正解はない。だから、より良い選択をするために一緒に考える。
司法書士として様々な相談を受ける中で、湧いてきたひとつの疑問。
法律が絡む身近な問題は数多く、例えば、親族関係のこじれやお隣同士のトラブル、交通事故、お金の貸し借り、親子間のいざこざ、夫婦関係のもつれなど、多種多様だ。
裁判をするかしないかに関わらず法律的な解決は、最終的に金銭での支払い(損害賠償や慰謝料等)になる。
でも、お金に換算するだけでは救われない、当事者にしかわからない怒りや後悔、釈然としない思いは置いてけぼりにされがち。
法律的な解決をした後にも、その人にしかわからない深い心の傷として残ったり、置いてけぼりにされた感情が、その後の人生に影響を与えることも少なくないように思う。
法律問題と心の問題は、別なのか?
同じひとりの人から発せられた多面的な問題を、一緒に解決することはできないのだろうか?
長年に渡り続いている家族とのいざこざが原因で、気持ちが沈んでいました
リザーブストックからご相談くださった方から、感想をいただいた。
「当人同士で話し合うこともできず、放置しておいていい問題なのかもわからず、法律とも関係することからカウンセラーであり司法書士でもある小高さんに相談をしました。
小高さんは法に関するはなしをゆっくり丁寧に説明してくださるので、落ち着いて聞くことができ、この先なにをどうすればいいか解決の糸口が見えたことで沈んでいた気持ちがラクになりました。
相談できて本当によかったです。」
親子だから
兄弟だから
親戚だから
わかりあえることもあれば
どこまでいっても平行線をたどることもある。
法律的な問題として解決の道筋は明らかであったとしても、それは、机上の空論に近い。
なぜなら、いくら法律ではこうなりますと正論を叫んでも、当事者の意思がNoであれば、先に進むことはできないからだ。
ではどうするか?
話し合いをあきらめて裁判手続きをするのか。
それもまた悩ましいところだ。
裁判手続きの長期化や費用負担など、
当事者にとって決して軽くはない精神的経済的な問題が発生する。
そういったことを全部ひっくるめて
どうしていくことが、相談者さまのこれからの人生に光が差すのかを一緒に考える。
過去に受けた心の傷は消えないかもしれない。
でも、心の奥底にしまった悲しみや怒りの感情を少しでも解放できれば、また前を向いて歩いて行ける強さを人は持っていると思う。
私は、その力を信じている。