三匹の猫(後編)
猫たちの温もりと共に就寝し、
猫たちが擦り寄って朝起こしてくれる、、、
そう、このところ癒しの日々が戻ってきた。
一時預かりの新入りタキシードのモモが来て、
戦場のようになってしまった我が家。
少しずつ慣れてきて上手くやっていけるかなと思った矢先、
4週目に手をガブリとやられてから、
新参者に対する家族の風当たりも悪くなり、
もう家では飼えないと、里親探しを始めた。
すぐに引き取りたいという人が見つかり、
静かな夜を過ごしたのも束の間、
二晩で戻ってきてしまった。
次女は、貰われてしまったその時点で寂しがっていたので、
モモが帰ってきて大喜び。
そして、なんと元の飼い主のところにも帰れないことがわかり、
ああ、、、責任重大。
「時間かかるよー、でも大丈夫だよー」
「人間同士と一緒で、ダメなものはダメって相性あるからねー」
と賛否両論の中、
やはり覚悟を決めなければと、
仮住まいのモモの居場所をここに決めてあげようと決めた。
三匹共うちの子にする
宣言をした。
そして、モモが戻ってきた時から、
他の二匹のモモに対する態度が変わって行った。
仲良しの二匹まで仲違いしそうだったところ、
また元の二匹が団結し出して、楽しくやり始めた。
ご飯の順番も、場所も、
新参者モモも、自分の場所をわきまえて、
横取りしなくなってきた。
横取りしようとしたら、ココから猫パンチ浴びるからね。
5週目、覚悟を決めたあたりから
三匹のピラミッドが完成された。
臆病者のジジも少しずつベッドの下から出てきて
ママがわりのココに守ってもらいながら
部屋を渡り歩けるようになっていった。
6週目、新しいステンレス製のトイレを導入。
仮の浅いプラスチック製のトイレは砂が散るし、匂いもキツイ。
時々モモとココが追いかけっこ。
暇つぶし程度だが、、、。
ジジとモモは目を合わせなければ大丈夫なくらいの
共存距離を保つ。
7週目、それぞれのくつろぎの場所が変わってきた。
ジジのお気に入りのピアノの上は
朝方はモモの場所になった。
ジジは生徒が来る頃入れ替わり。
私のオフィスの机の上は、午後はジジの場所。
ココもたまに一緒にくるが、
散らかっているので寝るスペースがあまり無い。
モモ+ココ と同じリビングにいることも増えた。
モモがジジを無闇に追いかけることは減って、
戦場のような事態は本当に少ない。
モモは遊んで貰えないことも理解して、
人間にもご飯をねだったりとか、
甘えて来ることもないが、
こちらから頭を撫でにいけば、素直に撫でられる。
怖がるジジが、ちゃんと食べて寝られるように
ジジだけ別の部屋でご飯をあげて、
夜は、モモだけ寝室から出てもらった。
モモは昼間、私のベッドに匂いを付けにくるけれど、
そのくらいのことでは他の2匹も動揺しなくなってきた。
8週目、ジジは以前のように私の洗顔時に一緒に水を飲み、
寝る時に一緒にベッドに入り、
ココは私の寝る前からベッドの上でまったりし、
その温もりと重みで眠りにつく幸せ〜。
9週目、以前と同様目覚ましと同じか、それよりちょっと前に
ココが鼻をすりすりして、私を起こしにくる。
ジジも待てずに、私のお腹にジャンプ。(ちょっとだけプロレスごっこ?)
朝ごはんをあげに行こうと起き上がったら
モモの首輪の鈴の音が、私の後に付いて来る。
なんとモモも同じ部屋にいた。
今朝も、人口密度が高い寝室だった。。。
環境適応能力を持っているものは強い。
猫たちに学んだ、生き方のロールモデル
1)「自分にとっても相手にとっても心地よい場所と距離で過ごす。
2)「まずは相手の出方を見て、自分の意思は後で主張する方が上手くいく?」
3)「簡単に諦めない」
11.8.2024