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愛しのトッド・ラングレン
6月22日はトッド・ラングレンの誕生日だったらしい(1948/06/22)。一日遅れだが、Happy Birthday!!のお祝い込みで個人的な思い出を綴りたい。
トッドを知ったのは渋谷陽一さん(ロッキング・オン代表。現在病気療養中)のラジオ番組からである。僕ら世代の洋楽ファンで、NHK FMでの「ヤング・ジョッキー」〜「サウンド・ストリート」でよくオンエアされてたのを覚えている人は多いと思う。最初に買ったレコードは「faithful」。
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B面はオリジナル
ところが、80年代にはトッドのレコードの多くが廃盤状態で集めるのに苦労した。80年代の後半からアメリカの再発専門レーベル、ライノから出るようになって随分助かった。同時に、トッドはマルチ・ミュージシャンでもあるので、「宅録」系の人達にも注目され、専門誌「サウンド&レコーディング・マガジン」が取材したりした。僕もちょうど家でマルチトラック・レコーダーでトッドの曲に挑戦、録音したこともある。今聞いたら冷や汗赤面もんだろうな(笑)。
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そんなトッド再評価の中、9年振りの来日公演(1988年)が実現、もちろん観に行った。
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このパンフレットの中の写真のようなステージを期待したのだが…。
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残念ながらソロのステージで、当時としてはまだ新しかったコンピューターとの同期がメインだった。つまり演奏は打ち込み+トッドのキーボード、スクリーンにはイメージ映像?のようなものが流れていた(この辺記憶が曖昧)。正直言って肩透かしを食らったような感じだったが、途中コンピューターが故障し、「こんなことは初めてだが、仕方がない」と言ってギターで弾き語り。それが"The Ballad (Denny & Jean)" で、超感激。「これだよ、これが聞きたかったんだよ」と思ったが、そんな「70年代のシンガーソングライターとしてのトッド」的側面は、この日のライヴでは薄かった(泣)。
1990年にはフィラデルフィア・ソウルに挑戦したアルバム「Neary Human」を発表し来日。この時が一番良かったかな。"Hello It's Me"とか代表曲やってくれたし、「歌ものトッド」を満喫出来た。
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こういうのを待ってたんですよ!
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91年にはユートピアを再結成。これも行きました。これはその時の物販で買ったカレンダー。何故か前年の1990年。アメリカ・ツアーでの余り物か?(笑)
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ちなみに、ユートピアのアルバムではこれが好きです。パワー・ポップ的で。
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1996年はソロで来日。基本88年の時みたいな感じ。福岡公演前日にインタビュー出来ました。その時のことはこちらのサイトに書いてます。『未来から来たトッドの予言』
インタビューではインターネット時代の予言を熱く語り、今思い返してもトッドの先見性は素晴らしい。「インターネットを通じて世界中に音楽を発信出来るんだ。世界のどこに居ても。プロでもアマチュアでも。レーベルと契約しなくても、ショップにCDを置く交渉をしなくても、自由に聞いて貰える時代がやがて来るよ」。凄いですよね。2000年代以降を見据えてます。でも翌日のステージは例のコンピューター同期メインでイマイチだった…(苦笑)。
ちょうど日本のポニー・キャニオンからベアズヴィル時代のBOXセットが出た時で、取材時にそれを見せたら「ワオッ〜!」と喜んでた。
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もちろんサインもしてもらいましたが、いわゆる名盤ではなく、この2枚にしてもらった僕はトッドに影響されたひねくれ者ですかね(笑)。
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その後、来日する度に福岡公演は観に行ってましたが、これは良かったです!
2001/11/13福岡サンパレス
(ABBEY ROAD - Beatles Tribute Concert)
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トッド・ラングレン、ジョン・エントウィッスル(ザ・フー!)、アラン・パーソンズ 、アン・ウィルソン(ハート)がビートルズのカバー・バンドを組み来日したのです。彼等のソロ・パートとビートルズのカバーで構成されたステージ。ヒット曲ばかりで、めちゃ楽しかったです。特にジョン・エントウィッスルがザ・フーの曲を日本で歌ったのですから。翌2002年に亡くなってるので超貴重でした。
終演後に幸運にもバックステージに行くことが出来ました。96年以降も、担当してた番組によく出て貰ってインタビューしてたので、僕のことを覚えてくれてました。「やぁー!」と言って現れたトッドはなんと、日本の浴衣っぽいのを着てました。足には草履(笑)。日本のスタッフから貰ったのでしょうか。ライヴでペイントされたSGを弾いてたので、「あれはエリック・クラプトンから譲って貰ったギターですか?」と聞いたら「いや、あれは残念ながら手放してしまったんだよ("I couldn't have it"と言ってました)。今日弾いたのは別のやつなんだ」
と答えてくれました。ライヴ終演後にそんなマニアックな質問するんですから、図々しいヤツですね、我ながら。そうこうしてるとアン・ウィルソンが"What the hell are you talking about?"とか何とか言いながらやって来てワイワイ賑やかな雰囲気に。ジョン・エントウィッスルは少し離れたところに居たので、勇気を出して話しかけました。「日本は初めてですか?」「いや、何度か来てるんだよ」。これは知りませんでした。ベースのセミナーみたいなイベントでも来たことあるようです。ジョン・エントウィッスルと会話したことある日本人って少ないかもです。貴重なひとときでした。図々しい性格が幸いしました(^^)。
微妙なライヴもあったけど大好きなアーティストであることには変わりないし、洋楽アーティストの中では結構観てる方と思います。最後に、この2枚は結構お勧めです。70年代後半、トッドの凄く良い時期のライヴ盤です。日本のみの初回限定販売ですが。
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my note #110