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「ふるさと納税」と「ふるさと思いやり基金」の話
ふるさと納税が流行って(?)います。
利用される皆様は、
自分の応援したい自治体にふるさと納税をすると
所得税控除が受けられて、
実質2,000円で返礼品を手に入れることができる。
自治体は、寄付頂いた分を、一般財源にできる。
色んな自治体が参画して、ネットでも閲覧できて
ネットショッピングのようで、みていても楽しいです。
どの自治体も工夫していて、すごいと思います。
泰阜村はふるさと納税ができる以前、
平成16年から「ふるさと思いやり基金」という寄付制度を創設しました。
これが、ふるさと納税のもとになっているとも言われています。
1 基金の歴史
泰阜村は長野県にある人口約1,600人の小さな山村です。人口5,000人をこえる時代もありましたが、日本がめざましい成長を続け都会が労働力を求めるなか、貴重な働き手を都会へ送り出してきました。その結果、少子高齢化・地域文化等の後継者不足・税収不足など、様々な課題が生じています。
一方、山村は、森林の保全を通じて二酸化炭素を減らし、酸素や水資源を供給しています。山村は都市の暮らしと密接に関係しています。これからは都市と山村の共生の時代です。
そこで、当村ではこの考えに共感していただける方々から寄附をいただき、その財源をもとに、村にふさわしい事業を実施して山村の活性化を図りたいと、全国に先駆け平成16年度からふるさと思いやり基金への寄附を募集しました。現在はふるさと納税と名前を変えて全国に普及しましたが、泰阜村では当初の理念から、寄付者の方々の純粋なお気持ちをいただくことを最も大切にし、返礼品をご用意していません。
ぜひご理解とご協力をお願いします。
そういう思いがあって、泰阜村では、
ふるさと納税を行なっていません。。。
今日は、村の表彰式がありました。
2名の方が表彰を受け、挨拶をされていました。
お2人とも数年間に渡って100万円以上の寄付を
して下さっている方でした。
お2人表彰されたうちの、おひとり
村内在住の86歳の平栗さんのお話が
すごくすごく、心に響きました。
〜平栗さん(86歳)のお話〜
できる時にできることをできる人がやれば良いって思っている。
冬は、塩カルをパラパラっと撒ける人が撒けばちょっと助かる人がおると思う。夏は、中島議長さんが、いつも道端の草を刈っとるみたいに隣のところでも、自分の土地でなくても草を刈ってやればいいと思っとる。
年金暮らしだけど、アベノミクスの時に株を買ったもんで、少し配当が入っる。それは余分な金だもんでお世話になっとる地域に少しでもと思って続けてきた。
正直言うと、金を持って役場に行く時に、
「これを隣の阿南町に持っていけば(ふるさと納税で)米になるな〜」って思わないでもないんだけど、でも、お世話になっとる地域だもんで、この村に納めてきた。
私の記憶で、私のフィルターがかかっていますが、
そんな素敵なお話でした。
先日も議員の勉強会で、泰阜村もふるさと納税を始めたら?
という意見がありました。
それでも、ふるさとを思う気持ちを大切にしたいという
純粋な気持ちを大切にしたい、と、ずっとふるさと納税ではなく
「ふるさと思いやり基金」を続けている・・・。
お金に色があったとして。
平栗さんが寄付して下さったお金の色は、
真っ白なのではないかと。
「返礼品目的の納税ではない」
と言う気持ちがこんなに尊いのかと、
15分の表彰式でしたが胸がいっぱいになりました。
「住んでいる地域のために、お世話になっている地域のために。」
この村には、そんな想いで、草を刈ったり、雪が溶けるように塩カルを撒いたり、木を切ったり、ゴミを拾ったり・・・
そんなお年寄りがたくさんいてくれる。
それは当たり前のことではなくて。
この村に暮らしているお年寄りの皆さんは、
平栗さんだけでなくて、みんな、本当に優しい。
政治の知識をつけること、勉強することもしなくちゃと思う。
全然議員らしくできなくて、毎日、反省しかない。
ただ、議員の前に、1人の住民として、恥ずかしくないか、、、
そんなことを思いました。