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『出来上がった茶碗を見てビックリ!でも、それが良かったようで…(^◇^;)』
陶芸との出会いは小学校。
通っていた学校にガス窯があり、
高学年の図画工作の授業で初めて土に触りました。
それからしばらく陶芸から離れ
大学を卒業し、
読売テレビに入社します。
そこで、
会社の皆さんが作る『陶志会』に誘って頂き、
信楽の無形文化財、大谷司朗さんのところで
年に一回か二回、作陶をさせて頂きました。
朝早い番組の時は
『滴水美術館』の陶芸教室に通いましたが、
担当番組が「THE WIDE」と言う
昼のレギュラーになると
それも叶わなくなりました。
“作りたい”と言う欲求は
読売テレビを辞めて
ようやく日の目を見ることになるのです。
先日は名古屋の八事窯、中村道年さんで
楽焼きのお茶碗を作らせて頂きました。
お茶碗の作り方は千差万別。
道年さんでは、なんと…!
土の塊に穴を開けるところから始まります。
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そこからお茶碗の形にして行き…
途中、乾燥機にかけ
乾いたお茶碗を削り出して行くのです。
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初めての作り方に感心しながら
一生懸命、薄くして行きます。
今回、作ったのは楽の平茶碗♫
途中、道年さんの手をお借りしながら、
うすく、うすく…ガリガリ削って
なんとか楽焼らしい形になりました。
あとは
釉薬をかけて頂き、
焼き上がるのを待つばかり。
数ヶ月が経ち
ようやく
待ちに待った平茶碗が!
手元にやって来たのですが…
なんと!!
出来上がった作品には金継ぎが???
えーえーえーっ?
もしや…
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そうなんです。
焼き上がる過程でヒビが入ってしまったのです。
ひゃあっ!
色々な作品を小学校の頃から作って来ましたが
出来上がる前にヒビが入るのは
生まれて初めてのこと。
驚きました。
とは言え、
ちょうど2カ所にヒビが入ったので
なかなかの景色になっているではありませんか!
また道年さんも
丁寧に金継ぎまでして下さり
ありがたいこと、この上ありません。
早速、
実験器具を茶道具に見立てたセットで
一服楽しんでみました。
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可愛らしい小さな薬瓶を茶入れに。
三角フラスコは振り出しに。
キュートなビーカーは茶巾筒に。
シャーレを菓子器にして
桜の干菓子と名が『花の宴』の主菓子を。
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焼き上がるまでに
割れたり継がれたり
色々な運命を辿った我が作品を愛でながら…
春を楽しむ一服は格別なモノになりました🌸
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