前芝尚子

体を通して心を変革、ソマティックスや演劇の経験をもとに、一人の人間の持つ可能性を最大限…

前芝尚子

体を通して心を変革、ソマティックスや演劇の経験をもとに、一人の人間の持つ可能性を最大限に引き出すソマティックコーチ、スピーチトレーナー、パフォーマーとして活動。米在住35年。日米を行き来する葛藤の最中で、自分の自然を生きる術を探り続ける。naokomaeshiba.com

マガジン

  • 体、感覚、想像力 ー 人間の持つ可能性

    一生で使う脳のキャパシティは3%。なぜ脳をフルに使うことなく一生を終えてしまうのか?もう一度、体に戻って思考する。

  • 自分を通して社会を見る

    自分は社会をどう思うか、何が問題なのかを、日米両法の社会で生きてきた経験をもとに探っていく。

  • 究極のスピーチトレーニング

  • 表現の力:自分を表現するとは

    アートに見られる自己表現からパブリックスピーキング、日常の会話まで、自己表現の根源について探る。

  • 自分を探る〜前へ進む

    使い古されたセルフイメージを捨て、マインドの虜から自由になって、前へ進む方法。

最近の記事

目と感情

五感の中で一番よく使うのが、視覚ですが、皆さんは、目の役割について考えたことがありますか?コンピューターの画面をみることが多い昨今では、目は対象物に焦点を当て、分析し、理解するものと思われている方も多いのではないでしょうか。 網膜の中には、約120から150 個の視細胞(錐体細胞と桿体細胞)がありますが、そのうち中心に焦点を当てる役割の錐体細胞は、ほんの五%ほどで、大半の細胞は、周辺を感知する役割の桿体細胞です。 実は、目の役割は、動きを感知すること(周辺視野)の方が、詳細

    • 見えなくても見える?

      「ワークショップ中はメガネもコンタクトレンズも入れないでください。」とのたまうデビット・ウエバー先生。* えーっ!!!だってワークショップって、朝九時から夕方五時までじゃない。お昼ご飯中もダメなの?絶対無理!盲目から視力を取り戻したウエバー先生のワークショップに参加した時のことです。 それまでの私はと言えば、高校生の時からコンタクトレンズを一日12-14時間ぐらいつけていました。目が覚めるとまず枕元のメガネに手が伸び、メガネではあまり見えないので、朝食を食べる前にコンタクトを

      • メガネやコンタクトをやめると目は良くなる

        私は今、近視を自分で治しています。 と言うと、え?そんなことできるの?って思われる方が多いのではないかと 思います。目医者さんやメガネ屋さんも、はぁ?という顔をされます。 それもその筈、私の目は、両目共に筋金入りの近眼で、メガネやコンタクトなして街を歩ける筈ないと思いますもんね。 小学校からメガネ、高校からはずっとコンタクトで今まで生活してきました。完璧に矯正器具に頼っていました。度数がどんどん進むのが当たり前だと思っていたので、どこかで危機を感じながらも、近視の人は

        • デトックス風呂で身体機能を上げる

          日本人は昔から、お風呂のある生活に馴染み深く、一日の疲れをゆっくり湯船に浸かることで癒していました。私の祖母も銭湯が大好きで、ギリギリ我慢できるぐらいの熱湯に長々と入っていました。祖母は九十六才で他界しましたが、長生きの秘訣はあの熱いお風呂だったのかもしれません。現代社会では化学物質や健康を阻害する有害物質が蔓延しており、皮膚からは多種多様な物質の中に入ってきます。リラックス入浴だけでなく、身体に優しいデトックス入浴を日々行うことがどれだけ大切かは言うまでもありません。

        マガジン

        • 体、感覚、想像力 ー 人間の持つ可能性
          22本
        • 自分を通して社会を見る
          15本
        • 究極のスピーチトレーニング
          2本
        • 表現の力:自分を表現するとは
          6本
        • 自分を探る〜前へ進む
          14本
        • 自分を探る〜とらわれのマインド
          13本

