そのためだけに、何かをする練習

「そのためだけに」何かをする練習。昔は大の苦手でした。目的を設定して、ゴールを達成する為に行うことだけを、自分に許していたんです。そうでないことをやっていると、頭の中で、「そんなことやっても、どうせ何にもならないから無駄」とか、「そんなことしていられる身分か」なんて声がかけめぐるんですね。それで自分を止めてしまう。ところが、パンデミックを通ってきたせいもあってか、最近私の周りには、今まで出来なかったことを楽しむ人が増えて来ました。私も、目的もゴールも設定せずに、自分が楽しいからすることが、いくつも出て来ました。そして気づきました。

頭の中の声をシャットダウンして、好きなことに勤(いそ)しむのは、快感中の快感!なんです。

 食べるためだけに食べる

 歌うためだけに歌う

 絵を描くためだけに絵を描く

 歩くためだけに歩く

 友達と話すためだけに話す

 踊るためだけに踊る


 「そのためだけに」何かをする時、私たちは、「期待する・される」ことからも、「達成する」プレッシャーからも解放され、そこには、自分と自分が今していることが存在するのみです。今この瞬間が、自分にとって一番大事。世界で一番大事なことに集中している時の人間は、その瞬間に全てをかけています。これぞまさしく、「今、ここ」にいるということです。

「そのためだけにする」を常とすると、脳は、「ああ、いいんだな。何もゴールがなくて目的もなくても、存分楽しんでいいんだな。」と、新しい回路を形成し始めます。その結果、しがみついたり罪悪感を感じたりという習慣の回路が消えていきます。開いた体、開いた頭で楽しいことをやっていると、今まで楽しいからという理由でやっていたことが、人のためになって、そこから道がひらけてくることもあるのです。

 「そのためだけにする」ことを始めてから、今のこの瞬間が最後でもオッケーな生き方をしたいと、心から願うようになりました。

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