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46課-1 ところ 導入・練習イラスト

「ーるところ、ーているところ、ーたところ」はアスペクトの目玉のような感じで、日本語教育の勉強では文法事項として重要かもしれませんが、学習者にとっては、それを使ったらどんないいことがあるのか、というのが知りたいことではないかと思います。「~ています」の一段上をいこうという気構えで教えたいと思います。

A:おそくなって、すみません。
B:大丈夫ですよ~
A:もう料理は頼みましたか。(練習B1-2)
B:まだです。今から頼むところです。どうぞ、選んでください。

A:昼ご飯はもう食べましたか。
B:いいえ、これから食べに行くところです。
A:あ、じゃあ、一緒に行きましょう。

A:あの書類はできましたか。
B:あっ、今作っているところです。
A:昨日から頼んでいるんだから、早く作ってください。

A:青山君は?書類を忘れて帰っているんですが・・・
B:えっ?今バスに乗ったところですよ。
A:ええ!じゃあ、間に合いませんね。明日渡します。

A:ちょっと、レジを手伝ってくれませんか。
B:ええ!ずっと忙しくて、たった今、座ったところなんですよ。

例えば、最後の会話などは「私はずっと働きました。今、座りました。どうしてまた働きますか!」という外国人特有の日本語で、すませてきた場面だと思います。外国人の日本語に慣れている人にはわかりますが、そうでない人には、意味はわかっても、なんとも、もやもやする言い方なのではないでしょうか。ずっと座りたかったのに、座れず、やっと座る段階にきた、のが「座ったところ」で、それをまた振り出しにもどすなんてひどい、というのが「今、座りました」と「今、座ったところなんですよ」の違いなのではないかと思います。3枚の絵を並べて、「ーるところです」「ーているところです」「ーたところです」だけで、終わりたくない課だと思います。

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