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「時津」って誰?(ベーゴマ考118)

ずっと、18年くらい
毎日オークションをみてる。
かれこれ
イメージとしては全部のベーゴマの95%は
すでに我が手中にある。

川口の井出先生のとことあわせると
98%は硬い。

しかーし
ベーゴマ界はそんなに浅くない。
もっと深いのだ。

そして、
久しぶりに「なんじゃこりゃ」

通常より大きな通称「サンガン」とよばれるもので12個の中王及びぺ王サイズ

こんかいの出品を文字の表記別で見ると

『東富士』欽壹⇨東京市下谷区出身の元大相撲力士・第40代横綱・元プロレスラー
「東富士」…オレンジ•青•ピンク
「東富士」…黄緑(これだけ上とは型が違う)

『山口』利夫⇨静岡県三島市出身の柔道家(六段)、プロレスラー

『長島』⇨野球選手の長嶋茂雄のこと
『王』⇨野球選手の王貞治のこと
『大下』⇨野球選手の大下 弘(東急・急映・西鉄)

『錦之助』⇨萬屋 錦之助は、日本の歌舞伎役者、時代劇・映画俳優。萬屋を襲名前は中村錦之助

『タイガース』⇨このなかではレアなほうで、阪神タイガースの意味

そして
問題は右下の「時津」である

同じ時代のサンガンであるとすればこの「時津」は
力士•レスラー•野球選手•球団名のいずれかと思われる。

ほとんどは「ぺ王」サイズの未加工
こちらは中王
時津と他二つはガチ加工してあった

名跡『時津風』の双葉山か?

時津は誰なのか、
野球選手•力士•レスラーなどを調べるが
わからんwww
該当する有名な人が見つからない。

可能性があるものが
「時津風部屋」に縁があるものか

可能性があるとして、しらべたのが
「双葉山」である。
双葉山は言わずと知れた戦前の名横綱であり
メンコにはたくさん「双葉山」をあしらったものはあるがベーゴマにはみられない。
終戦の年に引退して、
第12代「時津風」を襲名しています。その時津風部屋から、ベーゴマにもある鏡里がでて、彼が13代目時津風ですそのため、双葉山の人気が根強く、鏡里や大内山など有名力士がたくさん所属した「時津」というベーゴマをつくったのかもとおもった。
しかし、現役時代でない名跡の「時津風」を使うだろうか…。

時津山

だれかいるはずだ。
とおもって、調べまくる。
すると、双葉山の出身部屋である「立浪部屋」の
立浪四天王の名前に目が止まる

もみあげが見事な「時津山」だ。
左四つ、吊り、上手投げと相手をふりまわし、ついた異名が「扇風機」
堂々の力相撲で栃若もたびたび倒した強豪。

立浪部屋所属
四股名「時津山」は見習時代を過ごした時津風部屋(大阪相撲)に由来する。
力士になったものの、新弟子時代は部屋の押し入れに閉じこもったり、逃げ出して連れ戻されるなど弱弱な感じ。しかし、戦争の時に召集されて厳しい訓練を仲間との励まし合いと互いの様々な生い立ちを知ることで相撲部屋より明るく過ごすことが出来たため、心も身体も強く生まれ変わり、立浪部屋へ帰還してからは、豪快な取り口で、1946年11月場所では幕下優勝を7戦全勝で飾り、1947年6月場所で新十両昇進を決めた。

ここでも「時津」と呼ばれる

1950年9月場所で12勝3敗の好成績を挙げ、最初の三賞(敢闘賞)を受賞した。幕内定着後は相手を豪快に振り回す取り口で人気を博したが、逆に成績のムラとなって表れることもしばしばあったため大関昇進が果たせなかったのは、その豪快な取り口が持続できなかったのが原因とも言われる。

若羽黒朋明・北の洋昇・安念山治と共に「立浪四天王」と呼ばれ、上位陣にとっては脅威の存在として戦後最強の関脇とも言われた。

左から安念山、北の洋、時津山、若羽黒

雷電賞を4度受賞していて、これは史上最多タイである。
金星は8個(照國1個、吉葉山1個、栃錦4個、千代の山2個)

同時代の対戦した力士でベーゴマの表記に残る人は
•吉葉山(吉葉)
•栃錦
•千代の山(千代)
•若の花(若花)※初代
•北の洋(北洋)

これらのことからも
ほぼ「時津」は「時津山」で間違いないだろう。


まとめ

ベーゴマは
力道山をはじめとしたプロレスブーム
大相撲ブーム
赤胴鈴之助や
007のスパイブームなど
その当時の流行や
子ども達の人気を図る指標になる。
ある意味でベーゴマの表記に自分の名前が書かれると言うのは有名になった証拠であるが


ビックリマンシールのように
見えない状態で買うのではないから
人気が高い当時のスター選手ほど
たくさん売れる。
一方
まれにみつかる謎の「表記」
それは、当時そこまで流通していなかったことを示す。
小さな鋳造所であれば数もそこまで鋳造されなかったということを指す。
ベーゴマになった時点ですごいことなんだが
売れゆきが悪い選手名のものは
すぐに型を変えてしまう。

その結果、現存数も少ないと言うことになる。

北洋
駿海
吉葉
大内
そして
今回の
時津

これらはとても数が少ない力士ベーと言える。
その中でも今回の「時津」は
サンガンであるから、湯(金属が溶けたもの)も量が必要であるから、数も多くできない。そのためちょこちょこ型は変更しないイメージがある。

実際に、現在発売されている中王やぺ王の型は
かなり昔の名選手のまんまである。
東富士などは現在のものは型がくずれ、
初めて見た時読めなかった。

私のサイトや
ミューゼオでまとめている
約1000の種類検索が
やがてこれだれやろ??
となった誰かの役に立てたら嬉しい。

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