ノルウェー食器 Figgjo の工場に行ってきた
北欧食器のヴィンテージが好きな人なら(おそらく)知っている、ノルウェーの磁器ブランド、Figgjo (フィッギオ)。
私は門外漢ですが、商工会議所が工場見学ツアー(英語)を企画しているのを発見し、社会見学好きの血が騒ぎました。前のめりで、お友達を(無理やり)誘って行ってきました。
スタバンゲルから車で30分ほどの距離、ブランド名と同名であるFiggjo の町へ。地場産業の匂いがします。
今回は、工場見学をきっかけに知ることができたFiggjo とその魅力についてご紹介。
Figgjo の変遷と人気ヴィンテージ食器
1941年、ノルウェーがドイツ統治下にあった時代に創業されています。
Figgjoは、穏やかな川と丘陵地帯に囲まれた風光明媚な小さな町。ノルウェーには、磁器生産の中心地であるイングランドと同質の土がとれる地域があり、Figgjo もそんな土地のひとつ。工場は、使われなくなった昔の発電所を再利用したそうです。(現在、原料の土はイングランド、フランス、ノルウェー北部などから調達しているそう)
精巧な絵付け磁器の少量生産から始まりましたが、時代を経て、現在は強度が高く、酷使に耐えうる丈夫な食器の生産が中心となりました。ホテルやレストランが主な顧客で、売上の45%は国内とのことです。
過去、著名なデザイナーが所属していた時代があり、それぞれ特徴のあるデザインコレクションがFiggjo を名のあるブランドにしてきました。(アウトレットで展示されています)
ポップなもの、洗練されたもの、なんとなく昭和を感じさせるもの、それぞれ素敵な味がありました。
過去のデザインは可愛らしいものがたくさんあるのですが、残念ながら再生産されることはないようです。Figgjo としても、あえてそれらのデザインを自社ブランドに紐付けてアピールするつもりはないとのこと。だからこそ、ヴィンテージなんですね。
古くて町工場的な食器ファクトリー
ツアーをアレンジしたのがFiggjo の元従業員。なので、ツアーもアットホームな雰囲気で行われました。
工場は機械化が進んでおり、たくさんの機械やロボットが動いていました。規模的にはちょっと大きな町工場、という感じ。日本製の機械も活躍していましたよ。
一方で、地味に手作業で進めている工程もたくさんあり、地元従業員の方々の手と目と労力が入っています。働いている方々の顔を知ると、食器を買うにも愛着がわくというものです。
ツアーの醍醐味、アウトレット
ツアーのあとはお待ちかね、アウトレットでのショッピング。アウトレット割引+ツアー割引が入るので、またもや物欲がむくむく。(引っ越し直後、焦ってIKEAで食器を揃えたことを軽く後悔)
フォトギャラリーで買い物気分をどうぞ。
ヴィンテージの出会い方
アウトレットには多様な色や形のシンプルラインの食器がたくさんありました。が、Figgjo の魅力は、過去の、ちょっとくせのあるイラストや色遣いにあることも事実。機会があったらヴィンテージショップを探してみるか、、となんとなく思っていたら。
先週末に電車で少し遠出して向かったEgersund のクリスマス・マーケット。
マーケットの中に出店していたヴィンテージ売り場に、状態のよいFiggjo歴代シリーズを次々に発見!
工場見学していなかったらスルーしていたと思いますが、今の私は目ざとく発見することができました。
大量買いしたいところでしたが、荷物を持てそうになかったので、つつましくおひとつだけお買い上げ。ネットで探せば日本のお店含めていっぱい出てくるのですが、こういう偶然性が一番嬉しい。宝物発見した気分になるのが楽しいのです。
結論。大人の社会見学は学びがたくさんでやっぱり楽しいし、地場産業を知るのはどこの国でも面白い。