのは、研究されたものの中だけで結論を出していまうということです。
つまり、研究の結果が心理で、研究してなければ「そこに真理はない」になってしまいます。そこに真理があるかないかを確かめていなくでもです。
実は、環境要因は影響しないという証明もとても大変なのです。しかし、県教養員を縦断的に前向きコホートで研究しようとすると大変です。
つまり、環境要因についての十分な検討なしに、そのような研究がないという理由で、環境要因はあまり関係ないと結論づけられている傾向があります。
また手術では角度は劇的に変わるが(当たり前ですよね)、運動療法は少ないとか、、、。でもそれは長期的に副作用がどうかという視点は含まれていませんし、運動療法の角度以外のメリットも測定されていません。
研究にはとてもお金も労力もかかりますが、命に関わらない疾患に対して、誰がそこまで出資するでしょうか?特に高価な医療を必要としない運動療法など、、、。手術に関しては資金提供する潤沢な会社はたくさんいます。学会に行くとメーカーが医師を取り囲んで、それぞれの新製品を売り込んでいます。
このような様々な背景を考えると、今あるエビデンスという言葉もかなり偏ったものの考え方になる危険性があるということは理解いただけると思います。
【海外の常識を見る】
自分の家族であれば、必死になって最善の方法を模索するのは当然ですよね。
海外には沢山の側弯症に特化した運動療法が存在します。
それらをまとめてSOSORTという団体も存在します。今後はその学会に日本からも参加するようになるといいですね。英語ですが、、、。
日本の当たり前を信じてはいけません。側弯症の運動療法を受けるために、ドイツまで行かれるご家族もいます。そのような方々の日本に対する失望は計り知れないでしょう、、、。
手術が必要な方はもちろんいます。少ないですが。でももっと重要なのは悪化させないこと、そして予防です。
運動の関与がわかっていれば、運動指導者を教育することで防げるかもしれません。早期発見で予防できるかもしれません。そこを当事者は一番欲しているのです。
僕は、そのような方々の悲痛な叫びと、日本医療への失望と、SOSORTの希望を知り、小さい活動ですが、側弯トレーニングを広め、研鑽し活動しています。喜ばれる声が沢山あります。やりがいのある活動です。
でも僕が関与できる人数は限られています。もっと仲間が必要です。ぜひ、セラピストの方は、側弯症の方々の力になって下さい。
国家資格を有している方向けの養成コースを開催しています。詳細はこちらを参照下さい。
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