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給付金の使いみち③夜のおつとめ

18時までに宿坊に着くように言われていたのに

少し遅れてしまいました。

私たちが泊まったのは一心口というバス停目の前の

蓮華定院という宿坊です。歴史が好きな方はピンと来る人もいるかも?

到着するとお坊さんがお出迎え。

(コロチキのナダルに似ていたのでここではナダルさんと呼びます。)

簡単に宿坊の案内をしてもらったあと

「そのまま夕食の時間までゆっくりしててもいいけれど、

夜のおつとめで瞑想があり既に始まっている」

と聞き、すぐ参加しました。

いつもは座禅をするそうなのですが今回は小さな椅子が置いてあり

女性3人が先に座っていました。

忍び足で腰をかけ、目を閉じゆっくり深呼吸をします。

深呼吸の回数を10回まで数えたら、また1から数えなおします。

情けない話なのですが…

朝が早かったからか、20分というわずかな時間なのに

何度もカクン、となってしまいました。

のび太ものび太。恥ずかしい。

体勢を整えていたらいきなり

「♪~♪~♪♪♪~」

バイブレーションの音。

まさか私?と一気に目が覚めましたが他の方でした。

女性が焦って切り終わったところで瞑想もちょうど終わり

住職さんの法話が始まりました。

普段当たり前に思っていることに支障が出たとき、そのありがたみに気づかされる、ということを

住職さんは小指をたとえに話していました。

私たちの身体は隅々まで血管や神経が張りめぐらされていて

小指ももれなくそうなのだけど

私たちは普段それを意識することはない。

しかしその小指にトゲが刺さった時、

これが結構痛くて、こんな小さな指も身体の大事な一部であると

思わされる。

こんな内容でした。

当たり前のことって感謝を忘れがちですものね。

そして意識せずとも動いてくれている脳や心臓のことを考えて

健康でいなくてはなぁと反省しました。

そして明朝には亡くなった方の読経があるとのこと。

何の情報もなく泊まったお寺だったけれど

めぐりあわせだね、祖母が見ているのかなと話しました。

おつとめが終わると夕食の時間です。

お寺の精進料理はもっと質素かと思っていたけど

結構なボリューム!

お昼が結構多かったので少し苦しかったです。

でもしっかり薄めの味付け(どういう表現)

母が他の宿泊客の女性とお話をすると

一組は70代、80代くらいの千葉、神奈川から来たお二人。

「孫が亡くなって、今年はお彼岸行けなかったから」

と言っていました。

もう一人は母と同世代くらいの女性。

「大阪から一人できました~旦那を置いて。ウフフ。」

対して母は

「娘と二人できました~旦那を置いて♡」

とお茶目。

こういうところも母譲りだなとしみじみ思います。

食事が終わるころ、ナダルさんがやってきて

「このお寺は真田幸村ゆかりの寺で兄の信之様の菩提寺でもあります。このあとお時間ある方はご案内いたします」

とアナウンスしてくださいました。

なんと奇遇な!

言われてみればお食事の部屋にこんなものが

もちろん案内してもらいました。

見えづらく申し訳ありませんが甲冑のレプリカや

幸村が信之に書いた手紙など

貴重なお品を見せていただけました。

刀剣乱舞のイベントもこちらでやったことあるみたいですね。

またやるって言ってました☆

見学が終わり他の宿泊者が部屋に帰っていく中、

ナダルさんと庭から月を見上げてお話をしました。

住職さんの法話などとても勉強になりますね。というと

時代が変わり神社やお寺とのつながりが薄くなってきて

昔のことを語り継ぐ人が少なくなってきたことが

寂しそうでした。

先日亡くなった祖母は滋賀県彦根市出身ですが祖母を含め

兄弟全員(9人)何も見ずにお経を唱えることができます。

祖父が亡くなった時も祖母は毎日仏壇の前でお経を読んでいました。

小さいころ毎日読まされていたそうです。

比叡山のお膝元、そういった教育があったのでしょう。

今は中国から来た女性僧侶さんがいて勉強していると言っていました。

日本に来るだけでも大変なのに修行まで。

母国とはまた何が違うのでしょうか。

高野山は標高が高いので夜はひんやりを通り越して寒いです。

そろそろ戻ろうとナダルさんと挨拶をし部屋に戻りました。

お風呂は共同なのでタイミングを見て向かうとその女性僧侶さんがお風呂に入っていました。

私より年下そうでした。かなり若そう。22歳とかかな。

私自身髪型にあまりこだわりはないけれど剃髪はやはり抵抗感があります。

この子はそんなことないのかな、意志が強くないとなれないのだろうと

勝手に思っていました。

それから次に入ってきたのは60代くらいの女性。

話しかけていただきお話しすると、

お寺に住み込みで働いているスタッフさんでした。

今日はお休みでしたと。

お寺の人もお休みってあるんだと当たり前のことを考えてしまいました。

お風呂から上がってからは、

母と翌日の観光スケジュールについて打ち合わせ。

次の日は移動距離が長く、しっかりと組み立る必要があり、

日をまたぐまで話していました。

なんとかビッチリではあるものの最良のルートをみつけ、

眠ります。

久しぶりに和室、布団で眠りなんだか懐かしかったです。

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