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展覧会レポ:ハーモ美術館
【約2,200文字、写真約10枚】
松本市付近に行く用事があったため、近くの美術館を探しました。気になる名前かつ、Googleマップで口コミ数が比較的多かったため、ハーモ美術館に行くことにしました。その感想を書きます。
結論から言うと、おすすめ度は★3くらいの印象でした。良かった点は、1)ルソーやグランマ・モーゼスの作品がそれぞれ約10点あるような私営独自の自由なコレクション、2)富士山が見えるロケーションです。一方で、写真撮影禁止なことが分かりづらかったことは改善した方がいいと思います。また、展示作品は多くなく、1時間あれば見終わります。
ハーモ美術館へのアクセス
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ハーモ美術館は、下諏訪駅(長野県)から徒歩約18分。私は、上諏訪駅(特急の停車駅)→北澤美術館→諏訪湖の辺りをゆっくり約30分歩く(気持ち良いのでおすすめ)→ハーモ美術館のルートで行きました。
ハーモ美術館は、富士山が見えるベストポジションに位置しています。
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ハーモ美術館について
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ハーモ美術館とは、
ハーモ美術館は、産業用ロボットのメーカー創業者、濱富夫とディレクター関たか子によって1990年4月26日に開館(中略)。アンリ・ルソーによって代表される、純粋な視点から自由な感受性を表現したパントル・ナイーフ(素朴派)を常設展示(中略)。貴重なコレクションは当財団と(株)ハーモ、(株)日本ピスコを代表とする企業グループが地域への文化的貢献を目的として収集した400点の名画の中から紹介しています。
(株)ハーモの創業者が創設したからハーモ美術館のようです。「ハーモってなんやねん」と思っていましたが、企業名だったようです。
作品は素朴派を蒐集しており、美術館のコンセプトは明確でわかりやすい。
2023年3月に、開館以来33年間館長を務めた関たか子さんが退任し、遠藤望さんが新館長に就任したらしいです。遠藤望さんは元・世田谷美術館の学芸員だったとのこと。アート界のキャリア形成も色々あって興味深いです。
建築の構造が少し複雑でした。何度か増改築をした結果、非連続な部屋が多いし、靴を脱いでルソーの動画を見る部屋があったり、体育館のようなホールがあったり、ギャラリー内に謎の段差や数段しかない階段がありました。
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また、気になったのは、館内作品は全て撮影禁止という点でした(ダリの置物のみ撮影可)。受付の方から撮影禁止という説明はなかったし、ギャラリーのスタート地点にも撮影禁止のマークもなかったです。
ただし、「別館」の入り口にあった看板の中に、さらっと「撮影禁止」という文言に初めて気づきました(別館に行くまで、私を含め他の鑑賞者の方はバシバシ写真を撮っていました)。今の時代、このような私営の美術館は集客のために写真okにして鑑賞者が勝手に宣伝してくれることで、運営にも好影響だと思いますが、いかがでしょうか(もちろん、運営者の方の考えは様々です)。
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コレクション展について
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所蔵作品は全部で約400点と多くはないです。ただし、所蔵しているアーティストは、ルソー、グランマ・モーゼス、ボンボワ、ダリ、ピカソ、マティス、ルオー、シャガール、ミレー、ジョアン・ミロ、藤田嗣治、ジミー大西など多岐にわたります。なかでもハーモ美術館は、ルソー、グランマ・モーゼスの所蔵には自信をもっているようです。
ルソーの作品は世界に約300点ある中で、ハーモ美術館は約10数点を所蔵しています。私は、素朴なタッチの「果樹園」「郊外」が気に入りました。
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「別館」にあるルソーのオリジナル動画(約13分)は勉強になりました。スライドショーに朗読を重ねるという形式も素朴で珍しい。最近、原田マハ『楽園のカンヴァス』を読んでいたので理解もスムーズでした。
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写真が少ないので何とも伝えづらいですが、いかがでしたでしょうか。展示されている作品数は多くないので、所要時間はゆっくり見ても1時間くらいです。全体的に満足感がすごく高いわけではないですが、私営の美術館のもつ面白さを再認識できました。
補足
展覧会名:ー
場所:ハーモ美術館
おすすめ度:★★★☆☆
会話できる度:★★★★☆
ベビーカー:ー
会期:ー
住所:〒393-0045 長野県諏訪郡下諏訪町10616-540
アクセス:下諏訪駅から徒歩約18分
入場料(一般):1,000円
事前予約:不要
展覧所要時間:約1時間
混み具合:ストレスなし
展覧撮影:エントランスのダリの置物以外全て不可
URL:http://www.harmo-museum.jp/
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