【番外編科学分野】地球寒冷化についての懸念 トンガ大噴火を受けて
1993年といえば覚えてらっしゃる方も多いと思います。平成の米騒動と呼ばれたフィリピンの火山の噴火を原因とする、食糧危機がありました。なお、日本人の方々には絶対に覚えていてほしいのですが、この折日本は大量のタイ米を輸入して破棄したうえ、タイでは餓死者が出ています。
このフィリピンの噴火は1991年にピナツボ山という山で起きて起き、規模は20世紀最大とのことでした。これにより日本の夏の気温が2~3度下がるというレベルのものだったようです。
火山爆発指数5~6の規模か ピナトゥボが6、「破局噴火」は7以上:朝日新聞デジタル (asahi.com)
引用した記事によるとトンガで起きた噴火は、VEI6相当のピナツボに近いレベルのようです。
各種SNSやメディアでは早速地球寒冷化について触れるものが出てきました。しかし、確定的な情報は当然出てこず、心配されている方も多いと思います。また、メディアが全く役に立っておらず、この気候変動の恐れについて触れた記事があまりに少ないため、今回は『起きないだろう』という立場からの海外の情報を翻訳しながら上げたいと思います。
以下、フォーブスより引用します。
Volcanic Eruptions Can Cool The Climate, But Hunga-Tonga Won’t (forbes.com)
ハアパイ火山で起きた噴火は火山灰を大量に出し、太平洋の幅広い地域に津波を起こした。その影響がだんだんとわかってきている最中である。大規模な噴火は数年にわたる気候変動をもたらす可能性があることは科学者の間では常識だ。しかし現在のデータでは今のところ、今回の影響は気候変動までいかないことが示されている。
気候変動をもたらした噴火の中で有名なのが、ピナツボの噴火であり、3日間にわたって6,000,000~20,000,000トンの2酸化硫黄を出した。これは2021年に人類が排出した2酸化硫黄の20%に当たる。硫酸塩エアロゾルは日光を飛散する効果があり、1部の光を宇宙に反射して戻す。硫酸塩のような化合物が大量にあると、地球が寒冷化する場合もある。
火山性硫酸塩は気候変動に影響しやすい。人類が発電所で出すような、地上で発生する硫酸塩は大気に残留して水に交じり、酸性雨の原因になる。しかし、火山の噴火によって数マイルもの距離打ち上げられた2酸化硫黄は、重力による大循環により少しずつ取り除かれることになる。これにより、エアロゾルが数か月~数年間滞留することになる。ピナツボの噴火はその後1年間にわたり地球の気温を約1ファーレンハイト(約0.6℃)下げた。
いわゆる地球工学で寒冷化に対する策がわかればいいのだろう。しかし、これは万能薬ではない。大気圏上部の硫化化合物オゾン層を破壊し、量が多ければ結局酸性雨をもたらすことになる。これらの出来事は海洋酸性化や人為的な炭素排出に対する切り札にはならない。
観測衛星による現状のデータでは、総合的な2酸化硫黄の排出量はピナツボの1~2%とされている。観測可能な気候変動をもたらすにはあまりに小さい量だ。これからも噴火が続いて寒冷化ガスがたくさん出るかもしれないが、我々の地球温暖化や海面上昇が衰えるわけではない。気候危機を乗り越えるためには、グリーン水素を使うことで二酸化炭素貯留が残った最善手だろう。
まとめ
1.トンガの噴火はピナツボより弱い
2.大規模な気候変動は起きないレベル
3.グリーン水素で地球温暖化を止めよう(笑)
読んでみて
うーん、なんとも言えませんが、最後は話飛躍しましたね。
最後に書く結論ありきで書かれたような文章だと感じました。グリーン水素なるものの話に強引に引きずりこんだ感じです。
非ネイティブだからこそ、あからさまに終盤の英語の難易度だけ高くなる違和感にも気づけますね。それこそグリーン水素系の業者から金でも積まれているのではないかと勘繰ってしまいます。プロフィール欄には
use my experience to help technology companiesとありますので、ばちくそただのポジショントークという可能性も大いにあります。スタンフォード大学の博士号を持ってらっしゃるそうです。また、マサチューセッツ工科大学の修士でもあるみたいですね。実に素晴らしい。ただ、偉かったり権威がある物や人に対して盲信的になるのは危険だとは思います。
かたや今批判してる筆者なんか、大学で農業を学んで、そこでちょっとだけ気象に触れたずぶの素人です。
どちらを信じるかはあなた次第です。もちろん教授のほうだよなぁ?(笑)
今回は本題ではない投稿でした。気になるニュースがあったら、たまにこうして英語の記事を拾って私なりに解釈したいと思います。