今の住まいに100%満足しているか否かなど #谷尻直子の理想の家
「ライフスタイル」という言葉を四六時中、目にしたり耳にするようになってしばらく経つ。
衣食住の「衣」だけが、または「食」や「住」だけがリッチでも仕方がない、そう思う人が増えたのだと思う。
私自身、衣食住の「衣」に他の食や住よりも早く1番に関心を持ったタイプで、数々のメゾンやヴィンテージショップを回ってリースをし、スタイリングを組むという「stylist」という仕事をしていたから、「衣」=つまりファッションの持つ大きなチカラを知っている。
衣を整えるだけで生活がしやすくなるという体験
ファッションを整えておくだけで、社会的に受け取れる物事は非常に大きいのよね。おしゃれを身に纏うだけで特別扱いをしてもらえることが沢山あります。それが今までの私の自分の生活を心地よくする方法のトップだった。
そんなファッション中心の時期を経て、食を仕事の中心に据えて活動し、住を仕事とする男性と巡り合って結婚し夫となり、1つ目に住んだ家から現在3つ目の家で毎日を過ごしている。
「衣」への興味はそのままに、「住」の持つ力を心底、体感しつつあるのが40代に入ってからだ。
1つ目、2つ目は賃貸だったのですが、3つ目は土地から見つけ、住宅を建てた。服で例えるのなら、既製品ではなくオーダーメイドで、自分の好きなように、好きなサイズや好きな装飾で作れる家だ。
今、3年目を迎えて、自宅の全てが気に入っているか?と聞かれたら、どう答えるか。そうだなぁ、「常に90%気に入っている」と言うかな?
100%気に入っていると答えないとバチが当たるような気もするが、
年齢を重ねるごとに自分自身の心地よさや生活スタイルが変化するから、折り目折り目でアップデートが必要だ。と、そう思う。
主人は一般住宅の設計を頼まれることも多い。
それを人の生活を設計すると言う意味で大事な任務だと考えているから大変でも引き受け続けている彼はこう言う。
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「HITOTEMA」は、2014年にスタートした渋谷区にある週一回のみオープンするレストラン。そんな変わった業態でお店を続ける中で、お客様…
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