見出し画像

展覧会レビュー:2022年度 多摩美術大学 美術学部 卒業制作展・大学院修了制作展A@多摩美術大学八王子キャンパス

内容は大満足というわけではないですが、1)多摩美に入れたこと、2)普段の美術館で見る展覧会とは違った新鮮な目線の作品を見ることができて楽しかったです。東京藝術大学など、他の美術大学にも行ってみたい。

武蔵野美術大学は2014年「オオハラコンテンポラリー アット・ムサビ」で行ったことがありましたが、多摩美術大学に行ったことがありませんでした。
そのため、多摩美術大学への初訪問も兼ねて卒業制作展へ行ってきました。

ヤノベケンジ「Sun Sister」(私による撮影)。2014年8月「オオハラコンテンポラリー アット・ムサビ」@武蔵野美術大学

橋本駅からバスで約10分(200円弱)で多摩美術大学に到着。
山の頂上にあり、校内はとても坂道が急でした。そのため、ベビーカーを持って行く予定している人は、やめた方が良いです。
大学は比較的自然に囲まれていて、周りに繁華街もないことから、勉強や制作に集中できそうな環境だと思いました。

卒業制作展は複数回に分けて実施。その第1回目の日程に参加しました。
「アートテーク」という建物の1階2階で「選抜展」として、全ての学科(日本画・油画・版画・彫刻・工芸・テキスタイルデザイン・環境デザイン・メディア芸術・情報デザイン)の中から選りすぐりの作品が並びます。
その他の作品は、各学科が使用する棟の教室ごとに展示されています。
アートテークでの展示数は少なく、すぐに見終わります。

アートテーク入ってすぐに鎮座するサイ
しば犬、可愛い
絵を描くとペンとスピーカーから音が出る作品
金属でできたブラが並ぶ
石でできたチーズ

学科数が多く、全ての棟に行けなかったので、私は適当に油画専攻、メディア芸術コース、彫刻学科、テキスタイルデザイン専攻だけ見学しました。
玉石混交でしたが、一定レベルを超えたアーティストとは違った新鮮な目線から作られた作品の中には、キラリと光るものもあって面白かったです。

今まで過去、色々な美術館の展覧会に行った中で、微妙だったという印象に終わるものもありましたが、この卒業制作展と比べると、やはりクオリティが全然違うんだな、と改めて感じました(色々、失礼ですみません)。

全体の感想として、満足感はそこまでありませんでしたが、多摩美術大学に足を踏み入れられたこと、フレッシュな作品をたくさん見られたことは収穫でした。学科によって、建物やその中身も違うことも興味深かったです。
私は大学で文系学科を卒業したため、芸術大学について全く理解がなく、「卒業後はどういう職業に就くんだろう」と妄想していました。

蛇足ですが、多摩美術大学の出身者を調べると、松任谷由美、竹中直人、佐藤浩一、夢眠ねむ(元でんぱ組incのメンバー。DJを何度か見たことがあります)、片桐仁(ラーメンズ。「わたしの芸術劇場」は毎週録画しています)、蜷川実花、三宅一生、佐藤可士和などがいらっしゃるようです。
卒業制作展を機会に、多摩美について色々知ることができて良かったです。

今後、多摩美の卒業制作展に行く人の参考になれば幸いです。人も多くないので鑑賞にストレスはありません。土曜日で時間に限りはありますが、学食も営業しているので、行くなら土曜日の12時くらいの到着がおすすめです。

土曜日も食堂は時間を絞って運営。日曜日は休み
安い!食べたかった…
選抜展に選ばれていなかったものの、この作品は好き
トイレ前にフルーツの静物画
一見すると可愛い作品だが、
ほぼ薬でできている。美術館にあっても遜色ない観点とクオリティの作品
六本木ヒルズの巨大クモ「ママン」のような作品
テキスタイル棟の展示。ここから三宅一生が生まれた

多摩美術大学の図書館は、伊東豊雄による建築。2021年にGU x mihara yasuhiroのアパレルが発売された際、撮影がここで行われたと後から知りました。是非、中に入りたかったが、学生以外の入室はできなかった。残念。

展覧会名:2022年度 多摩美術大学 美術学部 卒業制作展・大学院修了制作展A
場所:多摩美術大学八王子キャンパス
満足度:★★★☆☆
会話できる度:★★★★★(会話を止めに入るような監視員はいない)
会期:1月12日(木)〜1月15日(日)
アクセス:橋本駅からバスで約10分
入場料(一般):無料
事前予約:不要
展覧所要時間:約1〜2時間
混み具合:休日でも快適
展覧撮影:ほぼ全て可能(作品によって不可)
URL:https://activity.tamabi.ac.jp/gw/?id=1&n=0


Thank you for your support!