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「今日もありがとね」って言って畑を出る、松下農園さん(やすおか村)の話

2023年5月から2期目を務めることになりました。
2022年8月に補欠選挙で無投票で当選させて頂いてからまだ9ヶ月。
村の道路のこと、農業のこと、産業のこと・・・
まだ何一つわかっていません。
とにかく、教えてもらうしかない、と思い、
泰阜村でりんご農家を営んでらっしゃる松下農園の松下紀子さんにお話を聞かせて頂きました。



🍎ゼロからスタートして美味しいりんごができるまで。

突然だったのに暖かく迎えてくれた紀子さん

飯田市から嫁いで来られた時、松下家では当時盛んだった養蚕に力を入れていたとのこと。ある日、お家の方が20世紀梨の苗木をもらってきた。せっかくもらってきたのに、切ってしまってはもったいない、ということで梨の木を植えたのが果樹栽培の始まりだったとのこと。

その後、紆余曲折を経て、桑の木を切りりんごや柿の木を植えて、夏から秋にかけて梨、秋から冬にかけてりんご、冬は干し柿、と少しずつ少しずつ年中出荷できるようにして行ったとのこと。

紀子さんは、それまで全く農業の経験がない中で、農協の指導員さんに色々教えてもらいながら、自分でも工夫しながら育てていたそうです。
紀子さんが始めたの農協の指導は、
「大きくして量をとれ」
というものだったそう。
言われるがままにそうやってきたが、農薬で顔が腫れることもあり、この方法でいいのかと思っていたところ、村に移住をされてきた方が無農薬で野菜を作っていると聞き、その方法を教えてもらったそうです。

こぬかを発行したEM菌農法というもので、
肥料の代わりにEM菌を与えてみると、その時は梨が枯れてしまったと、、、

でもそこで諦めなかった紀子さんは、
何が悪いのかな〜と研究を続けたのだと。。。
こぬかを発酵させたり、寒天の搾りかすを混ぜたり、
鶏糞を使ったり、腐葉土を作ったり、色んなことを試して
少しずつ少しずつ、化学肥料に頼らないようにしていったのだそうです。

そうしているうちに、「お客さんから味が濃くなった」
って言ってもらえるようになったんな。

大事に発酵してらっしゃるこぬかを使った肥料も見せてもらいました。

発行させている肥料

「発酵してくると温かくなるんだに😊」
と嬉しそうに教えてださいました。発酵の力!

🍎「土が大切なんだに。」

大きくしよう、たくさんとろうとと思って化学肥料を多くすると
土の窒素が多くなるのだと。
そうすると、葉っぱの葉脈が左右対称ではなくなるのだと。。。
そういう葉っぱは、苦味があるんだそうです。
いい葉っぱになると、夏、りんごの木の下に行くと、涼しいのだと。

紀子さんから、りんごへの愛、食べてもらう人への愛をすごくすごく感じてなんだか胸がいっぱいになりました。

🍎「今日もありがとね」ってりんごに言って畑を出るんな。

りんごが「来て」って呼ばってくれる声が聞こえるようになるぞ、
っておじいちゃんが言ってたの。
おじいちゃんにはかなわんけど、何だか気持ちがわかるようになった。
畑に行くときはいつも挨拶をして入って、
畑から出ていく時はいつも
「今日もありがとね」って言って畑を出るんな。
人間だっていつかは土に還るら?
木であるか、人間であるかの違いだけ。

松下紀子さん


りんごの実を積む紀子さん

🍎紀子さんのやってみたいこと。

  • ・泰阜村の中で「エコファーマー認定取得」農家のコミュニティを作りたい。

  • ・粉糠などの有機肥料を使って家の庭先できるような、「小さな農業」でみんなに色んなものを作ってもらいたい。

  • 採れたての野菜を摘んで、軽トラ市をしたい

どれも、お手伝いしたいし、私もまた紀子さんのお手伝いに行きたいと思いました!


2023年4月に、農地法が改正され、
農地取得の際の下限面積が撤廃されました。
色んな人が、農業をしやすくなっています。

半農半Xな暮らしを、まずは私からしてみよう、
紀子さんの想いを届けられるように、叶えられるように頑張ろう、
そんな風に思いました。

また、教えてもらいに伺いたいです。
りんごも楽しみにしています。


▶️長野県下伊那郡泰阜村(ながのけんしもいなぐんやすおかむら)

▶️松下農園


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