R6年度6月定例会。本日、継続会で終了予定です。
建設産業常任委員会の委員長として、今回の議会で意見書をあげたいことがありました。意見書は、他の議員さんの賛同も得なければならず、6月議会での発議は難し、そうで9月になるかもしれませんが、議会に出かける前に、自分が揺るがないために、事前にちゃんと書いておこうと思います。
▶️地方自治法の改正について
東京新聞5月24日の記事です。
(東京新聞さん、いつも他の新聞ではそこまで詳しく書かれないこともきちんと裏付けしてくれて書いてくれてあるので、何気にファンです。)
日本弁護士連合会の声明です。
要するに、この法律は、国が地方に「指示」(強制)することができてしまうことを許した法律です。
現在、参議院で審議が行われています。
父(前泰阜村村長:松島貞治)が書いた「安心の村は自律の村」という本からの抜粋です。
・満州移民の歴史(満州泰阜分村建設)の歴史
地方自治法の改正に私が反対するのは、泰阜村のこうした歴史からである。私の親戚のおばさんも、満州にいき、死の逃避行を経験し、「自分だけ生きて帰ってきたことを情けなく申し訳なく思うの。」と話してくれたことがある。戦時体制つくりだと、憂える声がありますが、そこまでみんな、馬鹿ではないはずだと信じています。
ただ、国が、自治体に指示権を拡大するということは、「満州に行きなさい」と言えてしまうということ。「合併しなさい」と言えてしまうということ。
私も、弁護士連合会の皆さんの下記の提案を支持します。
私たちが、私たちの住んでいる地域のことを、コミュニティのことを、自分たちで決める権利を、奪わないでもらいたい、と思うのです。
▶️食料供給困難事態対策法について思うこと
この法律は、食料が足りない!となりそうな時に、国が農家(他にも輸入業者なども含まれます)に対して「もっと作れ〜!」と言えてしまい、「作れない」というと、立入検査をされたり、「たくさん作るための計画」を出さないと、刑法で処罰される、という法律です。
この、「罰則規定」が厳しいと問題になっていますが。。。
農家に育った人、今、農業をしている方ならば、そもそものところでいいたいことが山ほどあるかと思います。
オンライン署名活動も始まっています。私も、署名させて頂きました。
有事の際に、国民ひとりひとりが力を合わせることは大切かもしれません。
でも、これまで私たちのむらの農業が、どんな道のりだったか。
村の、農家さんがどんな気持ちでいたかを思うと、罰則さえなくせばいいとは言えない、もっともっといろんな思いが込み上げてくるのです。
・わが泰阜村
・膝が痛い母が足をひきずりながら減反で減らされた水田に田植えをする。
膝が痛いと、それでも田んぼに行っていたのは、私の祖母である。
もう、亡くなって8年になるのか。。。
米粒ひとつ、残さずにいつも食べていて。
「ご飯を食べられることが本当にありがたいことだ」と言っていたなぁ。
祖母が痛い足を引きずりながら守ってきた田んぼ。
父が倒れ、今年は、母と、弟と、私で植えました。
減反政策で田んぼを減らされたり、
お米じゃなくて違うものを作るようにいわれたり、
国に振り回される農家さんの姿と、祖母の姿が重なります。
今回の食料供給困難事態対策法は、「配給」についても言及しています。食料が足りなくなった時に、戦後、祖母が経験したように、国の指示で作ったとしても、それは自分のものにはならず苦しい生活を強いられるかもしれない村民の方の姿が思い描かれて。。。
罰則をいれた法律作る前に、
産業構造を、東京一極集中を、過疎を、
なんとかするのが先なのではないしょうか。
立入検査をしている時間があるのなら、
減反のために荒れてしまった田んぼ、
耕しにきてもらえないだろうか・・・
土もない、虫も鳴かない大都会で、
机の上で話し合って、
買ってきたご飯を食べながら
日本の農業のことを
決めているのかと思うと、
悲しくなるのです。
この法案を作った方は、
田んぼでお米、作ったことあるのかな?
作っている人を年間通して見たことがあるのかな?
一緒に生活をしたことがあるのかな?
感情的になってはいけないよな〜、とは思いつつも、
祖母のこと、父のこと、いろんなことが思い出されて・・・
今、村に残っている若者は、
私も含め、(私は若者ではないか😂)
一度都会に出た人も多いです。
都会での生活が便利なこと、
お金もたくさんもらえることも知っています。
でも、都会では味わえない人の繋がりも、
自然との繋がりも、
ご先祖様との繋がりも、
一緒に育ってきた仲間との繋がりも
都会にはなくて。
私は自分で選んでここにいます。
地方自治法の改正と、
食料供給困難事態対策法に、
私は、反対の立場であるこということ。
表明して、議会に臨みたいと思います。
自分の住んでいる地域のことを自分たちで決める権利も、
自分の畑や田んぼで、作りたいものを作る権利も、
どうか、奪わないでください。