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自分に起こることに一喜一憂している人の思考
過去、いろんな方が、さまざまな形で、
「自分の考え方が人生に影響を与え、思考が人生を創る」
という真実を伝え、それゆえに、
「どう考えるかを意識する」大切さを説いています。
アラン・コーエンさんも著書「癒しのマスター・キー」(赤司桂子訳)の中で、思考/マインドの重要性を折に触れて、伝えています。
そのひとつとして、「あなたにふさわしい権利」という章があり(p76)、そこではアラン・コーエンさんは、私たちが“神”との関係を築くとき、自分の役割を少なくとも、「物乞い」、「下僕」、そして「神の子」の3つから選択したうえで神を信じている、と言っています。
この3つと完全にリンクするわけではありませんが、ジョン・F・ディマティーニ博士は、著書
たとえば「The Gratitude Effect(邦題:世界はバランスでできている)」(岩元貴久 (翻訳))」や「The Breakthrough Experience(邦題:正負の法則 一瞬で人生の答えが見つかる)」 (本田 健 (翻訳))
の中で、3つの思考のパターンを説明しています。
そのひとつは、「環境に振り回されているように感じる人の思考」です。
そして次に、「自分に起こることに一喜一憂する人の思考」について説明します。
基本として、ジョン・ディマティーニ博士は、私たちが生きている宇宙は「すべての二元的な知覚の完璧な融合であり、すべての両極性の調和」した状態である、としています。
ですが、本来、融合したものであるものを二元的に捉え、それぞれ、分離したものと、私たちのマインドが捉えることで、幻想を抱き、その幻想に惑わされるようになる、とディマティーニ博士は言います。
そのひとつのパターンが、
自分が体験する現象を「良いこと」と「悪いこと」、「好き・嫌い」などのように分離して捉えている思考パターン(マインドセット)です。
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ディマティーニ博士は、
「幸せのない不幸はなく、不幸のない幸せはない」
ということを、数多くのヒアリングで確証を得ている、と言います。
本来、出来事は、私たちが見て「良い面」と「悪い面」がセットになってバランスが取れた状態で起きます。
そう思えないのは、私たちのマインドが「片方」だけを認知し、バランスをとっている「もう片方」を無視している、ということです。
さらに。
私たちは、ややもすれば、「苦痛を避け」、「快楽を求め」る傾向にあります。
そのため、本来バランスの取れた出来事の、自分に好ましい片面だけを求め、好まない片面をできるだけ避けるように、行動しようとします。
ですが、それは“幻想”でしかないため、存在しない状態を追い求めることになり、達成するはずのないことを求め続けることで挫折感を味わいます。
ディマティーニ博士は、
私は愛とは、「すべての二元的な知覚の完璧な融合であり、すべての両極性の調和」であると定義します。
喜びと悲しみが統合されるとき、両者は愛になります。好きと嫌い、正と負、苦しさと楽しさ、電子と陽電子・・・すべての二面性が完全に統合されたのが愛です。
と、著書「The Breakthrough Experience(邦題:正負の法則 一瞬で人生の答えが見つかる)」 (本田 健 翻訳)の中で、「愛」について、定義されています。
自分が体験している現象が「自分にとって好ましい面」と「自分にとって好ましくない面」とが常にバランスの取れた関係にある、と知覚したとき、私たちの思考で、二元的な知覚の完璧な融合が起こり、愛を感じ、そして、感謝の念が生まれる
と、ディマティーニ博士は伝えています。