かんたんデジタルレポートで医療介護現場に笑顔をふやす-スマレポ日記5-
私は在宅医療に関わる医師です。
医療介護現場のデジタル化をすすめ、業務改善を行うだけでなく働くスタッフの笑顔をふやすことにもつなげたいと考え、2021年10月からプログラミングを学びはじめました。
現在開発中のスマレポに関して、1月19日からクラウドファンディングを行うことを前回記事でも書きましたが、いよいよクラウドファンディングが開始となりました。
スマレポとは何か
スマレポが何かが、そもそもわかりにくいという指摘をいただいたこともありあらためて説明をします。
スマレポは、ヒヤリハットレポート、サンクスレポート、すずらん目安箱という三つのデジタルレポートからなります。
スマレポの概念図はこちらです。
もし先に、どういう機能かみたいという方がいらしたら、こちらの動画をご覧ください。
次に、それぞれのレポートと機能について説明します。
ヒヤリハットレポート
ヒヤリハットレポートについては自動車の教習所などでも習うためご存知の方も多いと思いますが、大きな事故に至らなかったものの、その一歩手前のヒヤリ、ハットした出来事です。
医療介護現場では大きな事故が命につながるためヒヤリハットレポート報告が義務付けられています。ヒヤリハットレポートを有効に活用することで同じミスの繰り返しを減らすこともできます。
しかし、多くの医療介護施設でのヒヤリハットレポートは紙ベースで行われています。
現状の紙ベースの報告では、定型の書類を棚から持ち出し書くという負担が大きい上に、報告後はファイルにしまい込まれてしまって共有がしにくいという課題がありました。
そこでスマレポでは、Googleフォームを用いてヒヤリハットレポートの報告を行うことができるようにしてスマホやパソコンから簡単に入力可能としました。
サンクスレポート
サンクスレポートは職場内の他のスタッフの行動で感謝したエピソードを報告する仕組みです。
これもGoogleフォームを用いて簡単に入力可能となっており、スマレポサイト上での閲覧も可能です。
サンクスレポートは昨年末から当法人ではじめたのですが、スタッフに好評でレポートの提出も毎日のように続いています。
上のデモ画像にあるのも実際法人で報告されたレポートですが、以下でもご紹介します。
報告をうながす二つの仕組み
レポートをデジタル化することで報告をしやすくすることを目指していますが、スマレポではさらに報告が習慣となる二つの仕組みを実装しています。
一つは簡易レポートと詳細レポートを分けた点です。
ヒヤリハットレポートの簡易版ではヒヤリハット項目だけを入力します。
時間に余裕があればそのまま詳細レポートにうつり詳しいヒヤリハットレポートの内容を入力できますし、時間がない場合は簡易レポートのみで終了することもできます。
もう一つ、報告を行うとポイントが入る仕組みも実装しました。
サイトのトップページで、各人の累積ポイントを確認でき、ポイントを多く獲得した人には法人内で報酬を与えるなどして毎日のレポートを奨励することが可能です。
すずらん目安箱
スマレポにはもう一つ、すずらん目安箱という機能もあります。
これは、患者さんや利用者さん、ご家族など、医療介護サービスの提供を受ける方から、感謝したことやお困りのことについて報告してもらう仕組みです。
スーパーによくある「お客様からの声」をイメージしてもらうといいかもしれません。
すずらん目安箱でもGoogleフォームを用いています。
スマレポは進化します
デモ動画にもあるように、今の時点で3つのレポートの報告、閲覧、ポイント確認の機能は実装できています。
すでに当法人ではデジタル化したヒヤリハットレポートやサンクスレポートを導入していますが、現場で使用することでわかる課題や利点が複数あります。
このため、今回のクラウドファンディングで支援くださった医療介護施設と共に、報告閲覧機能やポイント制の導入したα版の導入後に共にスマレポを使ってもらいながらフィードバックを受け、スマレポを進化させていくことを考えています。
医療介護現場で働く私自身が開発を行なっているという利点を生かして、現場で使いやすく活用しやすいよう今後も開発を続けていきます。
スマレポの進化に合わせて、私自身のプログラミング能力も向上させていければと考えています。
いよいよ本日からクラウドファンディングを開始しました。
https://camp-fire.jp/projects/view/526661
ここまで記事を読んでくださってスマレポを実際使ってみたいと思ってくださった医療介護関係の方も、この取り組みを応援したいと思ってくださった方も、ぜひクラウドファンディングのご支援を宜しくお願いいたします。