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カスタマイズ グランマ

いきなりですが、自分の母親がザリガニもしくは【風の谷のナウシカ】のオウムみたいになった姿をどう思いますか?

自宅で90歳の父と生活する事を決断した要介護3、89歳の母は車椅子生活に突入してしまいました。

身長が140台ということは、当然手のリーチも短くて、普通の車椅子では肘掛が邪魔して車輪を漕げません。

肘掛をスポーツカーのドアなみに上へ開放して、足でちょこまか床を蹴りながら車輪をまわす、これが母の移動手段となりました。

なんだかザリガニやオウムの先っぽがこそこそ動く様と重なります。親に向かってそんな感想は酷いなぁと思うけど。


でも、でもね、生きていくって自力で立ち向かうって事。それはそれで素敵かなって思うんだ。ジタバタ結構、好きな男(父)の側に居たいって乙女な母もありかなって。


もちろん、ケアマネさんやリハビリの先生は心配してくれる…車椅子の形状が普通の使い方とは違う、事故の元ってね。

安全安心なら病院、施設に優るものはないけど、コロナ時代の今、入ったらもう会えないかもしれない。去年までの常識が通じない世界に突入してしまった。

友人と会うこともままならないだけで、ネットだけでは物足りない、熱量を感じていたいと切に思うんだもの、パートナーならなおのこと。

もう一つ、パートナーに対しての思いの深さが羨ましくもあるんだ。

だって、ねぇ、そこんとこ深く掘り下げないけど(笑)


そういう事で、車椅子を自分の身体の一部としてキッチンに行って冷蔵庫を開けたり、何とひとりでシャワーを浴びたりして(さすがにそれは感心しないけど)できなかった事を出来るようになる喜びを味わう母。

そんなカスタマイズ グランマのお話。

おやすみなさい。


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