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心の向きをシフトする時

そのままの感情を、言葉に出すことを

恐れる人もいる。

かつては、わたしもそういう人だった。


が、あの裏切りにあって

感情をぶちまける、という事が

できるようになっていた。


あの人消えてくれ〜と願う日もあれば

楽しかった時を思い出して

寂しくなったり

右に左に心が揺れ動き

自分でも、どうしたいのかわからない状態。


しかし、その時わたしは、初めて

自分が自分と正直に対話するという経験をした。

本音を認める、と言ってもいい。


苦い感情や本音、これらのものと

正面から向き合い、認めることって

しんどい事なんだと、初めて知った。


そして、相手を憎むだけでなく

慕う気持ちが残っていることを

悟る事にもなる。

これは意外だったなぁ。

裏切られた時に、大嫌いになったと

思ってたのだけど。


裏切られたのに、慕ってるなんて

自分でもばかだと思った。

でも、そうなんだから仕方ない。


憎いけど慕うって、どういうことだろう。

人間って、計り知れない。


そんな人間の、心が癒されるのには

時間がかかるだろうな。

そんなことを思うようになってきていた。

「はやく、癒されたい。」

まるで、現実から逃避するかのように

そう思っていたのが、それは無理だとわかり始める。


この頃から、心の向きが

相手への憎しみから、自分の内面へとシフトした。

そして、そのときの、自分の感情を

しっかり感じてあげられるように

意識的に取り組むようになった。


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