        記事

          太陽の光を浴びて目を癒す

          「太陽の光を浴びてデトックス」の記事で、太陽の光を浴びると視力も回復す るとお話しました。今日はその方法をいくつかご紹介します。 太陽の光で眼球の日光浴 まず、太陽の光に顔を向け、楽な姿勢で座るか立つかします。→目を閉じ、眼球が日光浴しているのをイメージして、ゆっくり呼吸しながら、光を吸収します。→左右にゆっくり頭を動かして、眼球のどの面からも光が吸収できるようにします。 太陽がジュワーっと目の中に入ってきて、目の疲れを癒してくれているのを感じてください。最初は十五

          太陽の光を浴びて目を癒す

          太陽の光を浴びてデトックス

          夏の蒸し暑い日が続くので、なかなか「太陽」の恩恵を感じにくい今日この頃なのですが、敢えて太陽の光の効用についてです。 その昔、一日の大部分を外で過ごしていた私達の体は、日々太陽の光を浴びることで、体のメタボリズムを保っていくようにできていました。ところが、現代社会では、いつしか室内で過ごす時間が増えて来たため、太陽の光が体に十分入れることができなくなり、様々な体の不調が起こって来ています。 太陽は、植物や野菜を育てるのに欠かせないばかりでなく、私達人間の体にも様々な恩恵

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          大統領選を通して思うこと(その四)スターメンタリティ

          テクノロジーが進む現代社会で、イメージは大変強力な力を持っています。イメージでマインドが左右され、イメージで人が動き、事が起こるの世の中。会社や学校、個人企業なども、各々のイメージ作りに重きを置くところが増えています。大統領のイメージ作りも、例外ではなく、いかに国を代表する人物のイメージを作り上げていくかに、多くのエネルギーが注がれています。 イメージ作りには、その人が今までに成し遂げてきたこと、これから国を率いていくのに行うであろう政策だけでなく、髪型や服装などのファッシ

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          大統領選を通して思うこと(その三)そのドラマ的性質

          今年のアメリカの大統領選も、なかなか面白くなってきましたね。バイデン前大統領が撤退してから、ハリス氏が民主党の大統領候補になり、無所属候補のロバート・ケネディ・ジュニア氏が撤退して、トランプ大統領のサポートにつくなど、短期間の間に次々と大きな動きが出てきています。 4年前の大統領選挙の盛り上がりようは、大変なものでした。私の住むブルーステイトでは、選挙結果が出た当日は、お祭り騒ぎで、パンデミック中のストレスも合まってか、ソーシャルディスタンスはどこへやら、マスクを外してシャ

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          大統領選を通して思うこと(その二)ケン・ウイルバー、思想の二層構造

          二十一世紀のアメリカを代表とする思想家、ケン・ウイルバー氏によると、アメリカの思想は、下の渦巻きのようなイメージに見られるように、下から上へと推移してきています。一つ一つの色には違った思想が代表されます。 Ken Wilber: The Intellectual Dark Web, an Integral Conversation? の中で、彼が強調するのは、特にAmber(琥珀)ー> Orange(橙) ー> Green(緑)への推移、そしてTeal(ティール)への移行で

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          大統領選を通して思うこと

          日本では7月7日に都知事選が終わり、来年の国選は、誰もが気にしているところですが、日本と密接な関係にあるアメリカでは、今年の11月5日に大きな選挙、大統領選挙が迫っています。バイデン氏の撤退やカマラ・ハリス氏の民主党候補の台頭、ロバート・ケネディ・JR氏の無所属候補表明、そしてトランプ氏の暗殺未遂や裁判の行方など、今年の選挙も前回に劣らず様々なドラマが繰り広げられています。政治のドラマのみならず、投票者間のドラマでもテンションが上がってきているようで、Facebook投稿にも

