フェイジョアを暴れさせない樹形作り、摘芯、ピンチ。
フェイジョアは樹形が暴れやすい木。
フェイジョアを暴れさせないためには、フェイジョアの枝が伸びる時期6月~9月末の期間に摘芯(ピンチ)を繰り返すことです。
フェイジョアの木、1本あたり、2回~3回摘芯することになるかと思います。樹齢がいってしまえば樹形が、ほぼ完成しているので暴れにくくなります。なので植えてすぐの苗木から2、3年までが樹形を作るうえで、特に大切だということになります。
フェイジョアの樹形は、なぜ暴れるのか?
フェイジョアの樹形が暴れやすいのには2つの理由があります。
①フェイジョアは成長している枝がまっすぐ、まっすぐに伸びる性質があります。②そして、フェイジョアの枝は柔らかく垂れやすい。
フェイジョアを植えると新芽が伸びていくのですが、摘芯をしないと、まっすぐまっすぐ伸びていきます。すると伸びた枝は自分の重さに耐えられなくなり垂れてきます。
枝が垂れると一番高い位置が変わります。枝の先が一番高い位置だったのが、枝の先より少し手前が1番高い位置に変わります。すると頂芽優勢が働き垂れた部分の脇芽が伸びるようになります。
そして、伸びた脇芽も摘芯をしないと、まっすぐ、まっすぐ伸びます。また自分の重さに耐えられなくなり垂れて…。という具合に伸びては垂れ、伸びては垂れを繰り返しながら藪(やぶ)のように成長していきます。
これがフェイジョアの樹形が暴れる理由で、この樹形が暴れている姿こそが本来のフェイジョアの姿なのです。
ですが、この暴れている樹形ですと雑草の管理や収穫、保温、人工授粉などの作業をするのがやりにくくなってしまいます。
そこで、摘芯や剪定が必要になってくるわけです。
剪定と摘芯の違い。
園芸の初心者さんは、枝を切ることの全てを剪定だと思われる方も多いかと思います。ですが剪定と摘芯では目的が違います。
剪定は樹形を作るために行います。理想の樹形に不要な枝を枝分かれしている根本から切る、間引き剪定や成長の邪魔になる枝、不要な枝などを切ったりします。
それに対して、摘芯は生長点を止めて枝分かれを促進するために行います。今年伸びた枝の先端を指でつまんで取ったり、ハサミで切り落とします。この時残す枝の長さは5~6節ほどが良いかと思います。
摘芯をすることで、いったん枝の成長がとまり伸びていた柔らかい枝が少し硬くなり、垂れにくくなります。枝自体も短くなるので、より垂れなくなります。そして枝が硬くなったのちにその枝の脇芽2、3節からまた新芽が伸びボリュームが出てきます。
そして、また伸びた新芽を摘芯することを2~3回繰り返します。
フェイジョアの剪定は3月~4月ごろに行い、摘芯は6月~9月末までに行います。
フェイジョアの摘芯のポイント
①フェイジョアの摘芯は枝が最適な長さになったタイミングで行うのがポイントです。新芽が5~6節伸びたらすぐに先端を摘みます。これが8節~10節と伸びれば伸びた分だけ無駄に成長させてしまったことになります。
②フェイジョアは枝の伸びる角度、方向で垂れやすさが違います。なのでこの角度によって残す節数を変えていきます。真上を向いている枝は、節数をそこまで気にしなくて大丈夫です。45度~60度くらい傾いている枝は5節~6節で摘芯し、90度より傾いてしまっている枝は3節ほどで摘芯してしまいます。
ボリュームがある程度ついている場合は枝ごとの角度というよりは株全体で見て外側の枝を上記の法則で摘芯してください。中心の枝は先端を摘芯すればOKです。
③10月からは摘芯をしない。10月以降は枝が伸びないので摘芯をしてしまうとその枝につくはずだった花芽を飛ばしてしまいます。もちろん、来年の花芽を付けるつもりがないのでしたらOKです。早く枝が固まり樹形が作りやすくなります。
摘芯だけではフェイジョアの樹形は、まだ暴れる。
摘芯をしっかり行うとフェイジョアの樹形は暴れにくくなるのですがそれでもやはりフェイジョアの枝は柔らかいので垂れてしまいがちです。なので支柱で誘引することも必要です。
フェイジョアの支柱誘引する時期は特に決まっていないのですが、私はフェイジョアの栽培が比較的楽な12月ごろに行っています。新芽が伸びる夏にやりたいところなのですが、猛暑の中支柱誘引作業は大変です。ほかにも果実が重くなり、樹形が崩れる前を狙って9月~10月に行うのも良いかと思います。
おわりに
いかがだったでしょうか?フェイジョアの摘芯は真夏に行うこともあって意外と大変なのですが、摘芯をすることでフェイジョアの樹形を暴れさせず、こんもりとボリュームのある美しく、管理しやすくすることができます。
みなさんも、フェイジョアの摘芯をしてみてください。