バレエ・スエドワの展覧会カタログがスウェーデンから到着!
トリビュート本に続いて心待ちにしていたカタログが到着しました。
展覧会・カタログのタイトルは "IF YOU DON'T LIKE IT YOU CAN GO TO HELL"(「もしこれ~バレエ・スエドワ~が嫌いなら地獄行」)というなかな強烈なもの。
でもこれは今回創作された言葉ではなくて『本日休演』というバレエ・スエドワの作品の背景として登場したピカビアによる言葉なのです。『本日休演』はルネ・クレールがバレエの一部として世界で初めて映画を撮り、上映されたことでも知られる作品です。
そんな作品個々のお話もまた改めてできたら、と思っています。
カタログは思いがけない写真も沢山で、目に楽しく、資料も豊富。豊かな1冊で多くの人に届けばと願うばかりです。
正直なところ、バレエ・スエドワの活動も、マレの活動も再評価は遅れすぎだという気はしているのですけれど…。
ですが、2009年の当時のダンス博物館館長エリック・ナスランドの大著で決定的なマレの伝記本『Rolf de Maré, Art Collector, Ballet Director, Museum Creator』に加えてこれだけしっかりした出版物が出ている今の環境は今後の研究に大きな手掛かりになるでしょう。
ロルフ・ド・マレが自ら世界初のダンス・アーカイヴを作った存在だった事もあって資料が豊富に残っているのも大きな強みだと思います。
カタログにはこれまで存在も確認でてきおらず、エリックの本には触れられていなかった(マレの伝記だということもあると思いますが)ボルランの第一次世界大戦時の従軍の記録から作品の衣裳まで眠るのを忘れて読んでしまいそうな資料が山盛り。
新年を挟んだので少し遅れた到着になりましたが、改めてこれは絶対どうにか展覧会を見に行きたい!と思いが募るカタログです。
『もしこれが好きでないなら、地獄行!』の言葉も個人的には納得できる面白さ。
どこかで丁寧にご紹介できたらいいなと思っています。
例えばこんなページも。衣裳と衣裳写真を一緒に見ると頭の中でカラー写真になりますし、わくわくが止まらない1冊です。
ありがとうございます。 欲しかった本やプログラムを購入し、Ballet Collectionの充実に励みたいと思います!