7/18未来派の騎手。
7月18日はジャコモ・バッラのバースデーです。
Giacomo Balla(1871.7.18 - 1958.3.1)未来派の画家。
未来派は日本でもとても大きな影響を与えました。しかも少女たちが使う便せんのデザインや、着物や帯のデザインにまで広い範囲で影響があったのです。
当時は「リズム模様」という表現もされています。
私がジャコモ・バッラの名前を知ったのはバレエ・リュスで人物の登場しないバレエを手掛けたことを知ったからです。
え?人物が登場しないバレエ???
と、普通思いますよね。
本当に1917年、第一次世界大戦後のバレエ・リュス公演で上演されたのです。舞台一杯に置かれたジャコモ・バッラデザインによる舞台装置の中に照明が仕込まれ、それをバレエ・リュスの主宰者ディアギレフとジャコモ・バッラ本人が音楽に合わせて光をつけたり消したりしたそうです。
今でいう「光のインスタレーション」です。
100年以上も前にそんな舞台があったとは、バレエ・リュスならではの新しさの一つとも言えるでしょう。
バレエ・リュスと同じ1909年にマリネッティの「未来派宣言」から生まれた未来派の芸術運動はファシズムと結びついき、やがて崩壊したこともあって、なかなか紹介されにくいのかもしれません。100周年にも日本では目立った展示もありませんでした。
イタリアではかなり本格的な回顧展が開催され、大変見ごたえのあるものでした。
有名な ”機銃掃射をも圧倒するかのように咆哮する自動車は、《サモトラケのニケ》よりも美しい。" と「未来派宣言」の中に書かれていました。スピード礼讃、現代&未来礼讃、だったわけです。
1998年のセゾン美術館でのバレエ・リュス展の際には光るマケットが登場しました。それを見ながら舞台をあれこれ想像したのもいい思い出です。
セゾン美術館ではそれに先立って未来派展も開催されました。
当時としては学生にとって高価なカタログでしたが、これは絶対に入手しなくてはと買って大切に持ち帰りました。
今でも書棚に並んでいます。バレエ・リュスのカタログと同じサイズです。
ジャコモ・バッラも未来派ももう少し日本でも知られてもいい存在なのにと思っています。
未来派料理、なんていう面白いものもあるのですから、まだ完全に外出いつでもOKな日々にはなっていませんし、変わった料理を楽しむのもいいのではないかな、と思ったり。
その「未来派」も彼らからみた「未来」の現在は想像もできなかったことでしょう。
8月6日 ↓ ご参加お待ちしております♪
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