ハワイもニューヨークも　私の人生は旅とオーケストラ

11年前、私はハワイで不思議な体験をしました。それはスピリチュアルなこと。

友人に不思議な力を持つ人がいても私は凡人。
でも私は、ある考えを持つようになりました。

世界の片隅で生きる無名の人生。
手にした命の砂時計はサラサラ落ちて
再び元に戻すことは叶わないから、

大切に使おう。自分と人を喜ばせ、
やりたいと感じることに費やそう。

悩みのほとんどは頭の中で起こしているし、
悩む間に砂時計の砂は落ちるから。

翌年2012年10月、私はニューヨークへ行きました。衝撃的な悲劇から11年後。
ただ私が行った理由はそれには無関係です。

ニューヨークが舞台の映画に
無条件で胸キュンする私は、

デニーロとメリルストリープ主演の
『恋に落ちて』に出てくる駅へ行くのを、
長年ず〜っと夢見ていたのです。

80年代の映画撮影時、駅構内中央に
ラウンド型に設置された公衆電話は、
すでにチケット売り場に変わっていましたが、

シンボルの丸時計が、まだあるのを見た時、
独りで歓声をあげ、感激の涙でした！
（写真フロアー中央。円形チケット売り場の屋根で丸く光るのが時計。映画の始まりのシーンで公衆電話になっています）

普段は写真を撮らない私が
パチパチ撮りまくり。

主役の二人が電車時間を気にしつつ、
コーヒーを飲むシーンは、
たぶん階段を登って、この辺りのアングル、と
映画監督気分でロケハン。アホです笑。

早速デジカメのディスプレイを見ると

あらぬものがプワプワ浮かんで
星座を描いた水色の天井や空中で

まるで雑踏を見下ろすシャボン玉のように
一面を覆って写っていました。

あとから人に聞くと、それはやはり、
その類のものということでした。

お断りしておきますが、私は念写能力ゼロ。
後にも先にも、あの数枚のみ。
（記事のトップ写真はみんなのフォトギャラリーさんからクリアな写真を拝借しました）

次の夜。憧れのカーネギーに行きました。
ワールドピースオーケストラ
（World Orchestra for Peace)の
演奏を聴く事になっていたのです。

世界平和を願い、世界各国の名だたるオーケストラの演奏家がボランティアで集まり、
一夜限り結成する平和へのオーケストラ演奏
（国連後援）
旅の予定上、私が行けたのはその演奏会のみ。

そんなオーケストラがあることを、
チケット購入の時に初めて知った私は
カーネギーでマーラー作『交響曲第５番第４楽章アダージョ』を聴きました。

曲を聴いていると涙が出て思わず、

どうか安らかに上がってください、と
話しかけている自分に驚きました。

誰に？…わかりませ〜ん！！

オーケストラの音色を聴いていると

小ざかしい私の頭なんか取っ払って、
奥底の何かが熱く動かされたのは
忘れられない事実です。

11年前のハワイの不思議と翌年のNY。
どちらも二度と再現出来ないから、

小説にするほどのボリュームや
文才がなくても、
私はノートに書き残していました。

私は不器用なので
旅で自分探しはできません。
音楽や映画や旅が好きなだけ。
働いたお金は、ほとんどこれらに消えました。

生まれ変わりはあると思ってもいいし、
死んだら終わりと思ってもいいし、
魂なんてないと思ってもいい。

この世に人が証明できるものは、
ほんの一握りしかないと思い始めた私は、

一度の人生体験で世の中を語ることは
宇宙を形成する真理から見れば、
曖昧で傲慢だと思うようになりました。

アコースティックもデジタルもソロも合奏も、
ピアノの音色もバイオリンも、ラッパも打楽器も、アカペラも第九の合唱のように壮大でも大好き。
人が創り出す音を楽しむ人生はいいものです。

自分の道を見つけ、ぶれることなく
歩き続ける人を私は尊敬しています。

恥ずかしながら、私は道を何度か変えました。
ある時、線路のジョイントが現れて
ガチャンと切り替える。
またしばらく行くとジョイントが見えて、
別の線路を私は走りました。

そろそろ自分のすべてを活かして
旅のまとめをする時期に来た気がします。

終着駅まで走らせる列車が
どんな色かは、これからわかるでしょうが　
燃料は愛と笑と喜びにしようと思います。

ハワイの旅からの三部は終わりです。
またいつか旅の記事を書きたいと思います。
(お気に入りの曲です。気が向いたらどうぞ
「そして今は」シャンソンです）

こちらはワールピースオーケストラが世界平和を祈り演奏した一部が収録されています。（動画の１７分以降、演奏場所はカーネギーではありませんのでご了承ください）

タイトル未設定

長い記事をお読み下さり有難うございました。