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江戸は江戸でも

古地図と現代の東京都を重ねた地図を元に、江戸からつながるさまざまな話に花が咲きましたが、重ねられている江戸の地図はいつの頃のものなのか?
という質問についての答えが本にはありませんでした。
なんせ、江戸時代は270年近くの長きにわたりますから

が、これも江戸に詳しいお客さまが一目見るや
「あっ、安政の頃の地図ですね」
と、あっさり答えが出ました。

その決め手になったのは地図の湯島当たり。
江戸の地図にはそこに「鉄砲場」と記された箇所があったのですが、それがあるのが安政の頃なのだそうです。

黒船来航の後、黒船に対抗するための大砲を設置すべく、今の東京湾に大砲を乗せる台場が造営されて、それが現在の「お台場」という地名になっているのはご存じの方もいらっしゃるかもしれません。

その台場に乗せるための大砲を造るために設置されたのが湯島の「鉄砲場」。そこで造られた大砲は神田川を使って水路で台場まで運ぶ段取りとなっていたそうです。

実際には、大砲は造られることはなかったそうで、その「鉄砲場」の跡地には東京医科歯科大学が建っています。

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