人間は良質な発電所になる能力を持つ
若者がCOP26に抗議するニュースを見た。
地球温暖化への対策に大人が本気でない、と
世界の若者が叫び始めた。
えらいなあ、と思う自分と、
君たちが片時も離さないスマホが発する
文字や画像が発する熱量を考えているのか、
電気を使わずに見られる友人の様子、
声にならない音や気配に、
君たちは注意を向けて生きているか、と、
少し意地悪なことを言いたい自分がいる。
それは自分にも言えること。
二酸化炭素排出量について
一人ができることなど知れているが、
そういう話ではない。
全ては連鎖していると思い知ると、私は
一点だけで物事を簡単に批判できなくなった。
そして昔より意見をしない自分になった。
だから、声高に正論を言い張る人を見ると、
以前の自分を見るようで少々、嫌な気になる。
人が持つエネルギーを考えた事があるだろうか。
若者が問題意識を持つのは当然だ。
この先、何十年を生きていくのは彼らだ。
『 生きた人間は、太陽の1万倍の
エネルギーを作りだす』
これは佐治晴夫氏の著書で読んだ私の驚きだ。
東大物理学研究所、大阪音大客員教授など、
科学と芸術の両方に造形があり、
量子論に基づく宇宙創生理論に関わる
「ゆらぎ」研究の第一人者の著書だ。
地面1メートル四方に落ちる
日光のエネルギーは平均1.4キロワット。
これはうまく使えば、
ご飯を炊くには十分なエネルギーだという。
太陽から1億5千万キロ離れた地球に、
これだけの熱量を放出するために、
太陽は毎秒400万トンずつ体重を減らして、
それをエネルギ−として放出しているそうだ。
生きている人間は、体温を持っている。
具体的には1日2000キロカロリー摂取して
体温という熱量にして人は命を維持している。
これをワットに換算すると、
100ワット作り出していることになるそうだ。
大人の体重を60キロとする。
太陽の場合、それを60キロで換算すると
0.012ワット。
つまり、太陽と、
生きている人間を同じ体重で比較すると、
生きている人間は、太陽の約1万倍のエネルギーを作り出していることになる。
だから生きていることはありがたいことだ、
と佐治氏は著書で書いておられる。
人間が創りだすエネルギーの方が
太陽のエネルギーの1万倍の効果を上げる
と知って、私は驚いた。
ちなみにこれは食事によって生み出される。
2050年にはこの食料危機も予想されている。
人間の持つエネルギーは、凄い影響を
地球や宇宙に与えてきた、ということだ。
人から放出されるエネルギーは
太陽の数十倍効率がよく、
何より意識にのぼりやすい。
太陽を全知全能と崇め人間の文化が生まれたが、
この数字から、見方を変えれば、
人間こそ、
良質な発電所になり得る潜在能力を持つ
って事が言えるのではないかと思う。
今後の電力源を何にするか、火力か水力か
二酸化炭素をどうやって減らすか、
だけを見ていても、
おそらく、
地球温暖化の根本解決には届かない。
諸事混乱の根底にいる
これほどのエネルギーを有する人間の在り方を
抜きでは解決しない気がする。
物理的な変革は当たり前に必要なのだけど、
見えないものも、見える物質同様に
確実にエネルギーを有している。
声、音、気配、心理のエネルギーが
地球に影響する。
これをまだ非科学的というのは
あまりにも頭が固く後ろ向きだ。
見えないのは人間の視力を基準にするからで、
そのスタートを象徴したのが、
世界規模でのウイルス脅威だと私は思っている。
宇宙にはダークエネルギーが最初に生まれた。
ビックバンを起こしたエネルギーだ。
未知だからダークと言われているが、
エネルギーというジャンルは、
これだけを取り上げても、
面白い事を大いに秘めている分野だと
私はワクワクしてくる。
(写真は箱根)
真砂なす 数なき星の その中に
吾に向かいて 光る星あり
これは私が好きな正岡子規の歌であり、
佐治氏の著者の中でも紹介されている。
結核から脊椎カリエスになり、
半身を起こすのがやっとの詩人は、
病牀六尺という随筆で、病の布団から見える
六尺の庭を我が全宇宙であると言い、
常に果てしない宇宙を思い描いた人だ。
子規の親友、夏目漱石は英国へ留学が決まり、
渡英前に病牀を訪ねた。
子規は動かぬ体で漱石に抱きつき、
我が事のように喜んだという。
でも一方で、
動くことが叶わぬ自分の人生を
呪った夜もあったろう。
そんなとき、
彼の細胞は、
魂の根源を思い出させるかのように、
この主を宇宙へ誘い、
人間の持つ苦痛から開放させたのではないか。
あらゆる混乱に、どんな収集策を施すにしても、
私たちが今すぐにできることは、
子規がそうであったように、
1秒1秒、目の前にある生を大切に燃やす。
他に対しては穏やかで温かい、
細やかなエネルギーで接して
命のエネルギーを気持ちよく
自他に活用しよう。
自分がどんな熱を発しているだろう。
わかりやすくいえば、
自分のあり方、発する声、言葉、態度で
二酸化炭素っぽいものはやめようよ!
舌打ち、罵声、悪態、ため息もそうだし。
酸素になろう!せめて、
健やかな空気になることを心がけよう。
これはすぐ出来るよ。
ちょっと真面目に書いてしまいましたが💦
タイトルをスナフキンさんのアドバイスで
変更しました。noteの絆に心から感謝しております。お読み頂き、ありがとうございます。