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2024年読書記録、読んだ本・読んで良かった本

こんにちは!年末を迎え、2024年もそろそろ終わろうとしていますが、皆さんいかがお過ごしでしょうか?

今回は2024年の読書記録をまとめたいと思います…と言っても、実はこれらの本を読み始めたのは、9月頃に日本からKindleを受け取ってからでした。ということで、実質は10月〜12月の記録です。爆


Kindleや電子書籍には賛否両論がありますが…

ってことは、2024年開始から10月まで全然本読んでなかったんかい!と突っ込まれそうですが(笑)、確かにそうでKindleを手にいれるまでなかなか読書週間が身につきませんでした。…というのも、私は後に振り返りするためにも本に線を引いたりしながら読む傾向があるのですが、実際の本ではそれが煩わしく…それをしようと思うと、ペンを取って、付箋を用意していると、色々手間がかかります。

その「めんどくささ」が読書の習慣化を阻んでいたのでした。

ところろがどっこい、Kindleを手に入れてからはそれが超簡単に!メモに関しては、Good noteで取るようになったので、色々電子化させることに成功しました。

goodnoteを使った読書メモの一部 ※iPadとiPadpencilで書いています

Kindleの良いところは、「あの文章どこにあったっけ?」と思った時に「キーワード検索」できるところにあると思います。

例えば、「所得格差」というキーワードで本の内容がうろ覚えになっている時なんかは「所得格差」とか「格差」というキーワードで検索すると、さまざまなページがヒットします。その中から「あ、この内容だ」という感じで、自分がクリアにしたい本の内容を見つけることができます。これが実は、読書後にもすごく役に立っています。

Kindleを手に入れてからの読書週間

ブルーライトの影響もあって、スマホで読書するのが苦手な私。読書量を増やすのであれば絶対にKindleが必要!ということで、日本で購入したKindleをなんと視察参加者の方が私の両親から受け取ってくださり(参加者の方のお父さんと私の父が同じ企業に勤めていたという奇跡。笑)
9月頃にKindleを手にいれることができたのでした。そこから10月〜12月の3ヶ月間でかなりの本を読みました。「読書の秋」にあやかって読書量が一気に増えました!

2024年に読んだ本(紙の書籍も合わせて)

小説から実用書、歴史書まで色々と幅広く本を読みましたが、「何か読みたいけど何読もうかな〜」と迷っていらしゃる方のリストに何かヒントをお届けできたら嬉しいです。あと数冊ありますが、見えにくくなるのでこの辺で…

読んで面白かった本

どの本も面白く興味深かったのですが、私の今の関心ごとにマッチした本を3冊ご紹介します。

イスラム移民 飯山陽(2024) 

※上記のリンクはアフィリエイトではありません。

日本の教育現場では「多様性」という言葉が時に暴力的に利用されるケースが増えてきていると聞きます。これは必ずしもイスラム移民の方々のことを指す訳ではありません。

あらゆるところで「多様性を認めよ」と語られる現代。しかし、その線引きはどこにあるのか?受け入れる側が「何かを譲る」ことでしか解決は見いだせないのか?線引きを明確にし「これ以上は受容できません」と言うことは「多様性を認めない行為」としてみなされて仕方ないのか?そういった部分にある「現実的な問題例」を知りたくてこの本を選びました。また、オランダに暮らしていても、ヨーロッパ諸国がこれまでの経験を踏まえて「右寄りになりつつある」と言われる中、「イスラム」や「ムスリム」と呼ばれる人たちの考え方をより深く知ってみたいと思うようになりました。今後日本は、ヨーロッパ諸国がこれまでそうであったように、移民を受け入れることを決めています。この本を読むと「共生すること」の難しさを実感するとともに、私たちにどのような姿勢や行動が求められるのかということを強く考えさせられます。

西洋の自死―移民・アイデンティティ・イスラム ダグラス・マレー(2018)

※上記のリンクはアフィリエイトではありません。

この本に関しては、読み続けるのに何度も心が折れそうになりましたが。笑 何とか最後まで読み切ることができました。上記のイスラム移民を読んでから、よりヨーロッパの政治や移民政策に興味を持ち始めたので、ちょっと悲観的な視点からヨーロッパを見つめてみようという気になりました。この本を選んだのにはもう1つ理由があって、それは5年ヨーロッパに暮らして「ヨーロッパの疲労感」というのを感じ始めてきたからです。特にフードバンクでボランティアをしていると、この疲労感を強く感じます。(ボランティアの活動が肉体的にきついとかそういう意味ではないですよ。笑)

