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第2回 休日読書人
12月13日(金)19:00〜
奈良は大和郡山にある素敵な書店「とほん」さんのご好意で、第2回目「休日読書人」開催できました。本来の10月開催予定だった第2回目は台風で流れてしまったのですが、意地でも?やりたいスタッフ一同、急遽、はねうたゆみこさん主導のもとプラン実行です。はねうたさんの個展も観られて二重に嬉しい読書会でした。
さて、今回は、はねうたゆみこさんお手製、読書人ポイントカード(実物は是非ご参加の際にゲットしていただきたいです☆)も導入されましたよ。
ご参加いただいた回数に応じて、すてきなプレゼントがもらえるかもです。
今回の参加者は我々スタッフ(ゆみちゃん、ミキティーちゃん、わたし)をのぞいて7人。
なんと、とほん店主、砂川さんもご参加くださり、
冬の夜の読書会というスペシャルなものになりました。
すてきな本たちに囲まれての、あたたかな雰囲気で会は進行してゆきました。
美味しいお菓子を差し入れてくださった方々もいて、またもや感謝感謝です。
はじめに、
休日読書人メイン主催者ゆみちゃんによる、ミニトーク。
お題は「好きな短篇について」
マンスフィールド「ブリル女史」
ウィリアム・トレヴァー「家出」
小川洋子「人質の朗読会」
をメインに、それぞれの良さを語ってくださいました。
個人的にマンスフィールドとトレヴァーは絶対いつか買うぞと心に決めました。短篇て、良いですよね。短篇が面白い作家は、素晴らしい作家だという確信がわたしにもあります…。
続いては参加者皆様の好きな本、気になる本、10分間トーク。
やってみるとわかりますが、好きな本を10分で語るのは難しいです(;´∀`)
でも、皆様、すごかった。
うまかった…。
順番にご紹介。
①ももちゃんさん
「羊男のクリスマス」村上春樹
「苦海浄土」石牟礼道子
クリスマスらしい一冊と、人類必読の書をご紹介下さいました。
佐々木マキの絵、私も大好きです。
そして、石牟礼道子さんの文体の美しさや優しさに注目して話されたももちゃんさんのお人柄がとても沁みたトークでした。
②ユースケさん
「人間の格」芳村思風
「珠子 十歳のれくいえむ」
きびしい闘病生活を経て、今は旅するピザ職人として活躍されているユースケさん。
人一倍の苦しみやかなしみを経てきても、なかなか他者のために生きられない人間が多い中、ユースケさんは何と申し上げたらよいか、ほんとうに素晴らしい方でした。
真摯に生きる、という言葉がトーク中ずっとわたしの胸を去来していました。
ユースケさんのピザをいただくまでは、私は奈良に通い続けなければ…。
③Iさん(桔梗坂書店さん)
「人生で大切なことは泥酔に学んだ」栗下直也
桔梗坂さんの軽快なトーク!
すごく面白かったです。
泥酔しちゃう方、泥酔してしっぱいしちゃう方、私は自分が小さい人間なので、すごく憧れがあります。
太宰治や黒田総理の逸話、ほんとにコワ面白い。
また、桔梗坂さんのプロな紹介に感心し通しでした。
④砂川さん(とほん店主)
ごめんなさい、ご紹介数がけっこうあったので全部追いきれなかったのですが、主な書籍はこちら。
↓
島田潤一郎「古くてあたらしい仕事」
マラマッド「レンブラントの帽子」
ハン・ガン「すべての白いものたちの」
ロブ・グリエ「消ゴム」
ブレイディみかこ「ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー」
岡野大嗣「たやすみなさい」
など。
砂川さん、さすがのラインナップ。
本への愛がびしばし詰まったあついトークでした。
もっとお聞きしたかった…。
ここで挙げた本はどれも、めちゃくちゃ面白そうでした。私はこれらの本をとほんさんで買うため、また奈良に通います。通い続けます。
ほんとうに素晴らしい書店です。
皆様、是非お運びください。
がつがつに宣伝させてください。
ほんとうに素晴らしい書店です。
https://www.to-hon.com/
⑤とりたさん
「赤頭巾ちゃん気をつけて」庄司薫
「音に聞く」高尾長良
「赤頭巾ちゃん気をつけて」はすごくすごく有名な本だと群ようこさんのエッセイで題名だけは知っていたものの、内容を伺う機会がなかったのでとても良かったです。
読んでみたい、と思いました。
高尾長良さんの鋭く若い才能に就いては、考えさせられるものがありました。
間違いなく今後日本文学を引っ張る存在だと思うという主旨のとりたさんのトークもあり、興味を惹かれました。
⑥イヌズキさん
「キャロル」パトリシア・ハイスミス
読書人へのご参加は、2回目、イヌズキさんのご紹介下さった本は、
パトリシア・ハイスミス「キャロル」
表紙のホッパーの絵からして、読んでみたさしかおきない名作。
以下、イヌズキさんからいただいたTwitterへのリプライがそのまま「キャロル」の魅力を表していると思いましたので拝借いたします。
「キャロル」は
緊張や不安、不信といった感情を見事に描いていて、さすがサスペンス界の巨匠、と言われているだけのことはありました。
一方で恋愛の喜びや道徳に反していることへの葛藤といった細かな機微の表現も見事な恋愛小説だと僕には思えました。
恋愛小説にして、極上のサスペンス…。
わたしの大好物であります。
⑦りんごちゃんさん
「ことり」小川洋子
大好きな小川洋子作品のトークが2回も聞けるなんて最高の夜でした。
私も大好きな作品、「ことり」について真摯にご紹介くださいました。
小川作品はあらすじより、その文章の繊細な美しさや、弱き者、はみ出した者へのまなざしの優しさにいつも胸を打たれます。
小川洋子ファンに出会うたび、私は胸のなかでそっと、
「同士よ…」
と呼びかけています。
新作「小箱」も名作なので是非!
⑧尚
「傷を愛せるか」宮地尚子
「包帯クラブ」天童荒太
わたしからはこの2冊を。
傷を愛するという重いテーマで語らせていただきました…。
もともと、この本自体、大切な友人から教えてもらった本ですから、語り継いで大事にしてゆきたい想いがあります。
万人におすすめはしませんが、傷を抱えたあなたに、読んでほしい。
⑨ミキティーさん
「楼蘭」より“補陀落渡海記” 井上靖
うん、まさかのラスト二人が重め(笑)
しかもスタッフ(笑)
井上靖は、素晴らしい作家ですが恥ずかしながら補陀落渡海記、未読でした。
なので、めちゃくちゃ興味深く聞き入りました。
わずかなページ数で刻々と変わる僧侶の心情の変化をたくみなトークでお聞かせくださいました。
奈良の夜、渡海について聞くの、けっこうスリルありました。
しかし、これは読まないとな〜という想いもまた。
最初のゆみちゃんと最後のミキティーさんが短篇小説という不思議な回でした。
私はマラマッドを購入して帰りました♪
言葉にできない、すてきな会でした。
ミキティーさんの言葉をお借りすると
「それ自体が短篇小説」のような濃密な読書会。
手前味噌で恐縮ですが、こんな読書会はなかなかありません。
確信しました。
是非一度、ご参加くださればな、と思いました。
そして、参加くださった読書人の皆様、
本当に、本当に、ありがとうございました。
深くお礼申し上げます。
そして快く会場提供してくださった、
とほん、砂川さんに、
改めて心からの感謝を。
BOOK IS Power
尚からの拙い報告でした。
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