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          子供の教育〜言葉と株と性

          しばらく日本にいない間に、日本語が変わって、知らない言葉が増えたのに驚いている。「忖度」って、何度聞いても使い方や意味を調べないと忘れてしまうし、「メンヘラ」とか「アタオカ」とか「ツンデレ」も、日本人特有の4文字縮語で、やっぱりわからなかった。でも、最近言葉で一番驚いたのは、私の英語の生徒で中学2年の子が、「それって承認欲求ですよね。」と言った時。そんな言葉、子供が使うん?って思った私は、カルチャー面でも浦島花子なのだろう。 言葉から少しズレるが、今の小学校、中学校で習って

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          自分の声を聞くと相手の気持ちがわかる

          何かの講演に行って、内容は素晴らしいのに、惹きつけられるものがなかったり、内容はそうでもないのになぜか大いに感動したり、共鳴したりしたことはありませんか?人に何かを伝える時に、声のトーン、ピッチ、質感、音量、声色などが、その人の印象を全く変えてしまうことがよくあります。その人が伝えようとする内容以上に、一人一人の声のもつ様々な要素が相手に影響を与えるためです。 声にはその人間の深み、感じ方や考え方、知性が如実にでるだけでなく、その時々の心身の状態があらわになります。私の接

          自分の声を聞くと相手の気持ちがわかる

          学校は人間を育てるところか?(最終回)~ 人間を育てる学校

          今まで、人間の成長を育てない学校の仕組みについて書いてきましたが、それでは、「人間の成長」を中心に据えた学校では、何を教えたら良いのでしょうか?  この最終回では、自分が、こんな学問を学べたら良いなあと思うものを書いてみることにします。全ての科目は心身を通して理論を学び、実践を伴い、演繹法で進めるものとします。すでにある知識を学ぶだけでなく、それを使って実践し、発見し、新しく創造していく方向性です。 『自分学』~  自分について徹底的に学ぶ。セルフイメージ、自分軸、ブロッ

          学校は人間を育てるところか?(最終回)~ 人間を育てる学校

          学校は人間を育てるところか?(その七)~ 繋がることの大切さ

          このシリーズ、(四)~(六)までは、アメリカの教育に焦点を当ててきましたが、今回は、私自身の体験から、もう少し日本の教育を考察してみたいと思います。 私が通っていた当時の小中高の教育では、学校で習う学問に「興味」や、「好奇心」を、あまり持ったことがないような気がします。小学校では授業を聞かずに、すぐ側にあった本棚の本を取り出して読んでいましたし、中学は、テスト前に習ったことを覚え、テストが終わったら頭から出して、次のテストの前にまた頭に入れるというサイクルを繰り返していま

          学校は人間を育てるところか?(その七)~ 繋がることの大切さ

          学校は人間を育てるところか?(その六)~ 自分の価値が評価されていない恐怖

          大学に勤め初めて、8年ぐらいたった時、なんかおかしいなと思い始めました。皆忙しそうに、充実しているかのように働いているけど、そして、車や家を買ったり、子供を育てたりしているけど、充実しているように見えるけど。。。皆、大変疲れています。幸せそうじゃないんです。思い起こせば、自分が大学院生だった時の先生達も、目の下にクマつくって、いつも疲れ切っていました。無理もありません。常に恐怖に晒されているんです。 クライシス・マネージメント。なぜこんなに色々と事件が怒るのかと思うほど、ク

          学校は人間を育てるところか?(その六)~ 自分の価値が評価されていない恐怖

          学校は人間を育てるところか?(その五)~ 生産性を上げる?

          前回は「競争意識」と「結果思考」についてお話しました。今回はその源を探ってみます。 長年学校教育に携わってきて、学校という機関の一番の目的は、生産性をあげることであるのに気づきました。先生達は、常に学校から「結果をだすように」「教育水準の高さを証明するように」言われています。卒業した生徒が有名になれば、学校の株が上がる。その生徒を育てた先生の株が上がる。先生はそういう可能性のある生徒に、より時間と労力を注ぎ込もうとすることになりますね。私のいた演劇科だと、例えば、有名になり

          学校は人間を育てるところか?(その五)~ 生産性を上げる?