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なぜか株価が上がらない「NTT」

ド安定高配当株で人気な「NTT」こと証券コード【9432】日本電信電話。
今年1月につけた高値192.9円からじわじわ下げ続け、今現在は150円台。
チャート的にも冴えない状態になっています。

出典:株探

業績自体は本業の通信事業は堅調。
爆発的な成長は見込めないものの、着実に稼いでいます。

なのに、なぜここまで上がらないのでしょうか?

様々な要因が考えられますが、一つとして『信用買い残の多さ』があるでしょう。

一時期より株数が減りましたが、いまだに信用買い残は約1億8千万株(2億株近く)あります。
これが株価の上昇を阻害している可能性があります。

出典:株探

そもそも『信用買い残』とは何か?
結論から言うと、「投資家たちが”借金して”投資をしている株数」となります。

株の取引には「現物取引」と「信用取引」の2種類があり、手元資金の範囲内で投資するのが「現物取引」。
証券会社のお金を使って手元資金以上の投資ができるのが「信用取引」。
このような違いがあります。
『信用買い残』はその字の通り、”「信用買い」(信用取引の買い注文)によるの残り”、なのです。

※楽天証券が、「信用取引」について分かりやすく図解を交えながら解説していますので、ご興味がある方は合わせて見てみてください。⇩
https://www.rakuten-sec.co.jp/web/domestic/special/beginner/margin01.html


ここまで説明してきましたが、🤔「それがどうして株価が上がらない要因になるの?」と思われた方もいらっしゃるかもしれません。
もう少し踏み込んで説明していきます。

信用取引による買い注文(または売り注文)には以下のデメリットが存在します。

  • 含み益が大きくなるのと同時に含み損も大きくなる

  • 決済期限が決められている

お金を借りてきて手元資金以上の投資をするわけですから、当然利益にせよ損失にせよ大きくなっていきます。
そうすると投資家の心理、もとい人間の心理として少しでも含み損を抱えている状態だったら「ちょっとでも利益が出た瞬間に売却」または「傷が浅いうちに損切り売却&狼狽売り」このような行動につながっていきます。

そして決済期限、これも大きいです。
信用取引で売買を行なった株は、いつまでも持ち続けられるわけではありません。
大体注文を行ってから半年くらい経った段階で決済、株式を手放さなければいけません。
信用買い残が多いと言うことは、それだけ半強制的に決済(売却)されることと同じなので、構造的に株価としても上がりにくくなるのです。

以上がNTTの株価が上がりにくくなっている要因です。


個人的な意見ですが、信用取引で投資をすること自体は否定しません。
潜在的なリスクや危険性を理解した上で、利確ライン&撤退ラインをしっかり設けた投資をするのであれば、やりたい人はやれば良いと思っています。

ですが、NTTという銘柄で信用取引をするのは微妙じゃないか、と指摘したいです。
高額な手数料以上の配当金を受け取れる算段で信用買いを入れているのかもしれませんが、そんなことをするより大人しく現物で投資すれば良のでは?、と思ってしまいます。

人の投資方針にとやかく言うべきではないことは分かっていますが、ちょっとNTTの信用買い残は理解に苦しみます。

信用買い残が少なくなって株価が上昇する未来が到来するのか?注視していきたいですね。
※ただ私の方針は配当目的の長期投資なので、ぶっちゃけ株価自体は気にしていないのですが😅

以上何か一つでも参考になっていただけましたら幸いです。
最後までお付き合い頂き、ありがとうございました。

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