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愛媛芯付きバイ考察(ベーゴマ考91)

久しぶりに
大量の芯付きバイがでた。
その量は4キロ

今回は愛媛県の
解体業者からもちこまれたもので
詳しい場所や、使われた背景はわからない。

超絶錆びまくっていたので
一つづつ
全部拭いて錆を取りました。
つかれた

芯付きバイとは

以前にまとめた記事がこちら
前回大量に芯付きバイが出たのは高知県だった。

愛媛の岡本さんと話した時に
「愛媛で生まれ育った地域は芯付きバイだった」
との話を聞いていた

「芯付きバイ」というのは
私が仮に名前をつけたもので
上下に凸部があることで、
独楽の巻き方が可能になっている
ベーゴマのことを指している。

型は大阪のものにあることがわかっているので
大阪で作られたものが
面白いことに
高知県
愛媛県
北海道
などで使用されたことがわかっている。

つまり、ベーゴマ文化の端で
巻き方の伝達が伝わりにくいところで使われた可能性が高い。

裏面凸部のハリケツ加工

前回の高知県で出たものは、
裏側の凸部の加工率は三割程度であったが
今回の使用者はかなり加工に長けていたようだ

わかるだろうか、
ほとんどの裏面凸部がハリケツのように加工されているのがわかる。
ノーマルの時は

これなので、これをハリケツにするには
かなり削らないといけない。
こやつ…やるな。

表面の加工

他の加工をみてみよう。

表面側の凸部を、削り取っているものはほとんどない。こちらはどちらも削って本州のバイの形に近くしていたのは高知県の方であった。
高知側には関西ベーも何個か含まれていた。これは引越しなどで関西から来たものがいた時に、レアなベーゴマをみんなで勝負してもらったんやろ。
そして、それに近くなるような加工が生まれたと思われる。

角型加工



側面を丸型から六角などに削る比率は
高知も愛媛もおなじくらいであるが、
愛媛の方がより角加工が多い状態であった。

どっかで聞いたからやってみた

面白いのがこちら

蝋燭で充電して重さを稼いでいる。
しかし、そもそも論でこの芯付きバイは
文字面が凹みがかなり薄いので、蝋をのせて
重さを増すことにそこまで効果があったとはおもえない。

やってみたかったんやろなw
ええで。
高知の芯付きバイにウルトラマンの科学特捜隊のシールが貼ってあった。
ベーゴマの時代特定の難しさは 
作られた年代と
加工された年代が異なる可能性があるということだ。
つまり、子どもに父親のを譲って
子どもが加工した可能性である。

芯付きバイがつくられたのは
1950年ごろと思われるので
60年から70年くらい前の
こどもごころがこれらの加工に感じることができる。

幻の大型芯付きバイ

今回1番の発見はこれ

わかるだろうか
大型の芯付きバイである

一つだけ混じっていた。
かのかたちは初めて見た!

大型の芯付きバイは何個か見たことがある

多くは愛媛の岡本さんが持っていたものだ。
手に入れた場所や経緯がわからない。
これは聞きに行かないとあかんw

こうならべてみると
大型よりも
中型に近い。

しかし確実に鋳物であるから
どこかで鋳造されていたことが確定したと言える

いままで確認してきたものは
同心円状の模様が入った大型の芯付きバイであったが
こんかいのものは
一番小型の芯付きバイに近い。

嬉しくなって、井出先生に連絡したら
なんと…

貴重なものをちょうどお譲りしてもらいました。
って…

奇跡や
これは同じ型や
初見のものを私と井出先生が東西で手に入れとる。
井出先生のものは
未加工で、私の方は加工痕がある。
まさに、大型鋳造があった証拠であろう。
しかもかなり少ない。

感覚としては
大正期など古いものが大型である

ということは、
大型の頃から
「芯付きバイ」という
独楽とのあいのこみたいなものが存在し
それに合わせるように
小型の芯付きバイができたと考えられる。

残った謎

最後にやっぱりのこってる
この3文字の謎

なんなんだー。
だれかおしえてくれー

下の子は旧字体の「な」の可能性があると感じてきた。
のこりはなんなんだ。
というか…この型作った人
関西ベーとおんなじ人かな

「字が下手やねん」

80年後くらいに未来の人がこんなに悩むとか思ってなかったやろなぁ。

くそー。
夢枕にたってくれ


今もれなく。日本一
芯付きバイもってるなぁ。
今度は愛媛で聞き取りせなあかんかもなぁ

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