大人も楽しいヘルシンキ自然史博物館
旅行では、すごく行きたくて事前によく調べて訪れた場所よりも、たまたま見つけて行ってみた場所の方が強く思い出に残ったりするものです。
日本からの帰路にトランジットで1泊したフィンランド・ヘルシンキ。
次男と2人で市内を散策するので、小学生の子供も楽しめそうな美術館・博物館を探してみることにしました。
簡単なリサーチのうえ、中央駅に近い便利な場所に立地し、たくさんの動物が展示された写真が出てきた「ヘルシンキ自然史博物館」を選びました。
期待を超える剥製たち
熱帯サバンナから北極圏にいたるまで、さまざまな動物や鳥の剥製、さらには絶滅した動物のレプリカまで、あらゆる種類の生物が展示されています。
驚いたのが、展示された剥製たちの迫力。
まるで生きているかのよう!という陳腐な表現しか出てきません。
これだけ生き生きした瞬間が再現されるのなら(寝っ転がったり隠れたりしがちな)動物園より見応えあるかもしれません。
インパクトある「展示」に徹底的にこだわる姿勢が細部まで感じられます。
北欧ラインナップがしびれる
最も充実していて見応えがあったのは、やはり北欧の生態を展示したセクションでした。学芸員たちが最も知り尽くしている分野だからか、展示物に熱量が感じられます。
トナカイやヘラジカコレクションはアートのよう。
太古の北極圏狩猟民族の生活を思わせる展示も。
子供の好奇心をくすぐるあれこれ
子供たちが楽しく学べる工夫も随所にあります。
この夏のテーマは「学芸員のおしごと」だったようで、博物館ではどんな種類の仕事があり、どのようにして展示物が作られるかを紹介した特別展示がありました。
博物館には動植物や魚類等の生態学者、考古学者、地質学者などの研究者もいれば、剥製の専門職人や、収集・保管の専門員もいます。展示には音声収集、展示デザイナー、企画展プランナーなども関わっています。
学芸員のお仕事の多様さと幅広さをイラストにしているのがこちら。
自然や動植物に興味のある子供たちにとっては、将来の夢につながるかもしれません。
博物館のあちこちに、子供がもぐったり、触ったり、聞いたり、覗いたりできる展示があったり、面白いクイズが用意されていたり。
次男はとても楽しんでいたし、私が観察する限り大人たちもとても興味深そうに見入っていました。
どの都市にもご当地博物館はあると思うので、行ってみるときっと楽しいですよ。