しかし、この「疲労感」をどうも言語化することは難しく、そこにヒントを与えてくれる本はないかと探していたところでこの本に出会いました。この本に興味をお持ちの方は、是非先に飯山陽さんの「イスラム移民」を読むことをおすすめします。日本の現状を知った上で、それよりももっと遥か前から、いかに西洋が「移民政策」に何をどう苦心したのか(しているのか)がわかると興味深いと思います。

この本は、これまで西洋が選択し続けてきた政策や決断といったものをかなり批判的に捉えています。恐らく、著者は「失われたヨーロッパ」を悲観視しているのでしょう。特に、ドイツのメルケル首相がヨーロッパの中で先陣を切った政策にはかなり批判的です。

同時に「どうして西洋はここまで移民に悩まされているのか?」というのがEU諸国の歴史背景的によくわかると思います。

ブルシット・ジョブの謎 クソどうでもいい仕事はなぜ増えるか 酒井隆史(2021)

※上記のリンクはアフィリエイトではありません。

この本は上記の2冊とはあまり関係のない本ですが、とても興味深い本でした。そもそも、最初に読もうと思ったのは「ブルシット・ジョブ――クソどうでもいい仕事の理論 デヴィッド・グレーバー」だったのですが、ちょっと気負いしてしまい…笑 この本を翻訳された酒井隆史さんの本から読んでみようと思い立ちました。

「ブルシット・ジョブ」という言葉はご存知の方も多いかと思いますが、直訳すると「クソみたいな仕事」です。この本の中では、世の中にあるあってもなくてもどうでも良い仕事にはどんな種類のものがあるかが書かれていて、それが結構面白いです。

この本を読もうと思ったきっかけは「日本の教職」という仕事が「シットジョブ」と認識されるようになってきたという危機感にありました。ちなみに「ブルシットジョブ」と「シットジョブ」は定義が異なります。簡単に言うと、

「ブルシット・ジョブ」=あってもなくても良い仕事、意味のない仕事の割に高給であることが多い仕事

「シット・ジョブ」=社会的意義は高いにも関わらず、ブルシット・ジョブに比べて給与は低い場合が多い仕事

という感じです。昨今、日本では(オランダでも)「教職」という仕事がその社会的地位を失いつつあります。教員採用試験では定員割れをしたり、「教師という仕事は仕事量が多い割に給与が安く、ブラックだ」という印象が、これから教師を目指そうとする人々に悪い印象を与えているのです。

私が興味を持ったのは「なぜそうなるのか」ということでした。インプレッションを稼いだり、とにかく消費を促したり、マーケティングを駆使することで、ある意味「クリックさせる」という行為から膨大な利益を得ている人たちがいる一方で、社会から無くなっては(絶対に)困る仕事なのにも関わらず、その社会的地位が維持されることは難しく、割り当てられる予算や給与が薄い人たちがいるのは何故なのか?ということが知りたくて読み始めた本です。

この本を読んでみてわかったのは、そして面白かったのは、そこには人間の心理が大きく関わっているということでした。つまり、私たちが先祖代々から受け継いできたDNAに組み込まれた考え方や思考にまで遡るということです。そこで、読み始めたのはサピエンス全史でした。サピエンス全史を読むにあたって、補助的な示唆を与えてくれた本に、スマホ脳希望の歴史なんかも挙げられます。

この本だけでは、人類が歩んできた道筋にまで視点を広げるのは難しいかもしれないので、進化人類学などの書籍に手を伸ばしてみるのも良いかもしれません。

Kindleの日替わりセールが秀逸!

私は毎月、「Kindle月間セール」をチェックし、毎日「日替わりセール」もチェックしています。書籍が半額にまで下がっていることも多く、自分の興味関心に値するような本があれはその都度購入するようにしていて、このセール企画のおかげで2倍のスピードで本が読めているように思います。

電子書籍には賛否両論あると思いますが、2025年もたっぷり本を読んでいきたいと思います。

皆さんの2024年に読んで良かった本はどんな本ですか?参考にさせてもらえると嬉しいです!

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🇳🇱三島菜央<現地小学校TA/ET|元高等学校教諭>
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