【解決編】この食玩知ってる方いませんか?ヨメちゃんの探し物探してます。※2023/3/20追記有
こんにちは、椎名です。
以前投稿したこちらの記事、みなさん覚えてらっしゃるでしょうか。
かねてから僕のパートナーがWEBで探していた、20年以上前に購入していた文具がおまけになっている食玩について「知っている方はいませんか?」と呼びかける記事でした。
公開した2020年6月17日から一月後の7月16日、報告版を更新。
該当の食玩が千趣会で定期購入することが出来る「ちょこちょこ」のキャラクターに似ている、というところまでしかたどり着けなかったこの調査、3年弱の時を経てついにこの度ついに解決編の公開と相成りました。
まず、遡ること1年と少し。ある日僕のTwitterアカウント宛てに、ある方から匿名でご連絡が届きました。内容はなんと、この食玩についての情報。
匿名希望さん(以下匿名さん)からのDMは下記。
本当に、大変うれしいご連絡でした。匿名さんも僕のパートナーと同じように、この食玩を探しておられたそうなのです。彼女と同様該当の食玩に思い入れがあったのかなと思い、また、上記の記事にたどり着いてくれたことを嬉しく感じました。
DMは続きます。
商品名とメーカー名を明らかにした有力情報に、探している当人ではないにも関わらず胸が高鳴りました。
彼女のいう「シュー」という商品名とも違うし、匿名さんご自身も違うように感じておられるようですが、最有力候補として「リトルクラブ」を調べてみることにしたのです。
匿名さんへのヒアリングでは以下のこともわかりました。
・匿名さんは関東地方の一部のファミリーマートでしか見たことがなく、かなりマイナーな食玩だと認識している
・パートナー同様、全体的にパステル調の色合いでゆるふわなイメージ。リトルクラブはビビッドカラーで派手に感じたので少し違うかもしれない
・しかしパッケージイラストが記憶の物と一致している。ちょこちょこのデザインにも酷似している
彼女の記憶と匿名さんの記憶の中にあるその食玩は、どうやらとても近いイメージのようで。彼女に報告をし、既に匿名さんから問い合わせてはいるものの、やはり核心をつきたいと思いパートナーから直接フルタ製菓へメールで問い合わせを行った。
返信を待っている間も、彼女とWEBでリトルクラブについて検索し情報収集した。
リトルクラブが該当の食玩ならば、20年も前の商品になるからか、なかなか思うようにヒットしてくれない。
それはフルタ製菓内部にとっても同じだったようだ。
匿名さんが問い合わせた際には画像も送っていただけたとのことなので、返信をする担当者や覚えている人が会社を離れてしまったりしたのかもしれない。
もうこれ以上情報を手繰ることは難しいように感じた。諦めかけていた時、彼女がふとメルカリで「リトルクラブ」の出品を発見した。
出品画像を見ても、やはり匿名さんの言う通りイラストの雰囲気はかなり酷似しているらしい。どうやらパッケージも一緒に出品しているようなので、早速購入してみることにした。
昨年7月のことだった。
届いた“リトルクラブ”に「似てる」とはいうものの、「これだ!」というよりは「惜しい」という感想の方が目立っていた。確かに千趣会のちょこちょこのイラストにもとても似ています。
「これだ!」というものではなかったものの、ちょこちょこ同様、ちょっと面白くてかわいらしいテイストのデザインに、彼女もとりあえずのところは満足そうに見えました。
お互い、「もうこれ以上の答えには近づけないだろう」とこの捜索の幕を静かに閉じることにした。
本当はそのタイミングで記事を書く予定だったのですが、解決に至れなかったことでこういった記事にまとめる気になれないでおりました。
そこからまた月日は流れ、2023年3月12日。また僕のTwitterアカウント宛てに連絡が届いたのです。
添えられた画像を見て、該当の食玩を僕自身は実際に見たことはないはずなのに「これは彼女が探している謎の食玩かもしれない!!」と雷に打たれたような衝撃を受けました。
あまりの衝撃に一旦スマホを伏せ、彼女に「スマホ見て」「いいから見て」と見るのを促したほどです。訝しげに僕のスマホからこの連絡を見た彼女も「これだよ!!!『Chou(シュー)』って書いてある!!」と喜びの声を上げました。
連絡の主は「眼鏡さん」。
今回の捜索を解決編へと導いてくれました。
そうなんです。眼鏡さんがくださった食玩こそ、彼女が探していた「Chou(シュー)」でした。
添えられた写真からは、食玩のおまけである文具と台紙を大切にとっておいたということがとても伝わってきました。その台紙に、彼女が最初の記事で話していた「Chou(シュー)」というロゴが入っていたことが決定打となったのです。
※写真はご厚意で掲載用に撮りなおしてくださったものです。
最初の記事で彼女に描いてもらったうさぎは上の写真のニンジンを持ったうさぎだったそうです。
同じく最初の記事で書いたボールペンはおそらく上の写真の一番下の緑のペン。
他にも宇宙服を着たキャラクターやUFOのイラストが入った鉛筆削りなど、彼女の記憶に合致するものもいくつかあったそうです。
そして「Chou(シュー)」と書かれた台紙に注目していただきたい。
「FURUTA」って小さく入ってる!!!やっぱりフルタ製菓の食玩だったんだ!!!!!!!
