仏陀が教えるお金の使い方
仏陀が教える財産の増やし方を伝える大愚元勝和尚は、真のお金持ちは仏教の教えで重要とされる「慈悲心」を備えているとも伝えています。
「慈悲心とは相手をいたわり、苦しみや悲しみを取り除き、喜びを与えることです。それは、お金の使い方にも表れるんです。
自分だけでなく、人のためにお金を使うことを惜しまない。お金がなければ知識や経験を惜しみなく提供する。
そうすれば、相手は与えられた喜びを返したくなりますよね。結果、お金や人が複利で集まり、人生も資産も豊かになっていきます。」
大愚元勝和尚が、実際、それを体現する生き方をした人物がいる、と紹介しているのが『日本の公園の父』であり、“蓄財の神様”と称される本多静六氏。
本多氏は貧乏な農家に生まれながらも東大教授にまで上りつめ、造園家として明治神宮の森や日比谷公園など日本を代表する公園の設計を手がけている人物。
「徹底した倹約生活のもと、お釈迦様が唱えた『収入の4分の1貯蓄』を実践。少し貯まったら投資を行い、また造園事業を通じて社会に貢献し、現在の価値で約100億円の資産を築きました。そして晩年、ほぼ全財産を寄付して人生を終えるのです。同氏の著書をぜひ、読んでほしいですね。」
「今だけ、お金だけ、自分だけ」の生き方をしていないだろうか。そんな生き方をしていたら、欲しているはずのお金に逃げられ、貧しくなるばかりだと大愚和尚は語ります。
見直すべきは家計ではなく生き方。
「今だけでなく将来のことを考えると、ムダなお金は使わなくなります。次に、お金に支配されてストレスをためていた時間を、やるべき仕事や勉強に使ってみてください。そして、人のために何かすることを心がけましょう。生き方を見直すことは、心と財産を育てることに通じます。」
財産を築くのにも“心の在り方”が関わっている
という、もうひとつのお話に行き着きました。