人生の、あの時の、感動の原点に 還る時。  久々に 虹を見た朝、思ったこと。


人生の中で、 魂が 震えた経験というのは、 誰にでも、あると思う。

今、それぞれの人生で、その時が どんな瞬間だったかを、振り返る時であるな、と日々感じる。 振り返ることで、自分という人間が より理解できてくる。

私の場合、やはり、人生の職業として、音楽を選んだように、 感動の原点は、音楽であり、人生の原点は、そこに 還ることになる。

毎日、繰り返してきた、 ルテイーン。それは、ピアノの指の練習 ハノン であり、発声のドミソということになる。

この過程は、必ずしも、楽しい時間とも言えないが、 ここを通らずして、 桃源郷 にはいけないことも知っている。

私の親しい、キャリアの長い、ジャズミュージシャン達は、皆、演奏家であるとともに、大学でも、教えている。

それだけ、マスターと言われる人達であっても、 毎朝、ピアニストは、ハノンから、であり、ドラマーであれば、ルードメント、ステイックを使っての基礎練からである。

ギタリストの友人は、コンサートホールで演奏する機会が 多い人であるが、 家で、自分の弾いている姿を、コンピューターで、しっかり、見ながら、姿勢をチェックしている姿に、 昔、ものすごく、感動した思い出がある。

ということで、しばらく、練習していなかった、ハノンに 立ち返り、 昔の、情熱を、もう一度、思い出している。

とにかく、夢中に練習しながらも、 本当に、プロになれるのか、不安を抱えながら、頑張るしかないと、自分を励ましていたあの頃。

天才少年として、十代から、プロでやってきている、彼らにも、同じく、こんな、不安な瞬間が あったことを、話をしているうちに知り、びっくりしたこともあった。

みんな 人間、 同じなのだ。 不安を抱えて生きている。  自分にその力が あるのだろうか、と不安に 押し潰されそうになりながら、 越えてきているのだ。

それを越えさせたものは、何より、ジャズを愛していた思い であり、 こうなりたいという、自己への強い願望、そして、人生への 情熱であろう。

 

自分にとって、一番大切なものに  立ち還り、残りの人生、毎日を、どのように、生きていこうかと、 考えるのに、秋という、とても、いい季節になってきた。


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