と匿名さんが書いていたこととも合致します。
確かにリトルクラブのようなビビットカラーではなく、全体的にややパステル調をしていました。
そして台紙を見ていて、このヤギちゃんに見覚えを感じたのです。
そう!おそらくChou(シュー)の台紙にいたこのヤギちゃんはリトルクラブの箱にいたこの二匹!!
左下に見切れていたこの子もChou(シュー)の台紙に登場していました。
ちゃんと全身も載せておきますね。
芋づる式に、このお猿さんも……
リトルクラブの箱に登場しています。
このことから、匿名さんがリトルクラブに対し「似ているけど違う」と感じていたのも納得です。
写真をいただいた際、眼鏡さんとChou(シュー)について少しだけ質問もさせていただきました。
彼女が食玩を購入していたのが2000年頃の推定としても2歳程度の差であれば同じものを購入していてもおかしくはないかと思います。
匿名さんは一部のファミリーマート、彼女はデイリーヤマザキと販売していた店舗はバラバラのようす。
「作りが雑ではない」という部分に彼女がとても共感していました。だからこそ他の食玩よりも少しだけ価格が高く、買ってもらえる頻度は高くなかったそう。
彼女が長年探していたものが見つかり、実在したことを確認できて本当に良かった。
当初は「Chou(シュー)」という商品名もなんだか変わっている感じがしてあまり信じていなかったので、眼鏡さんからのメッセージを読んだ時は「本当に『Chou(シュー)』だったんだ」と驚きました。
これで、本当の意味で僕と彼女の食玩を探す旅は幕を閉じました。
実際に足を使ったわけではありませんが、3年もの間、時折こうして情報が届く度に調べたり問い合わせをしてみたりしてきたのはちょっとした冒険に出たような気持にさせてくれた調査でした。捜索するために彼女から代理の窓口を任されてみて、改めて、記事を書いてよかった。文章を書いていてよかったなと嬉しくなった出来事であり、月並みな言葉ですが平成とともに生まれ、インターネットやWEBコンテンツとともに育ったものとして「インターネットって、すげー!」と感じた出来事でもありました。誹謗や中傷、過度な承認欲求によるトラブルが多い今の社会の中で、とてもやさしくて心あたたまる使い方が出来たのではないでしょうか。
食玩の捜索を通じ、僕は匿名さん、眼鏡さん、そして僕のパートナーの3人にある共通点を感じ取りました。
それは、子どもの頃に感じたシューという食玩の魅力をその気持ちごと大切にしていて、同じように「あれってなんだったっけ?」と懐かしさからシューを探していた人と出会えたことに喜んでいたこと。
きっとChou(シュー)がなかったら、僕もこの記事を書いていないし3人の記憶が合わさることもなかったと思います。それが少し、とても小さな奇跡のように思えて仕方がありません。
販売元のフルタ製菓には、今はもうリトルクラブのこともChou(シュー)のことも残っていないのかもしれない。しかしフルタ製菓が制作し、販売した「Chou(シュー)」は心に残る素晴らしい食玩だったのだと僕は思います。
これで僕たちの捜索は終わりとなりますが、この記事が彼女と同じように「小さい頃買った、文具の食玩ってどんなんだっけ?」とふと懐かしく思い出した人の役に立ったら嬉しいです。
2023/3/20追記:
本記事を情報をくださった匿名さんにお伝えしたところ、やはり記憶の中の食玩は「Chou(シュー)」だったとのこと!大切にとっていらした眼鏡さんへも素晴らしいとのコメントをいただきました。
同じ食玩を好きだった人と出会えたことにも喜んでいただけてなによりとおっしゃってくださり、書かせていただいたこちらとしても本当に書いてよかった。匿名さんとしても解決編となりましたこと、心よりお喜び申し上げます!